ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

2019年04月

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◯ 本ブログ誤情報の訂正とお詫び・公認心理師は2階建資格ではありません。

本ブログで、以前公認心理師資格がそれぞれ5領域について二階建てになるかもしれないと

公認心理師上級資格制度正式発動中

専門総合公認心理師って何?

という記事で紹介し、いかにも公認心理師は将来的に二階建てになることが決まったような書き方をしていたのですが、実際には

3階建て資格でした。

読者のみなさまには誤った情報を伝えてしまったことを深くお詫び申し上げます。

日本公認心理師協会のホームページに2019.4.26にアップされた新着情報をお伝えします。

以下パワーポイント資料からの引用です。)

日本公認心理師協会が 実施する生涯研修について (暫定版)

2019/4/10

生涯研修委員会

1 <「職業的発達」と専門認定>
専門認定 (専門公認心理師[仮称])
ベーシック研修

2 機能コンピテンシーの研修
各段階での位置づけ
本協会が追加する機能
専門認定 (専門公認心理師[仮称])

3(略)

4 専門認定 (専門公認心理師[仮])

生涯現役を見通した専門認定資格

(案)
公認心理師
専門公認心理師 [仮称]
専門○○公認心理師 (将来構想)

・公認心理師としての基礎的な技能を有して活動する
・レベルアップし質の高い実践活動を行うことができる。
・マネジメントや指導的活動を行うことができる。

・ 各分野共通の認定資格とする

・各分野において中核的な活動を行うことができる

・地域のニーズに総合的に対応する信用を有する

(引用終わり)

ということで、国家資格公認心理師は資格としては英検4級ぐらいの扱いのようです。

まあ基本的な問題だから取れて当たり前だよね?

が国家資格公認心理師で、

その上の専門公認心理師が英検3級

中学卒業したんだからこのぐらいは取っておいてね

さらに専門◯◯公認心理師がとれたら英検2級ぐらいの扱いで

そこそこやったんだからまあ履歴書に書ける程度の資格にしてやんよ

ぐらいの扱いのようです。

「とにかくまず専門公認心理師を本協会に入って取りなさい、でないと専門認定(ってなんだ?)してやんないよ。ちなみにこれ、すごくベーシックだし」

ということです。

僕の周囲の公認心理師の人々は「あーやっと大金払って有休取って勉強終わって公認心理師取ったあ、さ、もういいから仕事仕事、カウンセリングとか研究とか忙しいったらありゃしない」

という人々しかいません。

日本公認心理師協会に入ったという人は誰もいません。

なのに何をトチ狂って自分たちで上位資格を加入率の低い団体で作ろうとしているのか。
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という気持ちです。

まず日本公認心理師協会は加入率もきわめて低いと思われます。

だから協会も焦るだろうなあとは思いますが、勝手に上位専門資格を作ったら加入率、もっと低くなるんじゃないかなあと思います。

臨床心理士も別に上位資格があるわけではないです。

で、臨床心理士も行きたい職場に応募して採用されるかどうかは経験、素養、人柄、熱意、自己アピールにかかっているというのは通常の採用面接と同じなのですが、

「専門公認心理師まで取るのは苦労されましたね」

「ええ、お金の工面が大変でした」

という程度の扱いにしかならないとしか思えないのです。

「一定の能力があるかどうかはうちの協会で見て研修受けさせてから審査して、資格やるかもしれないしやらないかもなあ、その上でまた各領域の専門公認心理師ふさわしいかどうかは判定してやんよ」

という超上から目線の団体主導で

さあ、どれだけの公認心理師が日本公認心理師協会の3階建て資格構想に乗ってくるのでしょうか。

精神科医師であれば国家資格の精神保健指定医は、措置入院の判定を行うのであれば必要です。

個人開業クリニック、ほかに指定医がいる病院だと特に指定医資格が絶対に必要というわけではありません。

指定医の合格率は5割から6割です。

僕も特に指定医が必要ないからという理由で取得していない名医を何人も知っています。

僕はどんどん日本公認心理師協会が迷走しているように思えるのです。

まず、公認心理師とは何なのか国民に周知してもらうこと

これから公認心理師がどういった職域で働き、その成果、効果はどうなっていくのかの検証

その上で公認心理師という国家資格の上位 資格が必要なのかどうなのか、国民にも心理職にもその必要性を聞かないとならないと思います。

国家施策なら行っているパブリックコメントを行うわけでもなく、全てのプロセスをすっ飛ばして上位資格が必要なのだと独裁的に決めています。

構想、あるいは(妄想)を語るのならば根拠が必要です。

霞ヶ関の役人は誰もが納得できる根拠のないプランを上司に持って行ったら読まずに突き返されますしそれは当たり前のことです。

公認心理師は国家資格、この資格創設自体が国家施策ですから、勝手に上位資格を作ろうとすれば「ああ、公認心理師ってのはただの初級資格なんだね、大した価値ないのかあ」と社会的な認知として資格そのものの価値が切り下げられますよ?

