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◯心理臨床学会最終日に思う・公認心理師、臨床心理士の今後の世界

これから最終日発表を聞きに行きます。

さまざまな発表に参加してみて、心理職の中で臨床心理士と公認心理師が混在している今、その意義について十分に考察えていかなければならないと思いました。

以下、学会の発表で出た各先生方からの意見ではなく、あくまで僕の私見です。

僕もクライエントさんに会っていて思うのですが、クライエントさんにとっては僕が臨床心理士だろうが公認心理師だろうがどうでもいいのです。

付き合いの長いクライエントさんに「いや、僕実は国家資格を取りましてね」という話を切り出してもクライエントさんは聞いて?となるだけです。

クライエントさんにはカウンセラーが何の資格を持っているか、それはカウンセリングの本質には関係のない話です。

クライエントさんには勉強熱心な人もいるのでカウンセラーの資格を気にする人もいるのですが、ごく少数です。

目の前にいる白衣を着た心理の先生は自分の悩みを解決してくれるだろうか、優しく丁寧に接してくれるだろうか、どんなカウンセリングをしてくれるだろうかということがクライエントさんの最大の関心事です。

ただ、クライエントさんの期待に応えられるためにさまざまな知見を広め、こういった大規模学会、小規模でも専門学会への参加は心理職が研鑽を高めるためには大事です。

ワークショップや各地でやっている自主的研究会への参加も大切です。

専門書を読む、論文を読む、研究をする、これらはどれも必要なことで「科学者-実践家モデル」には必須の視点です。

日々の臨床に追われる、自分の生活もあり研究にまで手が簡単に回らない、金銭的制限もある、そういった心理職の人々が多いのは知っているので「なんでやらないの?」と超上から目線では言えないのですが、少なくとも関心は持ち続けて欲しいということです。

目前のクライエントさんに知識や技法を還元するのは、クライエントさんのエンパワーメントにつながります。

公認心理師時代を迎えて徐々にですが公認心理師でないとできないことが増えてきました。

さて、その要望に応えられるだけの能力があるか否かということも社会や国民から問われているということです。

そして臨床心理士制度についてです。

31年間の歴史を持つこの資格は大学院卒の基礎教育を経てさらに難易度の高い試験を受験しなければ取れない専門資格です。

今公認心理師シフトが進む中で臨床心理士の高い専門性を要求している職場も多く、まだまだ臨床心理士の役割は大きく期待されています。

今回学会発表に参加していても臨床心理士制度が各個人や団体の高い学術的な活動を広めて来たという感があります。

以下に書くのは私見ですが、多分各地方の都道府県公認心理師協会も要望していることです。

日本臨床心理士資格認定協会は各地方で行われている単独研修を第2類の研修参加として臨床心理士資格更新のハードルを下げて欲しいと思います。

資格認定協会に対して公認心理師制度創設当初から辛辣な批判があることも聞いています。

さらにこの期に及んで頑な姿勢だと臨床心理士制度存続という根幹にかかわることになります。

次です。

日本臨床心理士会がそのまま日本公認心理師協会に移行できなかったのは理事会議決で規定の3分の2を満たしていなかったので手続き的には問題はありません。

ただし、多くの一般会員から日本臨床心理士会と日本公認心理師協会の双方団体に入らなければならないのか、そして公認心理師の会も設立されているのでどうしたらいいのか一般の心理職は混乱しています。

また、新団体に次々と入らなければならないのかという不満を抱いている人々が多いのは事実です。

内部に近い人から日本公認心理師協会の登録者数が少ないとも聞いています。

心理職はクライエントさんに相対することが仕事の最も基本ですので、各心理団体の軋轢には巻き込まれたくないはずです。

臨床心理士と公認心理師の共存共栄が臨床心理士団体側では謳われています。

この過渡期だからこそ臨床心理士の持つ役割は軽視できないわけです。

そのための方策を資格認定協会と日本臨床心理士会、地方公認心理師協会との間で協議のテーブルについてきちんと見直して欲しいと思いました。

今回の学会はレベルの高いものだという印象を受けていますので、なおさら心理職の活動に期待していきたいと思うのです。