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産業公認心理師ちゆみちゃんの憂鬱

※ 内容はほぼほぼ80パーセント創作、ということにしておきます。

前回、スクールカウンセラー編を書きましたが、今回は産業編です。

関連:家裁調査官公認心理師さらみちゃん
就継公認心理師からみちゃん
デイケア公認心理師くるみちゃん
スクールカウンセラー公認心理師きらみちゃん

ち「ひなたさん、愚痴聞いて、たまには私をかまちょ」

僕「うん」

ち「あっざー、あざまる水産ね。非常勤からやっと常勤の会社員じゃん、気分あげみざわって感じだったんだけど」

僕「うんうん」

ち「1500人の会社で私ひとりってまあヒマでよきかなって思ってたわけよ」

僕「うん」

ち「パワハラとか起きるじゃん、した側とされた側両方カウンセリングするようにって人事部長から言われてもそれムリみだし」

僕「あー双方代理みたいな?」

ち「それな!やばたにえん。部長はちょっと心理学かじったからアンガーコントロール加害者にやれみざわって」

僕「ふうん」

ち「で、守秘義務とかも関係なく上司は知りたがるワケよ。『何言ったの?』とか『俺の悪口言ってなかった?』とかヤバみな感じで。だって喋ったら『スズメの指紋が見つかりました』って私が逮捕される」

僕「カウンセリングのイチから話さなきゃっつーかそういう人は変わらないねえ」

ち「あーね、あとさ、役員から『廊下で誰かに会っても課長職以下にはあいさつするなって」

僕「なにそれ?そマ?」

ち「カウンセリングに来てる人だって思わせることになるからって、これはこれで卍?!って感じ」

僕「あーあるかもね」

ち「で、新卒のカウンセラーが来たからって物見遊山的なひとたちが来るのはまあいいとして」

僕「ふんふん」

ち「採用されて来談者の人がたくさん来るのはあざまる水産って感じだけどそういう見学系の人は実は病んでる系の人が多い説ってあるじゃん?」

僕「あーあるある」

ち「それな!それがまた数多いのよ」

僕「うんうん」

ち「千客万来よいちょまるとか言ってられないの」

僕「時間枠決めて制限するとか、部や課で相談日決めるとか?」

ち「ひなたさん、勘違いしてるみたいだけど私、誰かに話聞いて欲しいだけで、解決策求めてるワケじゃないのよ」

僕「あ、ごめ」

ち「ひなたさんのかわりに電柱でもいいワケなんだから」

僕「はい」

ち「産業臨床領域って、課長主任クラスがね、うつ状態とかで部下が休みがちになると、とりま辞めさせようとするワケよ」

僕「ふん」

ち「でさー、それがひどみんでさあ、涙飲んで辞めた人を『あいつは男らしかった、決断力があった』とかアゲてもう死にそうな社員を追い込むのよ」

僕「パワハラじゃん」

ち「そうすると私が語彙力マックスで労働法の説明しても『先生は甘やかしているだけだ』とか私にほこ先向かうじゃん、で、権限ないクセに辞めろとかクライエントさんに言うし」

僕「うーん、労基署とか紹介する?」

ち「だから解決策求めてないしそれ、公認心理師試験の選択肢だと不正解だったよね」

僕「労基は本人が希望すればね。」

ち「あとね、病院通ってる患者さんに『休むな、薬なんか飲むな、病院行くなってオカシイのがいるのよ」

僕「なにそれ強引な甘栗の販売にご注意下さい的な展開」

ち「診断書出ても休ませないのよ」

僕「ひでーなあ」

ち「あんまり注意してもその部長変わらないから、部長子会社の孫会社の隣のビルの向かい側にある会社のお兄さんがやっている会社に飛ばされるみたいな」

僕「・・・それって全くの別会社じゃ」

ち「ま、そううまくはいかないから。親切な上司もいるんだけどね、部下の診察に無断で立ち入ろうとして止められるけど」

僕「親切っつーよりまずいよね」

ち「微レ存でワカッてくれる上司もいるけど」

僕「うん」

ち「あのね、厚生労働省から月45時間までしか残業できないって出てるじゃん」

僕「ほう」

ち「そうするとね、うちはクラウドシステムで勤怠管理してるけどマウスクリックして退社したことにして、それからまた仕事するの」

僕「なにそれこわい」

ち「うちの会社ちょっとブラックみだし」

ち「で、人事は『本人の意思で勝手にやってるだけですから』『残業命令してないから本人の能力の問題』『早朝出勤とか土日に仕事来るのは本人の趣味』とかヤバたんなパワーワード満載で」

僕「あ、公務員の友だちも同じこと言ってた」

ち「働き方改革でも仕事量変わらないから超勤代節約になったって財務担当役員が言ってたよ」

僕「うーん」

ち「私もストレスチェックやるけど制度スキマだらけっぽくね?」

僕「ほうほう」

ち「フクロウじゃないんだから話ちゃんと聞くこと!でも聞いてもらったからよきかな、またね!」

※ ストレスチェック制度の実施者としての認定を受けたり、公認心理師の役割は産業場面では大きくなりますが、肝心の入れ物としての企業や官公庁、自治体はなかなかメンタルヘルスについての意識は根付きません。

実はちゆみちゃんが言っていた例は全部実話を少しだけアレンジしてあるだけです。

精神科に勤務しているといわゆるブラック企業や超多忙な公務員の人も来ます。

家庭崩壊の◯◯省とか過労死続出△△庁とか不名誉な呼び名をされる中央省庁もあります。

今でも霞ヶ関は朝まで電灯が消えている建物がなく、午前2時3時ごろにはずらりとタクシーが並んでいます。

朝5時から会議をしよう、そうしようと局議や課議で決めて、おうちにいったん帰りたいから朝6時からで勘弁して、そうか、着替えとシャワーだけは許してやんよというのが霞ヶ関クオリティです。

民間は、とある有名なファストファッション企業で大卒新卒雇用、年収300万円店長は平均半年で退職、最近そこの社長が「半年より伸びた」と誇らしげに言っていました。

早慶クラスがたくさん入社する某新進コングロマリット大企業は前月比160パーセントを常に達成し続けるという過酷なノルマをカリスマ社長が社員に課していました。

有名企業でブラックみなところをあげると枚挙にいとまがないのですが、公認心理師、ストレスチェック制度というアドバルーンを上げてみても産業現場が追いついていかないのが実情です。

作業効率改善のための自動車会社、あくまで自主的という名目だった「サークル活動」が勤務として裁判で認められたのも最近の話で、ホワイトカラーに限らず、ブルーカラーも厳しいです。

ホワイトカラーエグゼンプションは「残業は自己責任で」という経団連方針なのですが、そういう概念はメンタルヘルスには悪そうです。

メンタルヘルス領域は営利企業では真っ先に切り捨てられかねない、直接的にお金を生まない部門です。

心理職を産業領域で常勤職員として雇用しないのは国家、地方公務でもそんな傾向があります。

メンタルヘルスというのろしを上げるだけでなく、施策内容の整備をきちんとしていかないと結局効率が悪くなるという考え方はなかなか根付かないようです。

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