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◯ 公認心理師は文科省・厚労省のPDCAサイクルにコミットできるか?

産業現場、経営学などで使われているPDCAサイクル概念はあらゆる場面に行き渡っていて、心理職が働いている5領域全てにPDCAは関連していると言えます。

文部科学省、厚生労働省のサイトを見ると特に重視されていますし、矯正現場でも必要な概念だと思います。

元々統計的な品質管理を行う現場で使われてきた言葉なのですが、Plan(計画)Do(実施)、Check(点検)Act(処置)が語源です。

例えば教育現場だと、朝ごはんを食べる活動のプランニングをして啓発のためにおたよりを書いたり家庭訪問で啓蒙を実施します。

さて、朝ごはんを子どもが食べるようになったか、その結果として授業への集中度が増したかを点検します。

そしてさらに効果を上げる余地があれば、さらにPTA講演会に管理栄養士さんを呼んで講義をする、など手を尽くしてみます。

PDCAサイクルの最後のAをSにしてPDCS、S=Study、研究とする考え方もあります。

医療、産業も効率的に健康診断を行い、その結果としてメンタルヘルス不調者への手当てをPDCA的にできたら役立つでしょう。

果たして公認心理師制度はこういったPDCAサイクルの一員として、有効な結果を出す、コミットメントすることができるのでしょうか。

効率的でない作業システムがメンタルダウンする社員を作る原因ならば心理職はPDCA分析をしてその改善をアドバイスできます。

精神障害者雇用がうまくいかないのはなぜか?児童福祉制度をもっと効果的にするにはどうしたらいいか?

もちろん行政サイドで考えなければならないこともあるわけですが、現場の心理職はクライエントさん、場合によっては働く現場でのメンタルヘルス施策を任されている場合も多いでしょう。

だからどうしても心理職の方々はマネジメントをしなければならない場面が多いと思うのです。

PDCA概念はあらゆる領域で有効です。

伝統的に心理職はプランニングが弱いと言われてきました。

これが看護師なら、研修中に看護計画をきちんと立てられなかったら上司から大目玉を食らいます。

福祉でも対象者のケアプランは大切で、ケアマネさんが作ったブランに心理職が加わります。

ただ唯々諾々と言われたとおりにチーム内の仕事を心理職がこなしていればいいわけではありません。

プランニングは短期的、中期的、長期的視点から行われます。

リワーク、復職支援が典型的ですが、来週まではこういう風に、1カ月後、3カ月後、1年後と計画を立てます。

そこにPDCAサイクルは大きくかかわってくるので計画を立てます。

クライエントさんは思ったとおりにならないことが多いです。

カウンセラーが過剰に期待していなくても、高い要求水準をクライエントさんが持っていれば、うまく行かなかった際にクライエントさんはがっくりとします。

じゃあ出たとこ勝負で計画なしにやろう、というわけでなく、A案がダメならB案、C案・・・と果てしなくプランニングをする、コミットメントをして結果を出すことを心理職は求められるわけです。

「こういう方法でも大丈夫なんですよ」と笑顔でカウンセラーが言ったらクライエントさんはほっとします。

心理職の人たちはいつもすごく真面目だなあとぼくは思うのですが、どの教科書にも書かれていないことが現場では多すぎます。

この流派の勉強をしました、研究会に出ました、だからいいカウンセラーになれるかというとそういうわけではありません。

元乃木坂46の中元日芽香さんが行っているカウンセリングを記事にしたことがありましたが、

何かを押し付けてしまう(その流派のやり方、クライエントさんが認めていない認知)カウンセリングは求められていないカウンセリングです。

中元さんは当初から求められているというアドバンテージが強いのでそのサービスが成り立っているわけです。

心理職はさまざまな言葉で治療同盟を結ぶための信頼感、その獲得を大切にしているのですが、それは経営学的、マーケティング理論からも説明がつく概念です。

専門外と思っていたのですが勉強してみたら目からウロコでした。

まずマーケティングでは返報性の原理Reciprocityを大切にします。

カウンセリングにきてこういういいことがあったという価値観を強くクライエントさんに持ってもらうこと。

そして社会的証明Social Proof、他者にそれは支持されているのか?

