B097392D-820C-4D6C-B661-8AC4115319C8

無勉では合格できない公認心理師試験

僕は現任者講習が終わってから3カ月間の集中学習で公認心理師試験に臨んだのですが、ぞっとしたのは無勉で臨んだら勘でしか当たることができない問題が40問ぐらいあったということでした。

実際僕の周囲、本当に無勉強で臨んだか僅かにしか勉強していなかった人は臨床心理士でも落ちていたか、139点とか140点でのギリ合格の人がいました。

ケース問題傾斜配分で救われたと言っていましたが、いろいろな勉強法がある中で、何を重視したらいいか、だんだん試験日も迫ってきたので、ブループリント活用のコツについて少し触れてみます。

ブループリント小項目は一見日常用語で書かれているので、僕も最初に見たときには「あ、知ってる知ってる、じゃ、無勉でいいや」と思ったのですが、そんな甘いものではありませんでした。

「エピジェネティックス、なんだろう?ふーん、ラットを太らせて人工的に健康を損なわせるとその遺伝子によらない傾向が三世代も続くことがあるんだあ」と知らない用語は調べます。

ブループリントの怖いところは日常用語っぽい用語が実は専門用語だというところで、僕だけかもしれませんが、何度も引っかかりそうになりました。

例えば公認心理師の職責中の「信用失墜行為の禁止」

「そりゃそうだよなあ、信用は大事だなあ」で終わらせるのではなく、信用失墜行為、公認心理師法第四十条に違反した場合は必ず公認心理師登録を文部科学大臣及び厚生労働大臣が取り消さなければならない「必要的取消し事項」に当たるのか、それとも任意的なのかということについても異なるわけです。

必要的取消事項は過去問にも出ましたが、成年被後見人、成年被保佐人という、意思能力がほとんど欠缺した、認知症が進んで記憶がすっ飛んでいて財産や行動の管理がほとんどできないというような状態が回復不可能と家庭裁判所の審判で決定された者など4項に当たる人たちが欠格事由にもなり、取り消さなければならない事由ともなります。

信用失墜行為はそれじゃあ万引きはどうなの?飲酒運転はどうなの?クライエントと一緒に飲みに行ったら?クライエントの親御さんからお礼に山海の珍味を数万円以上もらって美味しくいただいてしまったらどうなの?

などいろいろ考えられますが、多分ほとんどダメです。

最後の贈り物はケースバイケースでお返しができないほど高価で当該心理職が貧乏(なことは多い)けど、「あの時高価なプレゼントをしたのにまだ治らないぞこのやろう」と思われるので、信用失墜行為の申立てをされる(どこの機関に?)可能性はあるわけです。

わかりやすい日常用語だと思ってさらっと流さないで全部調べることが大切です。

ちなみに信用失墜行為は任意的取消事項に当たります。

「安全文化、安全は大切だよな」ではなく、厚生労働省資料による安全文化の定義や考え方の指針が出ていますから、そこに目を通しておきましょう。

僕は司法分野には詳しいだろうとタカをくくって「司法面接は家裁調査官みたいな司法心理職の面接かなあ」と流そうとしたのですけれの念のために調べたら司法面接とは児童虐待の存否について児童に面接をする特殊な面接技法で、トレーニングを受けないときちんとした面接はできません。

特に法律は日常用語の振りをした専門用語です。

注意義務、「うん、注意は必要だなあ」ではなく、医療にかかわる者ならば当然知識があるので専門家としての注意を払えば事故を予測できたのに注意をしなかったという意味です。

一般的にアパートを借りていて水道を出しっぱなしにしたら大変だからきちんと注意しよう、という自己の財産を扱うのと同様に注意を払うという善管注意義務(善良な管理者の注意義務)とは異なります。

心理学用語も多数出ているのは当たり前ですが、学部や院で聞いたことがあるからいいや、と思わずに丹念に時間がない中でももう一度おさらいをして学習しましょう。

※ 当サイトは公序良俗に反するサイトを除きリンクフリーです。また、当サイトからのリンク先情報についての真偽は保証しかねますのでご了承ください。

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 心理カウンセラーへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 心理学へ
(スポンサードリンク)