ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

2018年10月

公認心理師について看護師クリピーとまた話してみた。

僕「この前話した公認心理師試験、合格発表までが長くてこっちのテンションも間のびしそう」

クリピー「ひなたさん、もう国家資格持ってカウンセリングやってるんじゃなかったたっけ?」

僕「そうじゃないよー、カウンセリングの国家資格今までなかったんだもん」

クリピー「ところでそのお弁当美味しそうですね」

僕「うん、愛妻弁当、とっても愛されてるからね、クリピーのお弁当は?」

クリピー「そうですかそうですか、僕のは魚の缶詰の卵とじ丼、最初から味ついてるから作るの簡単でいいですよ。」

僕「そっか、クリピーの奥さん大病院の看護師で忙しいもんね、男も簡単にでも短時間で自分でお弁当作れないとね」

クリピー「いや、奥さんが作ってくれたんですよ」

僕「・・・奥さん忙しいんだよね。」

クリピー「いや、昨日は僕がほかの家事全部やったし奥さん非番だから今寝てますよ」

僕「奥さんのこと気づかう優しい旦那さんだなあ」

クリピー「いやこれがね、うちの子どもの幼稚園の送り迎えでちょっとしたハプニングが・・・、でね、女房がね!だからぼくが弁当作らなきゃ、これがさあ、ちょっとひなたさん聞いてもらえる?!」(以下10分略)

(ぱくぱく)

クリピー「ところでカウンセリングの仕事してる人って全国で何人ぐらいいるんですか?」

僕「精神科医の先生が一万数千人で、カウンセラーは3万数千人以上?かな?」

クリピー「意外と少ないですねえ」

僕「そう?」

クリピー「だって、病院以外で働いているカウンセラーだっているわけでしょう?奥さんの知り合いの会社で全支社にカウンセラー雇おうってしてるけど予算ないから雇えないみたいですよ」

僕「ふうん」

クリピー「うちにはひなたさんが来てるじゃないですか。でも知り合いの人はどこに行ったらカウンセリング受けられるかわからないから、とりあえず精神科に行ったら3分診療ですぐ帰ってきたからがっかりしたみたいですよ」

僕「クリピーはカウンセラーは何人ぐらいいると思ってたの?」

クリピー「30万人ぐらい?病院でもいろんな病院あるしカウンセラーって精神科にいるだけじゃないでしょう?」

僕「うん、まあそう」

クリピー「資格取っても取るだけの人とか」

僕「いると思う」

クリピー「一般の人はどうやったらカウンセリング受けられるの?って思っても受けられない」

僕「今の数じゃ足りない?」

クリピー「足りない雰囲気ですねえ。敷居が高い、というかどこでカウンセリング受けられるかわからない。」

僕「そっかー、看護師さんはどこの病院行っても必ずいるのが当たり前だけど、治療受けにいくっていうことじゃなくて『看護受けに行く』人はいないものね。カウンセラーはあんまり数がいないけど需要はあるのかな?」

クリピー「結構あるんじゃないですかねえ。ところでひなたさんは試験結果どうでしたか?」

僕「僕は頭いいから満点かな?」

クリピー「ひなたさん時々っていうかけっこうしょっちゅうつまんないことばっかり言いますよね」

僕「・・・」、

僕が公認心理師を初回で増やさないとまずい、国家メンタルヘルス行政でもその必要があるだろうと思っているのは、一般の人々のカウンセリングに対するその要請を肌で感じているから、というところがあります。

自分が受験したから、おーい合格させろー、というわけではないんですね。

僕は落ちたら1年間様子を見つつ、心理職としてこの資格を取得する必要性があるかどうか見極めながらどうするか考えようと思っています。


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公認心理師合格ラインと公認心理師養成大学教員連絡協議会の関係を考えてみました。

公認心理師に受からないとどうなるの?

