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公認心理師の所属流派・学派の実態は?

新公認心理師の所属学派はどうなっているのか?

素朴な疑問から書いてみました。

公認心理師試験勉強をしていていろんな学派の心理療法の考え方に触れたのはとてもいい勉強になりました。

心理療法の学派、流派その数は数百、学会や研究会に行ってもまったく同じ勉強をしてきた人はいません。

そう言えば公認心理師試験では日本古来の森田療法、内観、精神分析など結構多くの心理療法が出題されていました。

動機付け面接法のように変化への意欲が低いクライエントさんに対する技法やABC分析、ABA分析のような問題行動対処法の応用行動分析について概論だけでも学べたのはよかったです。

さて、某臨床心理士、公認心理師予備校のデータを見たことがありますが「みなさんどんな技法で面接をひごろ行っていますか?」というような質問で、かっちりと「これ」と胸を張って答えていたのは認知行動療法の人たちだけだったように記憶しています。

きちんとトレーニングを受けていないと上記応用行動分析はできません。

認知行動療法もかなり本格的な教育を受けていないと実施困難ですので、どこまで深めて勉強して技法として自分のものにして心理面接ができているのかには興味があります。

僕もひごろからの心理職との付き合いで彼ら彼女らがどんな技法で面接をしているのかは知っていますが、来談者中心療法や来談者中心療法と精神分析の折衷と答える人が多いです。

これは予備校の回答とも一致している結果です。

さて、来談者中心療法も奥が深いので本格的にその道の師匠について勉強している人は僅少、「まずはクライエントさんの話をきちんと聞くようにしていますよ。」ということを来談者中心療法と言っているようです。

それで満足するクライエントさんは多いでしょうからそれでもいいのですが、きっちりしたエビデンス、証明力はないよと認知行動療法学派の人には指摘されてしまうでしょう。

精神分析に至っては膨大な治療時間の割には効果なしと判定されてアメリカでは健康保険適用除外になってしまっています。

それ以前に日本で分析と来談者中心療法折衷ですと言っている心理職がきっちりとした莫大な費用がかかかる教育分析を受けて精神分析家を名乗れる資格を取っているわけでもありません。

分析のエッセンスを学んでいて心理面接に生かしているというぐらいの意味合いの人が多いと思います。

EMDR、眼球運動によるトラウマ脱感作、催眠や心身理論合一を目指すソマティックエクスペリエンスのような、結果にコミットが素早い一種のブリーフサイコセラピーをやっていますと胸を張って言える人は少ないでしょう。

医師も看護師も精神科領域でその気がある人は精神保健指定医資格や精神科専門看護師資格を取得、さらに心理職とかなり重複する分野の勉強をしています。

精神科医師も市井の町医者で名医と言われる先生はあまりにも流行っていて多忙でいつもぐったり、なかなか勉強に行く時間を取るのが大変だと聞きます。

それでも少なくとも精神科医師として必要な新薬の薬物療法、作用機序を学んでおくことは必須ので頑張って学会に行っています。

心理職で腕がいいと言われている人でもなかなか「私は◯◯派です」と言えない理由はいくつかあります。

まず「金がない」。

研修料は高いです。

最先端の技術を学べる専門研修は外国から講師を呼んで行うこともあり、参加料も高くなります。

そして、「心理職はどこに住んでいるの?」という地理的な問題もあります。

都会に住んでいてどこでも受けたい研修を受けられる環境にいる心理職ばかりではありません。

北の大地の内陸で働いている心理職もいれば、僻地や離島で働いている人もいます。

継続研修を受けに行くのは難しいです。

それから心理職は圧倒的に女性が多いです。

まだまだ日本は男社会、家事は兼業主婦の心理職がやっていて、家事に加えて育児介護が加わったら普段から寝る時間も心身も削って仕事をしていて研修どころではありません。

食べるためにいくつも職場を掛け持ちしていたり、霞ヶ関や大小の病院、福祉施設で宿直勤務のハードワークをしている多忙な人たちもいます。

あとは心理職として彷徨うこともあります。

ある学派の勉強をしてみた、だけど臨床で使ってみたら自分にはフィットしなかった、だから使えないということもあります。

理想は胸を張って「こういう方法でカウンセリングをしていきますから」とクライエントさんにインフォームドコンセントをしっかりできるまでに一芸を極めることです。

ただ、ある学派流派で必ずやると言えなくても、アセスメント、見立てに基づく方針をはっきりとクライエントさんに言うことはできます。

今回の公認心理師試験の結果を見ると、ケース問題が多かったせいか若い人院卒の人はベテランよりも合格率が低く出ていました。

若い人は勉強して欲しいですが、若いからお金もないわけです。

子どもの心理面接や遊戯療法をやると、力いっぱい子どもの相手ができる心理職は若さが強みです。

それぞれの年代に達成して欲しい心理職としてのコンピテンシーがあります。

心理職の多くは熱心で真面目ですが、勉強しないで自信とプライドだけが高い人、どこの世界にもいるこういう人の扱いは職場内でも同一職種内でも困ります。

研究活動は公認心理師法には規定されていません。

それでもできる限りでいいですし、事情があって研修や学会に参加できない時期があっても、きちんと勉強と自己研鑽は行って欲しいと思います。
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