ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

2019年01月

◯ 公認心理師年収を上げるためのキャリアパス

〜これから公認心理師を目指す人のためにも〜

給料、お金の問題は心理職にとっては深刻です。

クライエントさんを抱えていてもキャリアップのために転職して自分の身分を安定させなければいけない場合もあります。

心理職も人間なのである程度仕方ない部分がありますが、後ろ髪引かれる思いで職場を変えた経験を持つ人もいるでしょう。

心理職はどの土地でどうやって働くか、全く個別事情が異なりますし、どたらが給料がいい、働きやすいか一概には言えない要素が多々あります。

心理職の年収は、その専門性や学歴の高さと比して低いということは前回も書きました。

「心理職はやりたいことを仕事にしている。だから収入は低くていい」わけでは全くないと思います。

心理、福祉、介護関係の仕事の給与が安く抑えられてしまうことは国家財政や保険制度の事情に大きな影響を受けているのですが、これは特に心理職についてはクライエントさんとの関係への弊害をもたらします。

ケースワーカーと利用者さんが親密な信頼関係を結んだとしたも、交代しなければならない際、その後に申し送りは書面で十分に行われる部分もあります。

カウンセリングはカルテの引き継ぎだけ、カウンセラーが退職して1年してからやっと新規採用が可能になったということだとクライエントさんは大変心もとないでしょう。

心理職の収入についてですが、若い20代のころは教育相談所で児童生徒とプレイセラピーをしながらスクールカウンセラー、クリニックで非常勤でインテーク初回面接や心理テスターをすることも多いかもしれません。

スクールカウンセラーの時給は高いと言われますが、単年度ごとの採用で身分は不安定です。

かけもち勤務をして働いている間にどこかの市役所や大病院の常勤というのは僕が今頭の中で考えたルートですが、非常勤を複数続けている間、教育、産業、福祉、医療など転々としていると連続性がありません。

どこでも公務員常勤心理職の応募倍率は高いのですが、採用されたとしてもその勤務場所の給与体系によって、それまで経験してきた心理職としての経験値加算がどうなるかはわかりません。