という命題にも関連します。

公認心理師養成大学、大学院カリキュラムが来年度がスタートします。

この人たちが公認心理師を受験するころには公認心理師試験合格率は大体落ち着いていて、試験6割の出来で合格率も6割程度ぐらいかなと推測します。

養成講座のある大学は作った、入学ささた、試験を受けさせた、合格率が3割というわけにはいかないでしょう。

現行の心理福祉資格に準じた合格ライン、合格率に落ち着いていくのではないでしょうか。

超難関資格にしてしまうとかけたコストを取り返すことができない、それでは入学しない、そうすると養成機関大学は経営が立ち行かなくなります。

このブログでも何回か取り上げていますが、難関の社会福祉士資格は合格率3割程度ですが、専門学校、大学では精神保健福祉士養成課程も併設しているところが多く、精神保健福祉士を取得できれば科目免除があり社会福祉士試験も合格しやすくなりますので、それなりの救済はされているのだろうかと感じます。

職能学部の頂点と言える医学部、歯学部の国試合格率を見てみると、医学部は90パーセントです。

医師1人を養成するのに数千万円の大金をかけておいて不合格者続出ということではどうにもならないから、と一見思えます。

しかし内実、私大医学部の一部ではどうにも国試に合格しそうにない学生を途中で大学の他学部に転部させる、留年者を多くするという手段で見かけ上の合格率を上げていることも確かです。

私立医学部では女性を入学させないなどのセレクションをしておいて、さらに学生に受験をさせないということもありえます。

歯科はコンビニより数が多いので膨大な設備投資をした挙句、どんどん潰れている現状、さて、歯学部からの歯科国家試験の合格率は合格率64.5パーセントでした。

歯学部によっては3割合格率という大学もあったようです。

医学部、歯学部ともに国試に受からないと潰しが効かない学部です。

果たして落ちた人は再受験、また再受験、またまた再受験をしてそれでも不合格だった人はどうするのでしょうか。

他資格のことばかりに言及していてまだるっこしいですが、「落ちた人のその後」について考えることは、今年の公認心理師合格率、将来の合格率を考える上で参考になる要因と思えるからです。

僕の小学校時のの社会科教師は医学部卒国試浪人の末に諦めて教員免許単位を取得して教師になったと言っていました。

旧帝大医学部卒で学習塾経営をしている人もいます。

それでも受験資格さえあれば10年後合格できたら専門職になれます。

ところが公認心理師は今年から5年後に至るまで、新たに公認心理師養成コースに入らない限り、かなりの人数が受験資格を失ってしまうだろうという大変厳しい条件です。

公認心理師は国家試験です。

公平性の観点から、受験をして落ち続けた人が嘆願書を出そうが、訴訟を起こそうが結果がひっくり返るわけではありません。

ここで開業心理職について触れておくと、かなり優秀な人がカウンセリング事務所の登記簿謄本で判断されて受験資格すら与えられなかったケースが多いと聞きます。

また、心理系諸資格は公認心理師資格が創設されたからといってなくなるわけではありません。

公認心理師が創設されたからといって、各団体の心理諸資格を取得しない人が増えたら資格団体の存亡の危機です。

これらの心理資格との併存、共存は公認心理師資格のこれからの課題です。

さて、もし公認心理師不合格者を増やしていけば、ほかの心理系資格も持っているし、開業でカウンセリングをしたいという人が増えていくことになるかもしれません。

公認心理師はあくまで名称独占資格です。

心理カウンセリング業務は全く資格がなくてもできます。

場所もレンタルオフィスでいいです。

インターネットを通じてでも椅子も机もなくてもスカイプ、メールカウンセリング、電話カウンセリングもできるわけです。

何度も言っていますが公認心理師無資格者には主治の医師の指示は一切不要です。

現状でも精神科医受診患者さんが全くの無資格者、心理を学んだ経験のないスピリチュアルカウンセラーからカウンセリングを受けていて、そちらを信奉している、病院の治療方針と相反していて対応に困っている例があると聞きます。

