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中卒カウンセラーyoutuberゆたぼんの父>公認心理師の図式

病院や官公庁の心理職は公認心理師、臨床心理士にたいてい限られているわけですが、今話題になっている天才youtuber、ゆたぼん10歳の父親として突如脚光を浴びた心理カウンセラー中村幸也さん、「日本メンタルヘルス協会」会員にして情報商材販売?著作もあります。

きちんとした学問的な心理学専門のバックボーンがない自称カウンセラーを系統的教育を受けた心理職は結構嫌うものです。

それはそうだろうと思うわけです。

自分たちは本当に必死の思いで勉強して臨床心理士や公認心理師の資格を取って専門知識を生かして仕事をしている、かたやマスメディアへの露出で有名になり心理カウンセラーを名乗っている。

僕も「よし、それじゃ、こういった人たちが頼られるという事実に何か反論材料があるかもしれない!」

と調べてみたわけです。

実は民間の自称心理カウンセラーの人たちをメディアなどで見ることが多々あるのですが、結構な割合で「負けたよ、パトラッシュ」と思うことが多いものです。

中元日芽香さんが心理カウンセラーになるよ宣言をしてすぐ順調に滑り出していった時もそう思いましたし、さまざまなところに露出をしている自称心理カウンセラーの人たちがテレビに出てブログで語り、講演会やらライブをやっています。

さて、何か材料を見つけようとした時に手に取ってみた書籍がありました。

書評を読んで、「うん、この人は専門心理教育を受けてなさそうだ」と

思わず購入してしまった「プロカウンセラー開業&集客力BIBLE」技術評論社(以下、「プロカウンセラーBIBLE」という。)でした。

矢場田勲さんという人が書いているのですが、この本の凄いところは心理療法に対する思いや理論、治療法などについてほぼほぼ何も触れていないことです。

それはこの本の目的として、経営に徹するとも明記してあります。

その点では渡辺雄三先生ら専門家が書いた「開業臨床心理士の仕事場」(金剛出版)のような心理学本とは異なっていて、こちらには確定申告のやり方などは全く書いてないですし、専門職としての開業心理療法家がいかにしてどんな精神疾患にかかわって来たのかという、心理臨床家としての思いがつづられた大変格調高い本です。

さて、プロカウンセラーBIBLEはマーケティングがいかに大切かについて触れています。

もちろん臨床心理士、産業カウンセラー資格を持って開業してもいいのですが、「カウンセラーです」と名乗ればその瞬間から心理カウンセラーになれます。

カウンセリングの講師もできますし、講演会も開けます。

この本はカウンセリングという自分自身が持っている、無形のスキルを商材として販売する手法について書いてあります。

確かに心理臨床家の著名な先生が開業したらすぐに商売になりそうですが、どこか事務所を借りて「公認心理師◯◯センター」としたらクライエントさんは来るのかというとその答えはノーです。

ホームページを作り込む、SNS、メルマガ活用、出張カウンセリングもあり。

事務所借りるのと自分の家とどちらがいいの?

駐車場は?案内は?立地は?アクセスマップは?

「簿記三級を取りましょう。」

とか、料金は銀行振込かクレジット払いで、などなど実に実務的です。

ゆたぼんのお父さんもなかなかインパクトのあるご尊顔で、著書の文書もなかなかキャッチーです。

批判も当然あるでしょうけれどもyoutuberにして不登校児のゆたぼんとの親子講演会など人目を引くことは間違いないです。

公認心理師Gルートでも問題になっていた、個人事業主にするか法人にするか、とにかく集客集客最小限の広告で最大限の効果を見込むという手法が書かれています。

通常のカウンセリングをしていて、「ああ、この人は心理的な支援を必要としているんだなあ」と思って僕は自分のカウンセリングを受けることを提案することがあります。

しかし「いえ、私はヒーラーのなんとか先生のところに通っているからそこで治してもらいます」とキッパリと断言されたらそれまで(僕はそれ以上深追いしません。)です。

これが「なんちゃら教で何百万円の壺を買ったらご利益がありましてね」と言われたらまあいろいろと聞いてやめてもらいたいと思うのですが「絶対にやめなさい!」と叱るというのは心理の仕事ではなさそうです。

私設で倫理もない資格もないカウンセラーはこういったなんとか販売に近いようなことをしているのは知っています。

無資格で心理カウンセラーが販売できるスキルとして一番大切な要素は「クライエントさんが望んでいることを話す」ことです。

「カウンセリングに来て良かった」と思えるのは自己肯定感が低いクライエントさんに対してコンプリメント、賞賛を与えることで、それがあれば特に技法がなくてもカウンセリングスキルの販売ができている例を見てきています。

ゆたぼんのお父さんは中卒、元暴走族、禁煙カウンセリングとキャラ立ちしているではないですか。

専門職としての公認心理師は実はこういった心理カウンセラーたちと戦い負けていることも多いのです。

病院に行かないでヒーラーのところに行っている、ぐいぐいと人を引きつける魅力を持ったカウンセラーのところに行っているので専門職のところには来ていない場合があるのでそうした非専門的カウンセラーの仕事は成り立っているのです。

(定年したら)(なんかもう仕事やになっちゃったから)開業でもしようかなあ、と中途半端に専門心理職が思うのは、サラリーマンが定年して趣味の蕎麦屋を開業すると99.9パーセント潰れるという法則があるとおり、技術だけでは誰もついて来ないよ、並々ならない覚悟が必要だよ、ということを私設領域では示していると思うのです。

侵襲性に対する責任という問題もあるのですが、顧客満足度が高いカウンセリングは侵襲性も低いでしょう。

資格=顧客満足度にはないよというしごく当たり前のようで、見落としがちなことを今回考えさせられてしまいました。

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