大勢の支持を受けていてもそれは「みんながそうしているから自分もそうする」という価値判断の基準になっています。

またはカウンセラー1人だけでも説得力を持ってクライエントさんにそう信じてもらえらばいいのですが、とても難しいことです。

「みんな生きたいと思って生きているのですから、あなたも生きるべきです」

というのは社会的証明になりません。

「あなたが辛くて死にたいというほどの気持ちになっているのは置かれている境遇からよくわかりますから、どんな感じ方や考え方になっても私はあなたのことを否定しませんよ」

これはクライエントさんに対してはたった1人から認められたひとつの社会的証明になるでしょう。

マーケティングでは権威Authorityも重視していますが、「私はこんなに偉い」とスラッシュ名刺や学位証明書を飾ることがいいわけではありません。

(クライエントさんより優位性があるという負の相補性が出現してカウンセリングが崩れる可能性もあります。)

心理教育の立場で、「厚生労働省のガイドラインでは復職者にはこういう仕事内容がふさわしいとされているので焦らないでくださいね」

と権威を持ち出すことも有用かもしれません。

産業現場では厚生労働省の名前を言っても「ふーん」と特になんということもないことが多いので、「本社部長がこういう風にしてくださいと言っています、社長も了解しています。◯◯課長ならうまくやってくれると期待しているようです」

と権威はひけらかすのでなく、コンプリメント(賞賛)とセットにして「理解ある素晴らしい上司と課長は褒められているんですねえ」

とか、クライエントさんに対しては

「いや、無理せず復職プログラムに参加していることは評価されていて、頑張りすぎないように課長が心配しているんですよ。」

など権威は外から借りるとうまくいくようです。

心理職の人が自分が論文で読んだデータ(それはかなり信用されることも多々ありますが)だけでなく、内部の権威を借りることも大切です。

医師と心理職のコンビネーションがうまくいっていると診察の際に「うん、心理のひなたがよくやってくれているみたいだね」

という権威を与えてくれるとカウンセリングはスムーズになります。

マーケティングでは本当に単純な概念ですが、好意Likingも重視しています。

カウンセリングが来院するついでにどうしても受けなければならないものになっていないか、苦行になっていないか検証します。

そうなっていることも多いかもしれないのです。

カウンセリングの必要性があるのに来たがらない人を説得するのは難しいことです。

社会的証明、権威と相反するようですが

希少性Scarcityもマーケティングでは大切な概念です。

そしてここが心理職としての持ち味を発揮できる最大のポイントです。

「あなたの障害にもっとも効果的な心理療法を習得しています」

「誰よりもあなたにとって親身になって、カウンセリングに来ている1時間のほか、1週間の167時間を豊かにしたいですし、できます」

これをそのまま言葉にして言うと?あゃしぃ、となるので、「来週までの宿題ですかね」と柔らかに言う心理職の人は多いでしょう。

心理職も考えてみると5領域のそれぞれのシステムの中で働いているのでPDCAの考え方と無縁ではいられないと思うのです。

クライエントさんはセグメント(サービス購入者)です。

やっとこのあたりの考え方が各省庁で重視でされてきたので、心理職のカウンセリングの概念にもプラスの影響を及ぼして欲しいと思うのです。

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◯ 公認心理師倫理・スキャンダル、不祥事について心理職のみなさんで話してみた。


※ 相当の脚色あり。

(研究会のあとのお茶会)