経験が長かったから初任給を調整して高くなる場合もありますが、留学していたりするとノーカウント、非常勤は2分の1加算と安くなります。

社会人経験が長く、民間に勤務していたとしても職務経験加算はありません。

心理職は地元に根付いて転勤がない、自治体や官公庁によっては、そうすると給与体系上、院卒ではなく高卒の扱いで採用されることがあります。

高卒なら転勤を繰り返して18歳からキャリアを築いてきた人の方が給与は高いのです。

公認心理師給与は臨床心理士給与体系にかなり近くなるだろうと思います。

いろいろと勘案すると有名大学教員が最も給与は高くなるでしょう。

ただし、大学の世界は厳しく、オーバードクターが30歳過ぎで非常勤生活をしていたり、きちんと研究をしていてもなかなか常勤講師になれず、競争率は高いです。

公認心理師ブームが一時的に来ればある程度教員公募も増えるでしょうか。

法務省総合職人間科学区分、家庭裁判所調査官補は以前の国家I種に準じます。

心理キャリアは技術系キャリアよりも待遇は少し落ちますが、転勤しながら真面目に仕事をしていれば公認心理師、臨床心理士資格がなくても相当な給与が支払われます。

国家公務員は新卒だと30歳程度までになれるので、そこを狙うのが近道です。

地方大卒程度公務員もあります。

ただし、中途採用だとそれまでのキャリアパスが認められないこともあるわけです。

独立して非常勤生活を続けていくのはなかなか厳しいものです。

独立開業はビジネスセンスと人脈も関係します。

民間企業勤務心理職だと相当な大企業で心理職を安定雇用してきた場合は恵まれています。

そういうところは欠員はなかなか出ません。

医療分野だと病院、あるいは小さなクリニックでも同族経営やワンマン経営だと身分が安定せず、すぐ雇用契約が打ち切られることがあります。

福祉分野は公務員心理職でもなかなか給与は上がりません。

医療、産業分野で理事長や社長の気が変わると心理職そのものの雇用をやめることがあります。

4週間前に雇用契約をやめるという通告をすれば契約社員は合法的に簡単に打ち切ることができます。

ベンチャーは、心理に限らずうまく行く可能性は低いです。

ネガティブな話ばかり書いていたように思われるかもしれませんが、元々はスクールカウンセラー制度もありませんでした。

どんどん拡充して全校配置となり、それから常勤化の検討が進んでいます。

診療報酬点数が医療分野の中で認められていけば(必ずしも心理職に還元されるとは限らないわけですが)徐々に認知度が高まる可能性はあるでしょう。

国家資格という根拠を元に臨床心理技術者が注目を浴びていくことは積極的にとらえていいと思います。

心理職のキャリアパスは実にさまざまなルートがあるわけですが、お金だけでは計れない側面が対人援助職にはあります。

目の前に心理的援助を必要としている子どもがいれば、お金よりもやりがいをその職場に求める気持ちは尊いものです。

別分野で働いていたことを経験値として認めてくれる場合、経験豊富なことを認めてくれる場合もあるでしょう。

ただ、同一分野で働いている方が有利なのは一般の就職でも同じです。

病院でも病床300以上の総合病院3年以上勤務経験とピンポイントで絞って募集する場合もあります。

心理職は自分の働き方をなかなか安定させられない割にはクライエントさんから就職の悩みをいろいろとアドバイスを求められる場合もあるので、話しているうちに就活相談になっていることもあります。

労働局勤務の心理職の人は就職市場の動向にも詳しいでしょう。

以前聞いたことがあるのですが、ニートだった人が商社で働きたくなった。

そこでまず飛び込みでもいいからと個別訪問で保険販売を行った。

しばらくした後、営業経験があるからということでコピー機、ファックスの法人飛び込み営業をまた相当期間やった。

その間に英語力をかなり高めて商談に不自由ないレベルにまでしてから海外取引をしている商社に入社したとのことです。

彼にとっては無職→営業→法人営業→国際法人営業or商社総合職

と自分でキャリアパスを探し出したわけです。

心理のような専門職のキャリアパスはなかなか自分で作り上げるのが難しい側面がありますが、上手な人もいます。

これまで周囲を見ていると、努力している人はなんとか報われる、無理をして実力に見合わない売り込みをしてもうまく行きにくい、経験を積みながら地道に勉強している人は評価されているようです。

社会から見た公認心理師の活用の仕方はこれから決まっていくわけですが、より良い仕事をする公認心理師が増えていくと信頼されてより良い活躍の場ができてくるのだろうなあ、お金はそれからついてくるのでは、と感じています。

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◯ 公認心理師試験に基礎心理学は必要か?

1.概要

今回2018.9.9の第1回公認心理師試験では基礎心理学部門、応用心理学分野の中では社会心理学も相当の割合で出題されていました。

何の問題をもって基礎心理学部門やその他の領域とみなすかは、問題の評価によるので、各予備校や分析者による割合はばらばらですが、今回ケース問題への傾斜配分によって、実際のところ、採点基準からは2割にも満たなかったというところでしょうか。

アメリカのクリニカルサイコロジスの難易度が高い試験、博士課程修了をしていても5割しか合格できない試験の基礎心理学分野出題割合は5割です。

臨床家にとってなぜこういった基礎心理学、臨床ではない応用心理学部門が必要なのかということについて検証してみます。

2.基礎心理学出題反対論

今回公認心理師制度推進団体として三団体が協議を重ねてきた結果、国家資格化については何の分野の学習が必要かは十分に討議されてきたでしょう。

三団体とは推進連、推進協、日本心理学諸学会連合です。

過去に新潟県臨床心理士会「臨床心理士の職業的専門性と資格を考える有志の会」平井先生はかつて以下のような趣旨の発言をしていました。

諸学会連合の中には日本基礎心理学会など臨床に直接関連がない学会が加入していて、それが原因ではないか、臨床心理学は非臨床によって追いやられてしまうのではないかということでした。


2.積極論

⑴ 日本心理学会(諸学会連合牽引役)シラバス

日本心理学会は公認心理師養成のためのカリキュラム(シラバス)をパブリックコメント(意見募集制度)を経て、さまざまな科目の必要性を集めています。

デカルトによる心理学前史、心理学創始者ヴントから始まる心理学史、構成心理学、機能心理学、学習、発達、感情、知覚、記憶、知覚心理学に関する実験構成法「マグニチュード推定法)、言語学、社会心理学などです。