僕は別に患者さんがスピリチュアルカウンセリングを受けることを否定しているわけではありません。

科学的な心理学だけが患者さんを救うわけではないのです。

何かを信じてよりどころにしている人にとってスピリチュアルな教えはその人を救うことも十分にあるでしょう。

主治の医師の指示に従う義務がない非公認心理師開業カウンセラーが相当数将来は活動することになるかもしれません。

公認心理師養成大学教員連絡協議会は、きちんと公認心理師合格後に責任を持って職務を遂行できる公認心理師を養成して欲しいと思います。

国家資格だからこそ、責任感や倫理観を涵養し、医療機関との適切な連携を取れる心理職を養成して欲しいものです。

精神科医は1人100人以上の患者を抱えています。

「診察時間はチョットだけよ」「眠れてるか?」「食事はしているか?」「歯を磨けよ、宿題やれよ、じゃ、また来週!」

という診察をドリフターズ診察というそうですが、心理職はこれまでもこういった診察に対する患者さんの不満を聞くことは多かったでしょう。

主治の医師に何の義務も課さないでどうやって多忙な医師の指示を受けるかはこれからの課題です。

公認心理師合格率を絞り過ぎて義務を負わない心理職と負う心理職との格差が生じていくと現場や患者さんが混乱する要因になると思うのです。


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1.公認心理師試験に落ちる人々

さて、公認心理師合格率についてはかなり辛口の予想もネットには出ています。

僕は僕なりの予想をしているのですが、やはりどんなに合格率が高くても試験に落ちる人たちは一定数います。

今回の試験は難しかった、それは心理職の人々が共通して持っている感想です。

初回補正がかかったとしても、心理の世界をまるで知らない人にとっては合格ができないでしょう。

言われていたように(本当にいたのでしょうか?)クリニックの院長から命じられた受付事務員の人、施設で相談とは全然別の仕事をしていた人たちが現任者として受験をしていたかもしれないというのはあり得たのかな?という疑問があります。

占い師、ヒーラーが受験してたよという噂もあります。

心理業務をしていたという会社定款を登記簿謄本上出せなかっただろうと思いますが。

こういった本来受験してはならなかった人でも心理研修センターでは審査して撥ねることはできなかった場合もあるでしょう。

施設長の職印と上司の私印があれば受験可能な資格です。

その全ての適正さを厳密に審査することは不可能だったでしょう。

ただ、心理を長くやっていた人、大学院出たての知識新鮮な人が難しいと言っていた試験を門外漢が受けて合格できるかというと「?」と思わざるを得ません。

合格基準の60パーセント程度を必要人数を確保するために50パーセント程度に引き下げることは他の国家試験と同様に可能です。

しかし何の知識もない人が徒手空拳で挑んだとしたらそれでも試験は難しかったでしょう。

本来ならこういった、相談業務をしてなかった人たちは資格試験を受験したことを後からでも辞退しなければならなかっただろうと心理研修センターの注意書きからは読み取れます。

ただ、辞退しなかったとしても試験には合格できないだろうなあと思います。

よく聞くのが、公認心理師試験のためにはとてもお金がかかったという金銭的な話です。

本気でない人がそれだけのお金を出したのか、その所属機関がお金を出せたのか、その時点のハードルで断念した人々は試合放棄をしていたでしょう。

また、他の福祉医療関係資格で十分やっていけるけれども公認心理師資格が欲しいという人もいたと聞きます。

いわゆるこういった、資格マニアの人たちは勉強をするのが上手なで頭もいいので試験に合格できる可能性は充分にあります。

ただし、やはりここにも門外漢は歯が立たないという困難点は立ちはだかっていたでしょう。

彼らにも試験はとても難しかったはずです。

公認心理師資格が不必要、不合格ならさっさとべつの資格を取るための勉強を始める、そういう人たちにとっては、もう公認心理師のことは頭から消えているのではないでしょうか。