Bさん「ひなたさん、知ってる知ってる?X大学の先生がパワハラ、セクハラ、アカハラ(アカデミックハラスメント)でなんだか大騒ぎで大変らしいよ。」

僕「うん、知ってるけどさ、でもあの先生も一部だけでそう言われてるんでしょ。ホントかどうかわからないし」

Bさん「写真見るとカッコイイんだよね、モテたんじゃないかな、女性遍歴多いとか、ひなたあきらか◯先生か、って感じだよね。」

僕「うれしくない」

せらみちゃん「ひなたさんのブログ読んでるとたまにマトモなこと書いてるから、実物よりいい男っぽい感じのイメージだよね」

僕「えっ、なにそれ、なんだかなあ」

C君「裁判になるとね、民事は裁判官が判決書(はんけつがき)書くの嫌がるからさ、しきりに和解勧めるんだよね、で、とりあえず和解金払って丸める。でもそれって被告が事実があったことを認めるってことになるんじゃないかなあ、そうすると例えば公認心理師の信用失墜行為に当たれば資格取り消しでしょ」

僕「うーん、和解書の書き方によわるよね。お金を増額して『行き過ぎた指導があったことを認めます』程度だと事実関係書いてないから倫理審査機関もまあいいやってなったりね。C君司法やってたからさすがに詳しいね」

C君「性犯罪は単独犯だと親告罪だから、泣き寝入りする人も多いよね。パワハラやアカハラも犯罪として立証しにくいし。密室だったらなお難しい。」

Bさん「そういえば元臨床心理士のカウンセラーがクライエントに手をつけたっていうのもずいぶん話題になってるね」

僕「『元』ってなにさ」

Bさん「やめさせられる前に自分から資格返納したとか」

C君「臨床心理士の会報に資格剥奪とか資格停止とか載ってるねえ。理由書いてないけど」

せらみちゃん「聞いて聞いて、前いたクリニックすごく大変だった。採用面接で院長から臨床心理士資格登録証明書カード持ってくるように言われてコピー取られて」

僕「ふん」

せらみ「ま、それは普通だと思うけどじっくりと穴が開くように見られて、?って思ったワケよ。」

僕「うんうん」

せらみ「そこでワーカーやバイトの事務員の子に至るまですごく厳しい目で見られてて、信頼されてないって感じ?カウンセリング終わるたびにまたそのクライエントさんとワーカーと面談してて『おかしいなあって』」

僕「確かにちょっとイヤかも」

せらみ「私、前にメンタル病んで退職した心理士の後入れとして採用しますって言われて入ったんだけど違ったのよ」

僕「ほう」

せらみ「私の前の心理士ってニセ臨床心理士だった」

僕「えっ」

せらみ「試用期間終わった後に院長から前のカウンセラーのこと教えてもらったんだけど、学歴も職歴も資格もウソで、すげーいい大学院出て大学病院勤めてそれからクリニックに来たけど社長が『証明書は?』って聞いても『忘れた』って何回も繰り返し言ってて絶対出さなかったんだって。そこで気づけよ院長」

僕「・・・」

せらみ「で、その自称臨床心理士の女性がクライエントの男の子を治療って称して抱きしめたり××したりしてね」

僕「えー」

せらみ「最近の若い子は機転が効くからICレコーダーで録音してすぐワーカーと院長に出したのよ」

僕「うん」

せらみ「そのままクビでそのクライエントさんは転院したんだけど、クライエントさんの引き継ぎで困った」

僕「どんな?」

せらみ「その心理士もどきがね、夢占いが好きでね、ドクターなんとかのよく当たる夢占い、って本を下敷きにカウンセリングしてたのよ」

僕「ふうん」

せらみ「で、クライエントさんがね、『前のちょめ先生に夢占いで発達障害って診断してもらってこれまでの生き方が間違ってたって言われて目覚めたんですよ』とか全員そんなんばっかり」

僕「すごいなあ」

せらみ「ちょめ先生、『私が絶対治します』とかクリニックの玄関で言って、カウンセリング終わったら『ちょめ先生のおかげで今日は助かりました、ありがとうございます』って母子で土下座せんばかりにはらはら涙を流していたからみんなすごいって思ってたんだって」

僕「カリスマ性あるね」

せらみ「実は元証券会社のセールスレディだったんだって。カウンセラーというものに憧れてなりたかったらしい」

僕「うーん」

Bさん「心理士じゃないけどさ、アメリカでも女性教師が男子生徒に手をつけて有罪判決受けたってのがあったよね」

僕「あ、そういえば昔石油会社から大学で微生物研究者になった教授が『育て直し』っていっておむつ女性クライエントに短パンとかジャージの上から当てておぎゃあとか言ってたのが逮捕されたよね。あれも性的関係持ったんだっけ」