これまで心理学に疎い人だったとしても、脳科学分野は臨床との関連が深く、学習の必要性が高いと思われます。

臨床家でも統計、実験計画法は大切だと思われますので、これらの科目が必須となることには不自然さを感じません。

ただ、以前も指摘したのですが、道路交通法や道路運送法、貨物自動車運送事業法が交通心理学会の要請でシラバスに入っています。

心理学の世界は広いものです。

心理学学際領域として言語学、社会学、文化人類学、哲学に造詣があれば学問の幅は広がるでしょうけれどもきりがなくなっていくでしょう。

ここでも何回か触れているのですが、日本心理学会の丹野氏は基礎心理学こそがバランスの取れた公認心理師養成の要だと主張しています。

それは丹野氏が推し進めている認知行動療法にとってはごく自然な流れかもしれません。

⑵ 昔からの基礎心理学重視の潮流

臨床心理学を学部で学べるようになったのはそれほど大昔のことではありません。

基礎心理学こそが臨床心理学を実践する基盤になっていた、学部では「人間心理を学びたい」「臨床心理をやりたい」という新入生が入ってきても叶わなかった時代があると聞いています。

昭和でも60年代よりかなり以前だったと思います。

このころは臨床心理士制度もなく、学部卒で臨床家としての地歩を現場で固めて病院心理職としての業績を残した方も数多くいましたが、独学、留学したりと臨床を学ぶのにかなり先人たちは苦労をしたとのことです。

僕も学部生時代に「将来臨床をやりたいです」先輩ですでに現場に出ている心理職の人に話したことがあります。

「心理を大学でやりたかったら知覚や基礎心理をしっかりやっておけ、臨床は基礎の応用だからな」と言われ、その先輩は院卒でなかっため、基礎心理のみを学んだだけで臨床現場に出ているということがありました。

3.総論

人間心理の基本ということで、基礎心理学を軽視するつもりは僕にはありません。

心理学は医学と違って生物学的な基礎がないと臨床が何もできないということはないのですが、人間行動の礎として基礎心理を学ぶことは大切でしょう。

しかし諸学会の要請があり、あれもこれもと取り入れていくと、今から学んで公認心理師を目指す学生が膨大な実習時間と合わせると相当な苦労をしていくだろうと思うのです。

それ以前に成績評価による学内選抜システムGPAで公認心理師課程に入れるかどうかも厳しいですし、実習、基礎心理学概論、一般教養と公認心理師を目指す学生はこれからかなり大変になってくるのではないでしょうか。

今回の第1回試験はケース問題に傾斜配分をしましたが、今後どうなるかわかりません。

ケース問題の中に実験法や知覚領域が出てくる可能性もあります。

ケース問題はあちこちで言われているように曖昧な解釈から、正解がわかりにくいから間違えることもあり得ます。

そうすると一般選択問題での点数を取っておくことは軽視できません。

基礎心理学や統計は捨てたという勉強法をしていると、ほかの分野がいかに高得点でも基礎、統計が基準点に達成しないからダメという足切りも将来的にあるかもしれません。

学問としての心理学全体を俯瞰するということは大切だと思います。

今回の試験傾向からも臨床以外の心理領域の学習は大きな意味合いを持つことになりそうです。

心理学全般にバランスが取れている知識を専門家として持ち、きちんと応用心理学も臨床もできる心理職を養成していくことは国家施策として大きな課題です。

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◯ いじめ無理心中・公認心理師には何ができるか?

最近あったいじめ自殺は、仙台市で小2の女子とその母親が心中したという凄惨なものです。

このニュースに接した人は一様に教育と教育行政に対する不信、憤りを感じるような事案です。

実際、担任は握手させて仲直りをさせたということで一旦収束させた。

ただ、それでもいじめが止まなかったということを学校側が把握していたのでしょうか。

校長室登校から教室復帰は、クラスに出られない子どもに接する際のセオリーですが、子どもにとって無理はなかったか、復帰後にフォローはあったのかということも気になります。

どうにも対応がまずいと報道でも指摘しているのは、両親がいじめをしている親に対して質問したい項目を手紙にしたためて校長に渡したところ、校長が相手方にそのままその手紙を渡したというやり方です。

市教委や文部科学省に電話しても対応がなかったという事実も伝えられています。

僕はスクールカウンセラーとして30校ほどの小中学校で働いた経験があるのですが、これはかなり異例な事件でしょう。

チーム学校の理念が提唱される前ですが、僕が勤務していた学校は対人関係から来る不登校には相談室登校、学校外の教育支援施設での受け入れが整っていました。

そういった場所はとても子どもに対して暖かく、スクールカウンセラーだけでなく、相談員、スクールソーシャルワーカーも親身に子どもに対し、無理強いを決してしないで接していたことを思い出します。