落ちてもさほど打撃がないわけです。

資格は不要だけれどもたまたま取れてしまう人もいます。

僕は初回試験に限っては合格率が高いと踏んでいます。

ほかの心理資格も一定の基準を満たしていれば取れます。

ただ、資格を取っただけ、本業として別の仕事ををしている、資格を眠らせている人、資格を更新しないで返上する人もいます。

考えてみましょう。

日本で資格を取る、それだけで食べられる医療福祉関係の仕事は医師、歯科医師、薬剤師、看護師がまず筆頭として考えられます。

放射線技師や臨床検査技師もいます。

社会福祉士や精神保健福祉士の活躍の場も広いでしょう。

ところがたとえ給料がよくても激務で家庭との両立ができない、心身の調子を崩して休業、転職をする専門職は多いです。

ステータスが高い歯科医師は高額な設備投資をしても自営でどんどん倒産しています。

勤務歯科医の給与は300万円ほどと聞きます。

公認心理師の資格を取っても眠らせてしまう人もいるでしょうが、僕はそれでいいと考えます。

大型運転免許だろうが玉掛けの資格だろうが、取って、それを生かさないで仕事をしている人々は多いです。

ただ、本当に資格が必要な人たちや、資格がないと将来的に困るであろう人たちに資格が付与されていれば、そこで資格は生きるわけです。

「きちんと心理の仕事をしてくれる人」に資格を与えるためには資格を利用しない人も含めて多くの合格者を出しておかないと日本の心理行政がうまく機能しないと思うのです。

合格者の中で稼動できる人は全員ではないのです。

2.公認心理師法

医療現場では当分の間、公認心理師試験受験資格を持つ臨床心理技術者が業務を行ってもいいということになっています。

しかし、そういった臨床心理技術者には公認心理師に課せられた厳しい秘密保持義務や罰則はありません。

近年の患者さんはよく医療制度について勉強しています。「先生は公認心理師の方ですか?」「いいえ、違います」というやり取りは患者さんの不信感に即つながります。

「私の秘密は守られるのだろうか?」と。

また、臨床心理技術者というだけでは主治の医師の指示に従う義務もないのです。

公認心理師受験合格率をきつく締め上げて低くしてしまう弊害は多いと思うのです。


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待ったなし!公認心理師シフト始まる福祉領域。

平成30年度障害福祉サービス等報酬改定では、すでに「精神障害者に対してより高度で専門的な支援を行うために公認心理師を評価する加算を創設」することがほぼ決定事項となっています。

福祉のどの部分に?

という点では、療養介護、生活介護、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、共同生活援助、児童発達支援、放課後デイサービス、福祉型障害児入所施設、医療型障害児入所施設、訪問系サービスとほぼ全ての領域にわたっています。

また、共同生活援助ということでグループホーム居住者への相談支援も精神保健福祉士や社会福祉士とともに認められるようになりました。

グループホームは併設で就労継続支援施設ももうけられていることも多いので、公認心理師が点数が取れる有資格者ということになれば、心理面を充実させたい施設は助かるわけです。

今福祉系で働いている心理職が配置加算されるということは、公認心理師の資格を取得していないとやばいよ、ということになります。

福祉は税金からどれだけ支援を受けられるかが施設の存続にもかかわるので、今まで働いていた施設でお金を持って来られない心理職の職員はすぐに困るわけです。

「公認心理師の受験資格者」でも当分代替できるのですが、常勤職員でも身分は福祉領域では安定しているとは言い切れません。

公認心理師ホルダーでないことのディスアドバンテージは高くなるでしょう。(医療領域でも)

また、新たに採用される人は公認心理師が優遇されることは火を見るよりも明らかです。

(産業領域での公認心理師のストレスチェック担当も待ったなしで始まります。産業領域でも非常勤心理職が多く働いていることを考えると心理職の地歩を固める、これから参入していくことを考えると公認心理師の合格者は多い方がいいと思いますし、だから合格率は高いと予想しています。また大学でも公認心理師でない教員が当面公認心理師養成課程で教えてもいいということになっていますが、不合格者が教えることについて学生は?と思うでしょう。)

多忙多忙で眠る暇もない福祉系施設の心理職も多く知っていますので、勉強する時間もなかっただろう彼ら、彼女たちをきちんと公認心理師試験に通さないとまずいだろうなあと思います。