C君「女性クライエントしかみないってのがまず怪しいよね」

僕「すごくブーム呼んでその当時ベストセラーも出したんだから悪いことしなきゃよかったのにねえ」

※ カウンセラーとクライエントの性的関係の禁止は古くは精神分析から『禁欲原則』という名前で始まりました。

とあるガイドラインでは境界性人格障害のクライエントと治療者との性的関係があった場合にはすみやかに治療者を交替させるという割と甘い基準が書いてありました。

とある統計だと精神科医とカウンセラー、クライエント間の性的関係は10パーセントに上るとか。

去年の現任者講習のテキストに書いてあったのが、カウンセラーが自分の私的なことを話す時間が多いと性的多重関係に陥りやすいとか。

例:

カウンセラー「僕、奥さんとうまくいってないんだよねえ」

クライエント(えっ、先生可愛そう、私どうしたらいいのかしら、そうだ、私先生に身を捧げなきゃ)

カウンセラーが私的事項をクライエントに話すのは結構侵襲的な行為です。

カウンセリングを受けている主体はクライエントさんで、クライエントさんの自由意志です。

僕は催眠もイメージワークも使いますが、十分なインフォームドコンセントをします。

治療者としての僕が優秀なわけではなく、治療意欲の結果として良くなるクライエントさんが素晴らしいのです。

クライエントさんがカウンセラーを神格化するようなカウンセリングは大抵長続きしません。

クライエント「先生、またあれやってよ。肩こり治るし」

「あー催眠ね、なんか整体みたいだなあ」

ぐらいの方がいいのです。

8年も10年も僕のところに通い続けているクライエントさんがいますが、まあそれはそれでありかな、と。

いつも苦しい苦しい死にたいと言っていてもそれをきちんと僕に言い続けに来てくれることが大切です。

僕「そんなに死にたいんだったら主治医の先生に言って入院お願いしてみる?」

クライエントさん「え、ちょ、まっ」

僕「来週僕に会うまで生きてるって約束できる?」

クライエント「うーんできないかも」

僕「とりあえず死にたくなったらうちの宿直にでもいいから電話できる?」

クライエント「うーん、それも無理かも」

僕「わかった、じゃ、今親に電話するかお兄ちゃんに電話するわ」

クライエント「あ、先生、来週の面接までは絶対に生きてます」

僕「じゃ、約束成立ってことで」

※ 公認心理師試験ならこういった場合には「主治医の指示」を受けることが正解で、僕の対応は不正解です。

時と場合によりますが、主治医が

「あの人の希死念慮はすごく長く続いているからとても危険だけど、ひなた君のところにいつも来てくれるから水際でいつもなんとかしてあげてね」

という感じで僕も主治医も地雷や薄氷を踏みながらずーっと続いている治療がいくつかあります。

「絶対救って治す」のではなくドロップアウトしないで病状が悪化しても治療に来続けているクライエントさんを見ていると、今週も生きててくれたあと思いホッとします。

何を言いたいかのいうと、長年付き合いのあるクライエントさんのことを男女問わずカウンセラーとして好きになりますが、それはあくまでカウンセラーとしてです。

いったん治療契約を結んだら道ですれ違う他人よりももっと他人になります。

食パンくわえた女の子とぶつかって仲良くなってもいいのですが、いったんカウンセリングをした相手とは友人にもなれませんし外で会うこともできません。

クライエントさんによっては確かにカウンセラーを神格化することもありますが、その直後に待っているのは果てしないこき下ろしで、治療関係は崩れます。

だから「先生は最高です」

僕「いや、◯◯さん勝手に治ってきてますよ。僕のところに来るって決めた時からかなりもう変わっていたんでしょうねえ」

と返すのは本音です。

ともするとカリスマ化されやすい仕事ですが、そこをなんとかなんとか切り抜けてクライエントさんが自分の実力でよくなることをいつも願っています。

そういう姿勢ならば不祥事も起こらないと思っているのです。

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(案と文字:看護助手高橋 絵:ひなたあきら)

◯ 就継公認心理師からみちゃん

(以下創作)

からみ「ひなたさーん」

僕「あ、からみちゃんお久しぶり、この学会入ってたんだ、仕事どう?」

からみ「超メンディー。就継B草不可避。(就労継続支援施設B型、A型が本格的な就労移行を目指すのに対して、まず生活を整える、引きこもっている人たちをまずは対人関係を作るという意味ではデイケアに近いかも)Bで働いてるんだけどさ、給料超安くてもう激ヤバたんたん担々麺だよ。」