虐待から児童生徒を守るために行政側と激しい口調でやり取りをしていた校長、教頭、担任もいて、子どもはさぞ心強かっただろうと思います。

ただ、スクールカウンセラーから見て、これはどうかと思った学校があったのも事実です。

教育委員会に出向してまた学校に戻ってきてとジグザグ出世をする中で、事なかれ主義になり、問題があっても過小評価、隠蔽しようとする、はたから見ているスクールカウンセラーに限らず、ほかの教員からの不信感を抱かれる管理職もいました。

問題を問題として上に報告することは担当管理職にとっては赤点になってしまうわけで、管理職は在任中は問題がなかったと言い張ることが大切だったのでしょうか。

チーム学校の組織図を厚生労働省ホームページから転載しておきます。

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チーム学校の中では一般教員、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーのヒエラルキーは下になっています。

校長を頂点としたチーム学校という有機体の中で校長がうまく機能できなければその部下の職員は思うように動きにくい構造になっています。

アメリカのスクールカウンセラーは心理学博士号取得資格者で、医師よりも権限が高く、校長とも対等かそれ以上に強力な働きかけができる、いわば独立機関となっています。

チーム学校は管理職が十全に活動できればこの上なく頼もしい組織ですが、どこかが機能不全を起こすと全体が動かなくなることもあり得ます。

今回は事件が起きてから第三者委員会設置を遺族である父親が市教委に要請しています。

企業の不祥事でもそうですが、何か起こってから第三者委員会は開催されます。

文部科学省や教委による第三者委員会の開催の予定は今のところありません。

本来ならば、いじめについては、普段から積極的に介入、機動性が高い第三者委員会が設置されていて然るべきだと思うのは僕の独善的な考え方なのでしょうか。

スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの必要性が高まっていることは文部科学省も十分に認識しています。

ただし、予算がないという理由から、全数配置がなされても勤務日数や時間数制限があり、常勤化されている名古屋市でも任期付採用と身分は不安定です。

スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーは学校組織に組み込まれ過ぎないその外部性からの専門家としての知見が期待されています。

2014年以降仙台市全体でいじめ自殺は3件という高水準です。

世界的な自殺統計では、子どもになるほど自殺率は低く、子どもの自殺臨界年齢は10歳という研究結果が出ています。

死んではならない子どもの命を守るためには変革が必要でしょう。

スクールカウンセラーに臨床心理士に加え、公認心理師を必要資格とした、国家資格所持者としての働きに期待したいと言われても教育行政組織が変わるわけではありません。

スクールカウンセラーの外部性をきちんと尊重すること、その権限を強化することも同様の事案再発防止の一助となると思うのです。

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カウンセラーさんたすけて

(かなちゃん)

わたしはまだ5さいなの

5さいだからむずかしいことはわからない

このまえおかあさんがあたらしいおとうさんとけっこんしたの

やさしいおとうさんで、かながねていると、おふとんにはいってきてだっこされて、ぐにゃぐにゃでやわらかい・・・いやー!!!

(まさよさん36歳登場)

かなちゃん、怖がらなくていいのよ、かなちゃんがいるこの白い部屋のドアを開けて、私がぎゅっとかなちゃんを抱っこしてあげる。

だから安心して。

かなちゃんは何も悪くないのよ。

悪いのはかなちゃんがお父さんって呼んでいたおじさん、おじさんはもうどこか遠くに遠くの離れたところにいっちゃったからね。

(しょうた14歳登場)

おい、勝手なことばかりお前ら言いやがって、俺の出番を増やせよ!

お前がかなっていうのか、ガキだからっていつまでも泣いてるんじゃねえよ、もっとしゃんとしろ!!

(かな)

こわい、しょうたさんあっちいってよ(泣く)

(しょうた)

やだね、俺は俺の好きなように暴れるね

(まさよさん)

大丈夫、かなちゃん抱っこしててあげるから、しょうたくんももう18歳なんだから、もうちょっとかなちゃんのこと可愛がってあげてね。

(しょうた)

俺の出番をガキに奪われるのはやだっていってるんだろ!

(はつみ18歳)

しょうた、あんた子どもイジメて楽しいわけ?

あんたの方がガキじゃん、かなちゃんは辛い思いしてきたんだよ、もうちょっと子どもには優しくしなよ。

(しょうた)

何だよ、辛い思いって。

(はつみ)

あんたには関係ないよ。

わかったらドアの向こうに帰りなよ。

(しょうた)

面白くねえな。

わかったよ。

ここにいてもつまんねえな。

あっちでゲームやって時間潰すか。

ゾンビ倒すの面白いんだぜ?