特に児童を扱う施設、被虐待児を扱う施設では反応性アタッチメント(愛着)障害や脱抑制型で誰にでもべたべた甘えてくる子どもたちがいます。

僕が子どもを預けた施設では若い心理職が子どもたちとうまくやっていくのに大変苦労をしていました。

「どうですか?◯子はうまくやってますか?」と聞くと宿直中、よくその指導員の布団に潜り込んで寝ているとのことで、生活臨床の場は大変だなあと思ったものです。

子どもは自分の置かれた環境をよくわかっています。

乳児院ではボランティアでも若い学生がやってくると子どもがおおはしゃで遊びます。

ただ、ボランティアが帰る時にはしれっとしていて別れを惜しむ様子もそれほど強くありません。

杉山登志郎先生が書いておられたチャウシェスク政権下の子どもが多く情緒発達障害をきたしていたという研究結果とも同じで、子どもたちは少ない職員数で切り回されています。

日本は当時のルーマニアよりひどいと杉山先生は嘆いておられましたが、きちんと職員数を確保するためにも公認心理師加算はして欲しいものです。

僕がいたのは精神病院系列の就労継続支援施設で、カウンセリングと施設生活指導員を兼任していましたが、A型でもB型でも心理職は継子扱いをされることがありました。

サービス管理責任者は保険点数計算の事務仕事で忙しいからその間フロアをきちんと見ていてくれ、カウンセリングの時間の間フロアが手薄になるのは困る。

なぜ心理カウンセラーなんぞを社長(院長)は雇ったのだ、とサー管からぼやかれながら肩身が狭い思いをしていたものです。

福祉系は確かに生活臨床の場として心理職は大きく必要とされています。

そして福祉系で働いている人がころっとすぐに入れ替わると利用している児童、利用者は不安定になるわけです。

だからこそ彼ら、彼女たちがそのまま公認心理師として長く働いて欲しいなと僕は思うわけです。

旧情短、情緒障害児短期治療施設 (児童心理治療施設)や放課後デイサービスは医師が滅多に来ない、心理職の活躍が期待される場でもあります。

現任者講習や公認心理師試験を受けてみて思ったことですが、福祉サービスで公認心理師が活動しなければならない場面は相当多いということです。

地域包括支援センターで訪問支援チームを作る際には公認心理師同行が当たり前になるでしょう。

公認心理師試験に出ていたようなALS 筋萎縮性側索硬化症で自発的呼吸がいずれできなくなるであろう患者さんに対し、人工呼吸器の取付けを希望するかどうかの意思確認を公認心理師が行わなければならないかもしれません。

ケアマネさんと協働協業する中で心理面でのアドバイスを求められる場合もあるでしょう。

ため込み症候群でゴミ屋敷になっている家を出て訪問しなければならなかったりと、福祉系公認心理師に期待される役割は大きいのですが、公務員以外になるとその待遇はあまり期待できないのは今までもありました。

福祉加算が行われることで少しでも待遇がよくなればと望んでいます。

福祉はこれまで福祉資格職だけが重用されていたきらいもありましたが、福祉と心理の協働によって福祉行政がよりよいものになることを願っていますし、そのためにもまず公認心理師が多く福祉現場で働いている実績をこれから作り続けて欲しいものです。

今後、サービス管理責任者に公認心理師が認められる日も来て欲しいものだと思います。


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スクールカウンセラーが公認心理師試験で抱える憂うつと不安

スクールカウンセラーはご存知のとおり、来年度からは公認心理師が多分どの自治体でも採用の第1候補となります。

公認心理師に合格しただろうかと思っている現スクールカウンセラーの人にとっては不安でならないでしょう。

スクールカウンセラーが足りない自治体、田舎で行き手がない場所を抱えているところだと現職が割と安泰かというと、新人が入ってくるとこれまでの配置見直しの可能性もあるわけです。

僕がスクールカウンセラー採用の面接を某自治体で受けた際には「片道3時間半」でお願いできない?というそこの教育委員会の悲壮な依頼がありました。

どこまでも行ってくれるスクールカウンセラーの存在は自治体にとって喉から手が出る思いだったのでしょう。

今回公認心理師導入を契機としてスクールソーシャルワーカー時給がスクールカウンセラーより低いのでスクールカウンセラーの時給を切り下げるという声も聞こえてきます。

こういったニュースがあると非常勤一年契約スクールカウンセラーは不安でたまらないでしょう。

お金の話をすると下品だと思われがちなのが日本文化ですが、生活するのに事欠くような不安を抱えていたら、いいカウンセリングどころではありません。

さて、常勤のスクールカウンセラーも徐々に導入されつつあります。

その採用でも公認心理師が候補のトップになっていくだろうことを考えると現職者は受験結果が気になるところでしょう。

教育現場ではチーム学校の概念がかなり定式化されつつあり、校長、教頭を中核としたヒエラルキーでの生徒指導が確立しつつあります。

生徒指導だけでなく、教育相談体制にはスクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーが必ず入っているのですが、よく言われているようにスクールカウンセラーSCやスクールソーシャルワーカーSSWの強みはその外部性です。