僕「うーん、福祉関係はなかなか難しいねえ」

からみ「サー管(自治体で認められたサービス管理責任者、就労継続支援施設には必ずいます。)も社長に雇われだからね、サー管は事務室にこもりきりで請求と賃金計算(役所に補助金の請求立てる)だけやってるー。ここの就継サー管が一番古いから利用者さん相談したいことあっても私に回されるけど私福祉のこととかわからない件についてヤバたん。ハロワの使い方わからん。」

僕「福祉心理学はやるけど制度は精神保健福祉士とか社会福祉士の専門だからねえ」

からみ「うーん、サー管、心理学も勉強してただろうけど利用者さんにはただ話聞いて制度紹介しかしないって言われてる」

僕「うーん、からみちゃんは生活指導員の役割ってことかな。」

からみ「ひなたさんわかりみすごいね。うん、ここに就職した時は利用者さんの心理がわかる生活指導員だったけど、公認心理師になったから社長から手当が出てちょいテン上げ」

僕「手当てついたの?よかったね」

からみ「月千円だから実はテン下げ、元々給料安いから実はおこ。公認心理師雇ってれば利用者増やせるし」

僕「うーん」

からみ「サー管が変わっててね、ほかの福祉施設で複合型のとことかすごいじゃん?」

僕「あーべてるの家とか?」

からみ「それな、よくサー管べてるの家話してる。自分だけ熱盛で利用者に当事者研究やらせようとするのはヤバみん」

(べてるの家は利用者、当事者が運営にも深くかかわっていて当事者研究も盛んな複合型、全国的にモデルとされている施設です。)

僕「小さい就継だと無理みだよね」

からみ「ちな、宮廷卒とかスゴイ学歴の利用者さん何人かいるんだけどさ」

僕「ふんふん」

からみ「とりま精神は3障害(身体、知的、精神)の中じゃ、なかなか毎日は難しいじゃん」

僕「うん」

からみ「わが社の主要事業はかわたんなアクセ作り、シュシュとか作ってホームページやフリマで売るっていう一大コングロマリットなワケ」

僕「うん」

からみ「でも特にホームページが進まない」

僕「ホームページは毎日気合い入れてやらないとね」

からみ「パソコンの台数限られていて、利用者さんがなうしかモード先着順で持ってくからワードの練習してる初心者もいてホームページディスられること多し」

僕「ふんふん」

からみ「あとね、サー管が独立してグループホームと就継やって外車乗り回すからって豪語してて私おこ」

僕「まあ福祉事業で儲けねらう経営者もいるからね」

からみ「そマ?」

僕「実際にいるよ、外車で役所に乗り付ける経営者、ハクがつくからいいって、ところで社長就継に来る?」

からみ「見たことない。なんか別の会社の経営者が本業らしい。サー管は時々電話してるけど」

僕「からみちゃんは普段何やってるの?」

からみ「フロアで利用者さんとアクセ作り。パソコン競争率激しいから。あと利用者さんの相談に乗る」

僕「どんな?」

からみ「ホントは私バブみキャラじゃないけどコクられたりセクハラ発言されるけどそれは仕事だからおけまる。あとプログラム中は私語禁止が建前だけど実際にはみんなパリピってるからよいちょまるな感じで雑談しながら作業してる。私周囲にほぼほぼ合わせる系の人だし」

僕「ふん」

からみ「そうすると具合悪い人から激おこされるから熱盛ほめて収める」

僕「大変だね」

からみ「新しく入る生活指導員が年上の男性で無資格未経験だから教えなくちゃいけないし、でもフロア見てる人誰かいないといけないから、大事なのわかるけど萎えたん。うち、人少ないしね」

僕「ふーん」

からみ「会社の書類チラ見したら名ばかり生活指導員がいて驚きここに極まれり、山生えるわ」

僕「なんか大変だねえ」

からみ「ひごろの活動儲けなしで利用者さんに税金から賃金払うと卍ヤバたん。だからなんだかわからない金属部品にシール貼る内職みんなでやってる時もあり」

僕「ふんふん」

からみ「10時出勤6時退社はよきよき、スタッフが辞めると利用者さんが動揺するから、やめようかと思ったけど次の人が慣れるまではまあ勤めるのもなしよりのあり、次の学会発表聞きにいくから、じゃね、あざまる水産」