(はつみ)

いいからあっちいきな、私も帰るよ。

(まさよさん)

かなちゃん待っててね、また戻ってくるからね、ほら、これね、クマさんのぬいぐるみ。

ぎゅっとしてると安心するの。

いい子だから待っててね。

(かなちゃん)

うん、わたしもむこうであそんでる

(かすみ20歳登場)

ずっと見てたけど、かなちゃん辛そうだね。

(まさし23歳登場)

そうだな、お前、覚えてるの?

俺、何があったか知ってるぜ。

(かすみ)

私は知らないよ、私大学生だから勉強もサークルも忙しいからさ。

私、今主人格なんだってさ。

12歳ごろからずっと。

(ゆめ20歳、元々の主人格)

かすみちゃんありがとうね。

私いつも疲れてるから休んでるの。

だから私の代わりに大学の勉強頑張ってね。

(かすみ)

うん、任せておきなよ。

ゆめは疲れてるから休んでなよ。

(まさし、ゆめ、かすみ退場)

(しょうた登場)

ゲーム何回もやってたからつまんねえな。

(はつみ登場)

あんたもかなちゃんいじめるのやめなよ、大人げない、あんた何歳なんだよ。

(しょうた)

どうだっていいじゃねえか

(カウンセラー)

どうなのかな、深く深く眠っているとみんなが話し合いしやすいね。

しょうたくんは元気だからいろいろ言いたい年ごろだね、まさよさんを呼んでみようか。

(かすみにポンとひざを叩かせる)

(まさよ登場)

(カウンセラー)

まさよさん、しょうたくんと話し合ってくれるかな?

(まさよさん)

しょうたくん、実はね、あなたがあつも暴れたり、かなちゃんをいじめるからみんな困っているの。

なんとかならないかしら?

(カウンセラー)

しょうたくんはまだ14歳だから、もう少し、もう少し大人になったら変われるかな?

しょうたくん、しばらく深呼吸しながら深呼吸だけに注意していてくれるかな?僕の言うことは何も聞かないでいいよ。

しょうたくんは立派で男らしいね、だんだん大人になっていくよ。

(しょうた)

先生、俺、さっきまで14歳だったけど、今16歳、18歳なんですよ。

確かに小さな女の子いじめるのはカッコ悪いですよね。

どこか旅に出ようかな?って。

俺はもう役割終わったみたいな気がしてるんですよ。

(カウンセラー)

しょうたさん、ありがとう、これからどうするかはよく考えてみてね。

かすみさん、出てきてくれるかな?

(かすみ)

いつも大変だけどみんなと仲良くしていますね。

これからもよろしくお願いしますね。

(かすみ)

はい、私が頑張らないと支えられないから。

(カウンセラー)

かすみさん、無理しないでくださいね。

まさよさんもいつもかなちゃんの面倒見てくれてありがとうございます。

これからもよろしくお願いしますね。

まさしさん出てきてくれませんか?

(まさし)

うん

(カウンセラー)

まさしさんはよくみんなのことを観察してくれていますね、いろいろと自分で判断しているんですね。

(まさし)

はい

(カウンセラー)

これからもよろしくお願いしますね。

まさしさんは観察するのがすごく上手だから感心していますよ。

それじゃあかすみさんに戻って、あとはみなさんドアの向こうに帰りましょうか。

※ あくまでこれは例示で、こんなに簡単に心理療法は進みませんし、人格の成長や再統合には時間がかかります。

トラウマに触発された多重人格障害は、基本的に人格の数だけ面接をしていきます。

20の人格があれば20人分のカウンセリングをします。

しかし相当注意してやらないといけません。

人格の無理な統合は絶対厳禁です。

催眠下、EMDRや自我状態療法でこういった面接は行われていて、うまく行くと人格交代訓練も可能になります。

ただし、刺激に弱い段階でこういった療法をするとかなり大きな危険もあります。

心理職はセラピストです。

チャレンジャーではないのです。

PTSDのことばかり書いていますが、クライエントさんが抱えている恐怖はどの疾患でも重大なものです。

強迫性障害、自己臭妄想など枚挙にいとまがありませんが、どれも死に至りかねない病です。

特に新しく公認心理師になる方、そして既存の心理職の方にも知っておいて欲しいと思うのです。

自分のできること、最善のことをしつつ、手に負えないクライエントさんはその道の専門家に紹介できるだけの社会資源を持ち、できないことを自分でやらない勇気を持つことは大切なことです。