SCが最初に導入された時には退職教員の再就職受け入れ口のようにSC採用を行っていて退職教員のところには来談者ゼロの状態も続きました。

内部経験者ではダメだということで外部専門家の心理職SC、福祉資格所持のSSWが多くの割合で雇用されるようになりました。

やっと常勤で専門家のSCが採用されるようになったということです。

公認心理師が導入され、文科省から予算がついて身分が安定するということ自体はいいことです。

しかしそうなった際にSCの外部性はどこまで担保されるのでしょうか?

生徒指導はしない、部活の顧問はしないということで児童生徒の上位に立ってはいけないのは確かですがそれは遵守されていくのでしょうか。

また、SCの持つ外部性というのは、慢性的に人手不足な学校の中で専門職という名を借りた学校社会に染まろうとしない甘えだという声も出てくるでしょう。

アメリカのスクールカウンセラーは博士号取得の専門職で、学校医よりも立場は上で、外部性も独立性も日本よりはるかに超えた地位を付与し、SC自体が外部機関のようになっています。

いろいろな理由があってのことだと思いますが、それだけ子どもの人権が保護されているからでしょうか。

公認心理師制度は、当初からチーム学校の中ではヒエラルキーの下に位置付けられています。

学校という特殊な社会の中でカウンセリングをどう位置づけていくかはこれからも暗中模索が続くでしょう。

学校という指導機関の中でカウンセリングをするSCはまた「あいだの人」です。

いろんな子どもがいますが、荒れている学校だと授業中でも子どもが相談室に盗んだ自転車で(!)突入してくるので相談室の鍵をかけておかなければならないこともありました。

司法領域経験者だと、非行少年の扱いに上手だろうと荒れている学校に配置されて成果が出ないとがっかりされるということもあったと聞いたことがあります。

子どもの視点だけに立つと学校組織という管理文化のルールを破るということで敬遠される場合もあります。

SC相談室の待合室に何か漫画でも置いてよと言われて、漫画を買ったら「手塚治虫のような学べる漫画以外は教育現場にふさわしくない!」と管理職に叱られた経験があります。

スクールカウンセラーが出すおたよりに子どもが描いてくれたアニメキャラのイラストを掲載したら「PTAからクレームが出た」とおたよりそのものを発禁処分にした学校もありました。

子どもは元来自分だけが持っている文化や価値観を好き、もっと言うなら愛しています。

好きな漫画、アニキャラは不登校の子どもにとって救いです。

その子の生きるための生命線となっている場合もあります。

学校に来たがらない子どものところに家庭訪問させられるという荒業を僕はSC時代よくやらされていました。

子どもが黙々と自室の中で描いているキャラを「上手いね、すごいね、これ◯◯のキャラだよね」と話しかけると、子どもは大人が自分の世界をわかってくれるということに驚いていたものです。

「また僕家庭訪問に来てもいい?」と言うと子どもはにこりとも笑わないで目も合わせないまま「ビミョー」と答えます。

それでも2、3回家庭訪問に行くと子どもは学校に相談室登校を始めるようになっていて、相談室で絵を描いている日々を過ごした後に学級復帰をする、という経験を何度かしました。

構成的グループエンカウンター(SGE)は、楽しくわいわいと子どもが生き生きと、先生も同じテーブルに入ってトーキングを楽しめます。

SGEを覚えているとあちこちの学校に呼ばれて講演をする時は座学よりも子どもは楽しいので評判はいいでしょう。

ただ、SGEの課題をどんなにrigidにお互いを傷つけないものにして「時間があったら読書と音楽どっちを楽しむ?」というようなものにして対話をさせても、「講演会で心理カウンセラーを呼んだら子どもが遊んで終わりか、けしからん」という目で見られる覚悟もしなければなりません。