※ 心理職5領域の中でもっとも薄給重労働なのは福祉領域ではないかなと
思います。

ここでは精神障害者就労継続支援施設Bについて書きました。

Bは手工芸、染物などの作品を作ることもあります。

就労継続支援A型はパン作り、おしぼり工場などを最低賃金しか払えないので利用者さんに1日4時間働いてもらいますが、かなりの重労働でも知的障害の人は黙々と作業をする力持ちなのでわりと歓迎して企業側が迎えてくれます。

身体障害の人は本当にごく普通です。

ただ、精神の人はその日のコンディションで出勤できたりできなかったりです。

だからA型で働くことができるのはかなりレジリエントな人です。

作業所は都道府県管轄ですが、自治体によってはトライアル期間、試用期間を経ないと利用者として入れないこともあります。

心理職が働く福祉現場はとても幅広いです。

児童、老人領域もあります。

また機会があれば言及したいと思います。

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第2回公認心理師試験受験者総数・合格率予想(改訂版)

2月15日に当ブログで「第2回公認心理師試験概況予想」という記事を書いたのですが、とあるところから聞いた情報から、もう一回受験者総数と合格率について修正予測をしてみたいと思います。

合格率については2バージョン、甘め予想と厳し目予想のパターンで考えてみました。

参考:第1回目公認心理師試験結果(日本心理研修センター発表:pdf)

1 .総受験者数

17,000人〜18,000人

・内訳

⑴ 現任者(第1回試験未受験者(なぜ未受験者に限るのかは後述します。)

10,000人

理由:今年の現任者講習の受講人員を見ると約9,000人でした。

第1回試験で現任者講習を受けたものの、日程が合わない、経験年数が足りない、まだ自信がないなどの理由で受験しなかった人たちもいるでしょう。

Gルート審査落ちだった人が何らかの措置、あるいは工夫で受験ができたらいいなという僕の希望的観測も入れての数字です。

実際、今回現任者講習を7万円出して受けてもやはり受験しない、受験できない人たちも一定割合でいるはずです。

「ニュースで公認心理師が取り上げられている、へえーこれは取っておくとお得な資格だなあ」と、Gルート審査落ちの可能性をあまり考えないでとりあえず現任者講習を受けたけれども受験資格が与えられない人もいるのではないでしょうか。

プラマイでほぼほぼ新現任者は1万人ぐらいと見ています。

⑵ D1ルート第1回試験未受験者

3,000人

この層は旧院卒科目読み替えができた、さらに経験値を積んでいる人たちです。

ところで臨床心理士でも受験しなかった人たちが多いの?

という疑問があるでしょう。

臨床心理士資格認定協会が公表している臨床心理士の累積合格者は35,912人ですが、それだけいて公認心理師受験者は36,103人、臨床心理士でも公認心理師を受験しなかったのかあー、と思ってしまいがちですが、臨床心理士資格創設から31年間です。

その間に亡くなった方、もう仕事をリタイヤした方も多いでしょう。

何らかの理由で資格更新をしない、ステップアップのために外国でサイコロジストになった人、別の方面で起業した人もいるかもしれないですし、臨床心理士資格そのものに見切りをつけた人もいると聞いています。

公務員になったから資格は要らない、と更新しない人もいます。

信念を持って公認心理師を取らずに臨床心理士でやっていく人もいます。

話を戻すとやはり何らかの事情で慎重に成り行きを見守ったD1ルートの人もいました。

別にこの人たちが優秀でないということはないと思いますが、自信がなかったからという人もいるかもしれません。

第1回目にほとんどの人が受験してしまったのでD1、第1試験未受験者は3,000人程度と予想します。

⑶ D2ルート

1,100人
院を今年卒業、科目読み替えが可能だった新卒者です。

これも第1回試験とほぼほぼ同じ数値かなと予想します。

⑷ 第1回試験リチャレンジャー

6,000人

惜しくも第1回試験では涙を飲んで、第2回目の試験にチャンスを賭けている人たちです。

不合格者7524人のうち6,000人ぐらいが受験するのでは?と踏んでいます。

もう試験に全然歯が立たなかったから諦めるという人はそれほどいないなではないでしょうか。

お金を払った、悔しい、だからまたチャレンジするというのは行動経済学や経済学ではコンコルド効果、サンクコスト効果と呼ばれています。

(行動経済学用語なので公認心理師試験には出ない知識ですが、コンコルド飛行機はどんどん欠陥が出てもこれまでの投資を取り返したいと無駄な開発投資をし続けた、自分で買ったものは大切にするけどサンキュー、と棚ぼたでもらったものはあきらめるのが早いわけです。)