僕自身自分でカウンセリングをするよりも専門機関にクライエントさんを紹介し、うまく軌道に乗ってくれたらいいなと思いつつ手放すことは多々あり、自戒の念を込めて本稿を記しました。

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◯ 公認心理師制度の構造的危険性

公認心理師Gルート合格者については、危惧を抱く人もいれば、経験値が高いから大丈夫だろうと思っている人もいます。

Gルート合格者は他資格ホルダーで福祉の専門家の人、資格がなくても教育の専門家の人も多いでしょう。

そういった人たちの多くは謙抑的で、テリトリーを侵犯しない、できることとできないことを峻別しているのことに慣れているので、手に負えない心理療法はしないようにしていこうとすると信じています。

ところが組織的要請で「◯◯さん、公認心理師取ったんでしょ?カウンセリングや心理テストもやってね。」と言われる可能性もあるわけです。

カウンセリングに来ました、学校の先生(上司)に言われて何がなんだかわからないまま来ました、という人に対し、どんなに丁寧に説明したとしても、見立てとしてなんらかの障害の可能性があるということをどうやって伝えたらいいでしょうか?

これは臨床心理士や他資格を持つ心理職が常に抱えている課題です。

発達「障害」というのは重い言葉です。

「発達障害の可能性がありますね」

「精神科か心療内科に行きませんか?」

「薬の治療が必要かもしれませんね」

医療機関以外に勤務している心理職ならクライエントさんにこう言うとまあたいてい、半分以上の人は抵抗するでしょう。

どうやって何を説明して対応していくか、初心者でもベテランでもクライエントさんの領海侵犯をしないと先に進めないとこがあります。

医療機関でも医師が管理者administrator心理がtherapistというA-Tspritの役割分担をするのが理想的ですが、医師がその役割を担えなかった場合、心理がクライエントさんに厳しく管理的な立場を取らざるを得ないこともあります。

「カウンセリングなんかヤダ」というクライエントさんにとっては心理面接そのものが侵襲的です。

PTSDの人の心理面接をただ漫然と話をして聞いているような面接をしているとクライエントさんは話していることでトラウマを再体験してフラッシュバックします。

ひどい場合には徐反応を起こします。(泣き出して床を転がり回って壁や床を叩いたり怒鳴り出したり)

徐反応はトラウマティックな反応に慣れていて、解催眠ができる治療家で収め方を知っていればむしろ治療的には意義があります。

徹底して徐反応を出し切ることによってカタルシス効果が期待できます。

こういった場面に初めて出くわして徐反応を中途半端に収めようと医療職に鎮静薬を注射してもらったりすると、カウンセラーもクライエントも「失敗した面接」ととらえてしまうかもしれません。

多重人格面接も難しい領域です。

論文でトラウマティックな体験をした人の面接をしていたら人格が16に突然分列したという例が紹介されていました。

だから悪いというわけでは必ずしもなく、クライエントさんはそれによって生き延びようとしたわけですが、心理は自分がしている面接の中で何が起こっていないかわからないと危険が起こっていることにすら気づけません。

ロールシャッハ、WAIS、MMPIを1日で施行しようとする心理職はいないでしょうけれども、5時間ぐらいかかるようなテストバッテリーを組んだらクライエントさんは心理検査アレルギーになりそうです。

そもそもロールシャッハはショックを起こしやすい検査で、マニュアルでは「ほかに何か見えませんか?」「頑張って見て見ましょう」と書いてあっても、クライエントさんによっては気持ち悪くなってその後続けることが不可能になることもあります。

ほかの半構造化テスト、トラウマ度合い測定のためのCAPSはどんなに注意していても気持ち悪くなるクライエントさんは多いです。

出来事インパクトテストのIES-RやK10も十分侵襲的ですが、災害現場では心理の素人がやらなければならないことも多いでしょう。

国家資格ということで公認心理師は相当の信頼性を得て現場に即戦力として出て行きます。

若くて経験が浅くてもそこの現場の非公認心理師よりもきちんと対応できるという多くの期待を背負って入職することもあるかもしれません。

ところが「私は心理の専門家ですから」という態度で他職種に接したら激しい化学反応が起きて公認心理師が排斥されかねません。

これはいくら試験、現任者講習で多職種連携を謳っていても起こりかねない問題です。

マークシートのみで合格した心理師をどうやって現場で通用するようなプロにしていくかは今後重い課題となっていくのではないでしょうか。

また、公認心理師、現職心理職の方にも手に負えない時は「できません」という勇気も必要な時があるのではないでしょうか。

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寒くてもたくましく耐える葉牡丹

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