本来ならSGEは学校の先生がするものなのになあ、とも思いながら、カウンセリングマインドを持った相談担当の先生がなかなかいないのを残念に思っていました。

公認心理師導入は教育現場では、心理職の身分保障がしっかりとするだろうと予測はします。

しかし反面でSCのカウンセリング的な外部性をどの程度担保してくれるのかなあと心配はするわけです。

公認心理師制度は多重関係の禁止をかなり強力に打ち出していますが、僕が以前勤めていた自治体では精神科クリニックで働いていたSCが「何かあったらうちのクリニックで生徒を診るから頼りにされてるのよー」と言っていましたが、公認心理師制度的にはこれは×です。

学校の教員もSCにとってはクライエントになる可能性がある対象で、実際病んでしまった先生のカウンセリングや病院へのリファーを経験したSCも多いでしょう。

学校の宴会についてです。

僕はもともとそういう集まりは嫌いなので車通勤を理由に先生たちの宴会に出るのは会費を払って欠席するようにしていたのですが、そのあたりはマイナス評価につながります。

下手をするとそういった事柄で次年度の採用がないのではないかとビクビクしてもいたものです。

多重関係を超えて学校教員と結婚してしまったSCもいました。

この辺りは古い話として扱われ、昔はすごいことがあったねえと言われるようになるのでしょうか?

リファー(紹介)する時には自前のクリニックだけではなくて、いろいろな機関を含めて相談先を選んでもらうのが、SCに限らず原則ですが、自分のクリニックだともろに多重関係の禁止に該当します。

田舎だと「スクールカウンセラーの◯◯先生だとすぐ病院につないでくれるから便利だ」という学校側からの誤った認識もあるでしょう。

他に紹介先がないような田舎もあるでしょうし、また、相談先となる教育委員会にも本当は公認心理師がいて紹介機能を持てればいいと思います。

離島で行政の相談責任担当者と話したことがあります。

曰く、離島なので日中に相談には来ない、夜になると住人が酒を持って相談にやってくる、こういった事情は中央官庁にも報告しているけれども、「他にやってくれる人がいないからまあよろしく」と言われているとのことでした。

教育に限らず田舎の心理職はどう対応しなければならないのかなあと。

普通の学校でも結構な割合で教職員の個人連絡先を掲載していました(最近は減ってきているようですが)。

困っている保護者の時間が空いているのが夜間や土日だけだからということで僕の個人携帯が保護者に無断で伝えられていたこともありました。

こういう中で多重関係だろう、公認心理師の信用失墜行為だと言われたら困ります。

主治の医師との連携についても教育現場の公認心理師は迷うことが多いでしょう。

学校が持っている集団守秘義務と病院の守秘義務は違います。

クライエントがSCだけになら、と病院との連携を許可したとしても学校はその情報も知りたがる、という中での板挟みになります。

リファーについて言えば、地域の保健所、市役所、精神保健福祉センターにも公認心理師が今後増えてくるだろうとは思いますが、複数のリファー先を紹介できる紹介機能は持てるのかどうかという、能力的な問題もあります。

教育公認心理師制度がうまく機能していけばいいのですが、「ひなた先生、部活指導やってもらえませんか?」と言われて断った時の教師の渋い顔がちらついてならないのです。

文科省はチーム学校として立派な学校カウンセリング体制を掲げていますが、他方で学校という職場はもっと泥臭く現実に即したものだということは働いたことがあるSCならわかるでしょう。

これから公認心理師がSCに流入してくる、SCとしてこれまで培ってきた学校文化との軋轢を乗り越える方法を学んでいないSCが誕生するとまた教育現場では管理とスクールカウンセリングの立場の違いからのすり合わせをイチから始めていくのでしょうか。

新しい制度を導入したり、新規に人が入ってくるということは、必ずそこに変化が伴うということです。

教育現場は変化を嫌います。

その中でカウンセリング制度がうまく再構築されていくのを望むばかりです。


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