だから第1回目の不合格者は相当数受験するという読みです。

2.甘い合格率予想

読んだ人は「えっ、それでも甘めなの?」と思うかもしれません。

⑴ Gルート

65パーセント

初回受験現任者の合格率は74.6パーセント、モチベーションが高いGルート第1回目が「受かったよー」というのに触発されて「俺もオレも」と追従して受験する層もいると思います。

第1回目の心理専攻者が「まあ、受かりますよ」と聞くと「じゃ」と思って心理非専攻者も多く受けるかもしれません。

それでも心理周辺領域にいて現任者講習を受けた人たちなので65パーセントと踏んでいます。

彼ら、彼女らはそれなりに勉強するでしょうけれどもハードルが上がると予想される試験で、第1回目よりもモチベーションが低い層よ含んでいるだろうと思われるのでこの数字を出しました。

⑵ D1ルート

70パーセント

心理職として現に活躍している層です。

何らかの理由があって第1回目受験を見送ったにせよ合格率は75パーセント程度は確保できるのではないかと思います。

31.9.9第1回目試験D1ルートは合格率85.8パーセントでした。

北海道試験では70.3パーセント、北海道の合格者に聞いたら「試験別に難しくなかったじゃない、北海道の質が低かったのよ」猛者もいましたが、両方の試験を解いた人は追試の方が難しかったという印象を持ったのではないでしょうか。

この追試レベルがスタンダードになると推察するとD1ルート受験者の合格率は70パーセントです。

⑶ 第1回試験不合格再チャレンジ者

50パーセント

この層は甘め予想の中でもかなり厳しい数字で予測しています。

なぜならば、上記に述べた理由で受験のするとしても、再度記念受験的にあまり勉強をしないで受ける、モチベーションが上がらないまま受ける人もいるからです。

臨床心理士試験の不合格社リチャレンジャーの合格率統計は公表されていないのでわかりませんが、2回目受験だとまた不合格になる人が多いということは聞いています。

参考にしたのは医師国家試験です。

第113回医師国家試験は新卒者が92.4パーセントとかなりの高率でしたが、既卒者の再チャレンジ者になると56.8パーセントとがくんと落ちます。

落ちた人で一生懸命勉強している人たちが多いことは知っています。

それでも公認心理師試験には一種独特のクセがあります。

僕が以前記事にした

公認心理師試験正答選択のコツ

をぜひ参考にしてみてください。

正答を導くことができる暗黙のルール、ゲーム、国語力だけで正答できる問題があります。

そういった問題を落とさないことが合格につながるでしょう。

⑷ 総合確率

61.5パーセント

⑴〜⑶のそれぞれの予想合格者数を総受験者で割った数値です。

6割程度が第2回目以降試験のスタンダードとあちこちで言われているので、まあ近い数字かもしれません。

3.厳し目の合格率予想

53.4パーセント

・根拠

⑴ Gルート55パーセント

⑵ D1ルート65パーセント

⑶ D2ルート60パーセント

※ いずれも初回受験者です。

⑷ 再チャレンジ受験者45パーセント

※ ちなみに再チャレンジャーの統計は日本心理研修センターは把握していても発表しない可能性もあると思います。

臨床心理士は発表していません。

精神保健福祉士は新卒者、既卒者数日を発表しています。

新卒者合格率6割、既卒者3割程度と大変厳しい数値です。

厚生労働省、日本心理研修センターは全体の6割程度の正解者というラインは崩さないでしょう。

ケース問題補正は今回も行われるのではないでしょうか。

ケース問題を配点3倍にするということです。

ただし、ケース問題であっても2問選択肢連勝複式問題が多く出るかもしれません。

また、高度な知識を要する知識問題に近いケース問題を出題する可能性もあります。

さて、実際にはどうなるのでしょうか。

ただ、ほかの国家試験と同様、落とすための試験ではありません。

こころJOBさんの記事でも昨日書いたのですが、これからでも力を尽くしてセミナーに参加、いい参考書を使って勉強すればこれからいくらでも挽回できると思います。

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