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公認心理師試験でも問われる、カウンセリングをしてはいけない場面とは?

公認心理師・臨床心理士ともにカウンセリングをするのが仕事、だから職場に来たらカウンセリングするのが当たり前だと思っていたらそれは大変危険な発想になることがあります。

開業カウンセラー、病院の心理カウンセラーが朝から晩までカウンセリング予定がぎっしり詰まっていて、必要とされている人を援助するのはとても大切なことです。

ただし、臨床心理教育を受けているとカウンセリング第1主義になり、なんでもカウンセリングが善だという錯覚に陥りがちですがそれはクライエントさんにとっては侵襲的にすらなることがあります。

サイコロジカルファーストエイド、災害時の心理的危機介入にはDPAT(災害災害派遣精神医療チーム)が派遣されることがあります。

DPATに必ず含まれなければならないのは精神科医、看護師、業務調整員という事務方職員です。

そしてDPAT事務局では

「被災地のニーズに合わせて、児童精神科医、薬剤師、保健師、精神保健福祉士や臨床心理技術者等を含めて適宜構成すること。 」

と明記してあり、臨床心理技術者の登場は付加的なものです。

(災害派遣精神医療チーム(DPAT)活動要領)

実際、過去に起こった自然災害には多くのチームが派遣されていますが、臨床心理技術者が派遣された例はかなり少ないです。

3.11の時も、人道的見地から一刻も早く心理的支援が必要だと思った心理職の方々はかなり多かったはずですが、DPATは継続的に精神医学的支援をするわけではなく、あくまで緊急支援で、その中に心理技術者が必要とされる場合もあるということです。

スクールカウンセラー派遣事業でその後予算がついて支援に公的に行くことが認められた、またはきちんとした団体が支援を認めていて監督機能があればいいのですが、無手勝流ボランティアが自分たちが2次被災して問題になったようなことは許されません。

サイコロジカルファーストエイドに関する試験の出題は「まず緊急対応、ライフラインの確保、食料など補給物資、寝る場所」がきちんとしてから二次的にカウンセリングは開始されるというものでした。

サイコロジカルファーストエイドにおける心理職のアセスメント行為すら時としてはフラッシュバックの引き金になります。

心理テストIES-R(出来事インパクト尺度)やK10 (ケスラー心理的苦痛尺度)、PTSD構造化面接CAPSは心理職が注意深く施行しても侵襲性があります。

次です。

スクールカウンセラーは管理職、特別支援コーディネーター、養護教諭などと情報交換して、相談がなければ職員室や相談室でおとなしく待機、休み時間や放課後に相談活動をするというものです。

相談室に来た子が何か心理的問題を抱えていることがわかったとしても「じゃ、今からお話してくれるかな?」と授業そっちのけにしてしまったらその方が大問題です。

週イチのスクールカウンセラーが担任を飛び越えて情報を握りしめて全部解決しようと試みるような行為はチーム学校の視点から好ましくない、今年もこういった問題が出そうです。

児童生徒も大人と同様「児童精神科」「カウンセリング」に抵抗を示します。

心理職は発達障害の徴候には敏感ですし、周囲も困り果てていることが多いです。

ただし当該児童生徒や親にはアセスメントのための心理テストやカウンセリングのニーズがないことも多々あります。

「おい、ここに座ってカウンセリングを受けろ」というわけには行きません。

産業場面でも仕事がなくてヒマな事業所はあります。

もちろん手をこまねいてただただヒマにしているだけでなく職場におけるメンタルヘルス教育などやりたいことは沢山ありますが、多忙な事業所の職務の手を止めさせて全員にメンタルヘルスの押し売りはできません。

学校でも職場でも「体験カウンセリング」として主訴がない人のカウンセリングをする場合がありますが、受けたくない人をカウンセリングするのは危険です。

試験でも「公認心理師が計画を(勝手に)立てて心理テストやカウンセリングをどんどん対象者に対してする」ことは誤答として扱われるでしょう。

そして面接対象者、心理職の雇用主の中にはカウンセリングアレルギーのある人々が一定数以上いるということを心得ていく必要性があると思います。