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開業公認心理師領域シンポジウム 北川清一郎先生

初日の心理臨床学会、自主シンポジウムの北川清一郎先生の開業領域と倫理などについて、公認心理師法との関係について聞いてきました。

話題提供の開業の先生方の話も聞いてきたのですが、僕にとってはかなり興味深いテーマでした。

というのも公認心理師法42条第2項の「主治の医師の指示」と開業領域の先生方の見解について聞きたかったという理由ががあったからです。

オフィスKの北川清一郎先生ですが、ホームページサイトの写真を見ると幾分怖そうなスキンヘッドで「こいつには逆らっちゃなんねえ」というオーラがあったのですが実物の北川先生を見るととても笑顔が素敵で暖かく柔らかな先生でした

フロアからの質問時間があったのでかなり僕からの多数の質問をしました。

主治の医師の指示について、精神神経学会からは医行為と公認心理師の支援行為についてかなり細かなところまで言及されています。

そこで公認心理師がクライエントさんについて情報提供をすることが「医行為に当たらないか?」

という疑問です。

それから厚労省・文科省のガイドラインによると秘密保持義務と主治の医師の指示との拮抗が起こった際にはクライエントの「主治の医師からの指示の必要性等について丁寧に説明を行うものとする。」

とありますが、日本精神神経学会のこの運用基準に対するコメントとしては「7)「(要支援者が主治の医師の関与を望まない場合)主治の医師からの指示の必要性等について丁寧に説明を行う」という記載について(4-(5)。
公認心理師は、法の趣旨、主治の医師の責任性等を丁寧に説明して、主治の医師が関与 することについて、要支援者の同意を得なければならないと変更すべきである。

とあります。

あのねですね、「同意を得なければならない」というのはクライエントさんのマインドコントロールしなくちゃいけないワケ?

と思うのです。

厚労省ガイドラインでは公認心理師が服薬指導は行わないと書いてあるのですが、じゃ、何度も書いているのですが「あそこのクリニックの医者の言うことなんか聞かない。カウンセラーの先生にだけ話すけど薬全部捨ててる」と言われたらカウンセラーはどうしたらいいの?と思うわけです。

「ここだけの話」には心理職はクライエントさんから当然秘密保持義務で縛られます。

服薬指導はできない、でもその情報を伝えられない、それが主治の医師との連携を欠くということだと公認心理師法上では資格停止、剥奪要件に該当します。

何すりゃいいの?

というのが大きな疑問です。

この公認心理師法についてのパプリックコメントでは

主治の医師はどうやって指示を出す義務があるの?

という質問に対して行政は「公認心理師法では主治の医師に義務は課せられていない」ので医師は何の義務もない。

と明言されています。

公認心理師の行為と医師の指示に不服従、あるいは懈怠による不服従については公認心理師は民法上債務不履行、そしてもしクライエントさんが自死した際にはこの公認心理師法の規定によって不法行為による損害賠償責任が発生すると思われます。

と長々と質問をフロアから質問したのですが、北川先生はかなりクリアカットに服薬指導について対象関係論的な回答をしていただきました。

僕が思うのですが、処方は医師からのプレゼントです。

クライエントさんは薬の事を話したがる、それは確かに医師との対象関係を語ることだと思います。

いつもそう思うのですが開業領域は第6の心理療法の中核領域です。

そして精神分析学は心理職の必須学習分野です。

僕の長い質問にも嫌な顔ひとつせず笑顔で温厚にしていた北川先生はさすがと思いました。

ブログを始めてからリアルな心理職の先生との意見交換の場はなかったのでとても有意義な機会だったと思います。

公認心理師倫理も不分明な今、倫理についての北川先生のコメントはとても役立ちました。

以上、学会1日目の所感でした。