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◯ 公認心理師試験読む復習PTSD・記憶・統語論、意味論、語用論

◯ PTSD

PTSDについてもDSM-5になってから診断基準が変更されています。

死亡、重症、性暴力の危機に加え、近親者や親しい友人に起こったトラウマ体験を繰り返し伝聞することでもPTSD発症の原因にもなります。

また、職業上こうしたストレスに繰り返し暴露されることでもPTSDは起こりうるという項目も追加されています(例:警察、消防、災害救助員等)。

従来のPTSD診断は
・フラッシュバック(再体験・悪夢)
・解離(記憶が飛ぶ)
・回避
・覚醒亢進(過覚醒、刺激に過剰に敏感、不眠等)

でしたが、新たな項目として

否定的感情と認知

無謀な自己破壊的行動

が加わりました。

覚醒亢進の中に「肯定的未来を信じられない」ということも付け加えられています。

また、6歳以下については新たな診断基準を作成しました。

また、PTSDは映像だけでトラウマ場面を見たストレスは診断から外れます。(3.11の津波の映像を見ただけで気持ち悪くなった、ということはPTSDに当たりません。)

PTSDの診断基準にに「否定的信念」が加わったのは、認知行動療法、持続して刺激に曝露する持続エクスポージャー法が有効と認められていることが関係しています。

また、6歳以下の子どもの場合には遊びやお絵かきの中で何度も反復してトラウマティックプレイ(津波ごっこ、震災の風景ばかり絵を描いている)という非治療的な行為をすることによっても特徴づけられます。

PTSDの否定的信念に含まれるのは自己への無価値観、自分への価値下げ、トラウマ記憶の意味づけの変容(自分が性被害に遭ったのは黒い服を着てミニスカートだったから自分の責任だ)にも現れます。

自他に対する怒りの感情が強くトラウマと関係ない他者に対しても現出します。(出題済み)

◯ 記憶

・感覚記憶

一瞬見た光景、音などを数秒記憶する

聴覚はエコイックメモリー、視覚はアイコニックメモリーです。

・短期記憶

感覚記憶のうち、選択的な注意が働いて海馬に保存される一時的な記憶です。

注意が向かうため感覚記憶より記憶時間は数10秒程度と長くなります。

マジックナンバー7 ±2が短期記憶で覚えられる範囲の数字です。

単語を並べて最初の単語は覚えやすい初頭効果、最後の単語を覚えやすいのは新近効果、これを系列位置曲先と言います。

・ワーキングメモリ(作動記憶)

短期記憶と類縁の概念として使われることが多いです。

たとえばさきほどの7 ±2の数字チャンクをリハーサルして繰り返すと記憶の保持時間が長くなります。

短期記憶よりも主体的な記憶となります。

たとえば読む、計算する等の行為に作動記憶が必要になります。

トレーニングでワーキングメモリ能力は向上しやすいです。

・長期記憶

⑴ 宣言的記憶(顕在記憶、自伝的記憶、陳述記憶)

言葉で表現可能な記憶です。

したがって記憶しているかどうか再生させる再生法、覚えているかどうか刺激を呈示する再認法で確認可能です。

この宣言的記憶はさらにエピソード記憶と意味記憶に分かれます。

ア エピソード記憶

具体的な出来事の記憶(昨日の夕食は何を誰と食べたか)

・意味記憶

家族の名前、誕生日、単語の意味等

・手続き記憶(非宣言的記憶)

自転車、車の運転、ダンスなど体で覚えているもの

プライミング効果との関連があります。

プライミング効果

1.知覚的プライミング(直接プライミング)

「しんりがく」(プライマー)を読ませたあとに「し◯◯がく」(ターゲット)を提示すると当てはまる文字の正答率が高くなります。

2.意味的プライミング(間接的プライミング)

先行刺激「病院」が与えられると「医者」後続刺激が覚えやすくなります。

ストループ効果

「あか」

と青色で記載されていて「この色は何ですか?」と聞かれると回答に時間かかる現象です。

この場合「あか」という言葉の意味はなんですか?

と聞かれて答えが遅れるのを逆ストループ効果と言います。

◯ 統語論、意味論、語用論

・統語論

「私はラーメンが好き」

は名詞、助詞、名詞、助詞、形容動詞

の順序になっている文章です。

この法則がわかっていれば

「海は魚がきれいだ」

と並べても文章が作れます。

主語、目的語、述語と並ぶのが日本語のスタンダードな語順です。

・意味論

単語、形態素(意味のある単語の最小単位)、文章のそれぞれについて意味を考える言語理論。

「私はラーメンです」

は私=ラーメンは間違っているけれども意味としては通じる。

・語用論

聞き手はどうして話し手が話していることが理解できるのか?その語用について考える言語理論。

A「B君はラーメン好きだよね、僕も大好きなんだけど新しく美味しいラーメン屋ができたんだよ」

B「僕、美味しいラーメンがすごく好きなんだ。新しくできた店には必ず行くようにしているよ」

この会話は

ラーメン屋ができた

ラーメンが好き

という事実が語られていますが、実際にはラーメン屋に誘っているAさんにBさんが承諾しているわけです。

意味をはっきりと明示していない文章の中でも皮肉や比喩の意図を人は理解できます。

ある種の発達障害者は言葉を字義どおりに受け取るので理解が困難になります。