9D1EF123-B906-415B-9F8D-E4B2AAEF6531

クライエントとの性的恋愛関係と公認心理師法

現任者講習会で口酸っぱく注意され、テキストにも書いてあったのはクライエントとカウンセリング以外の個人的関係を結ぶことは、公認心理師の信用失墜行為になりかねないということでした。

これは公認心理師法第四十条

(信用失墜行為の禁止)

公認心理師は、公認心理師の信用を傷つけるような行為をしてはならない。

に当たるものとされていて、同法三十二条

第三十二条 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が次の各号のいずれかに該ふは当する場合には、その登録を取り消さなければならない。
 一 第三条各号(第四号を除く。)のいずれかに該当するに至った場合
 二 虚偽又は不正の事実に基づいて登録を受けた場合
2 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が第四十条、第四十一条又は第四十二条第二項の 規定に違反したときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて公認心理師の名称及びその名称中における心理師という文字の使用の停止を命ずることができる。

とあり、公認心理師の登録取り消しの事由にもなります。

公認心理師の職業倫理の7原則には

第3原則 相手を利己的に利用しない。多重関係を避ける

とあり、カウンセリング関係以外に個人的関係を結ぶことを多重関係と呼んでいますが、こうなった場合には公認心理師は法的に資格を剥奪される可能性があるということです。

実際にこういうことは昔からありますし、精神分析の始祖フロイトも弟子とクライエントの結婚を勧めたこともあります。

カウンセラーとクライエントが性的関係を結んではいけないというのは長い年月の失敗例の数多くを経てきちんと明文化されたものですが、まあよくあることなのですね。

クライエントさんがカウンセラーを理想化する、恋愛感情を抱いて好きになるということはよくあることです。

だからカウンセラーがクライエントを利用して性的関係を結んだら厳罰、前述倫理原則のクライエントさんを傷つけない、見捨てないというルールに反することにもなるからです。

だから教科書にもこういった場合の対応は書いてあって「あなた(クライエントさん)はそう感じるんですね。それはどうしてでしょうか?これまでにも自分の助けになってくれた人に恋愛感情を抱いたことはありますか?それはどういう状況でしたか?」と「分析」する。

「カウンセラーのことを好きになるというのは治療関係がうまくいっている証拠ですよ。あなたは私のことが好きなのではなく、カウンセリングという関係を通してだんだん良くなって来ている自分の状態をポジティブに認められるようになって来ているようですね」

これが「正解」として扱われているわけですが、こんなある意味冷たく突き放した対応でクライエントさんが満足するはずはありません。

クライエントさんはまずい感情を抱いてしまったと感じてカウンセリングから去ることは多いでしょう。

心理職はクライエントに限らずカウンセリングを通して知り合ったクライエントさんのきょうだい姉妹係累全員との個人的関係は結べなくなります。

いわば道ですれ違った他人よりも他人になるというのが禁欲原則です。

僕もかつてカウンセリングをしていて相手が素敵な人だな、それは外見だけではなく、とても素晴らしい性格をしているから尊敬に値する人だなあと思ったことは男女問わず度々あります。

こちらも人間です。

じゃあどうするのが正解かというと「正直にうろたえる」という素直なカウンセラーとしての自分を出すということでいいんじゃないでしょうか。

スクールカウンセラーで女子中学生から好き好き攻勢を受けた男性カウンセラーも多いでしょう。

だけど「子どもだから」と軽くあしらってしまうと彼女たちは傷つきます。

うろたえつつ、好きな気持ちはわかるしこっちも決してあなたのことは嫌いじゃない、けどごめんね、気持ちはすごく嬉しいよ、カウンセリングにはこれからも来てねとか慌てたり「僕には恋人がいるから」と焦りながら人間らしく真剣に答えるのがひとつの正解かなと思います。

「飲みに行きましょう、ご飯でもどうですか、お歳暮に実家から何か贈りますけど魚食べられます?」ともよく言われます。

僕の対応は一例ですが、誰かほかにも正解があったら教えて欲しいなあと思います。

プロなので仕事の時にはクライエントさんを最大限尊重する顔ができますが、対個人的な関係だとカウンセラーは普通の人間です。

仕事という立場を「ねえ、好き好き」と剥がされそうになったときにどう答えるかがカウンセラーの力量だと思います。

以下のことは教科書には書いてありません。

恋愛感情を抱かれると特に女性カウンセラーは抵抗があるでしょう。

ただ、カウンセラー人生の中で誰にも好かれたことがない、魅力がないカウンセラーも資質としてどうなのかとも思うのです。

クライエントさんには感情を自由に抱いて表現する権利があります。

クライエントさんのことを見捨てない、傷つけない、この仕事が好きでクライエントさんのことも人間的に好きなカウンセラーであり続けたいなと思います。

それでもクライエントさんのことを好きになりそうな公認心理師には下の画像をプレゼントします。
頭を冷やせ
1A37388B-0950-4889-B902-8DFC88BEF623

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 心理カウンセラーへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 心理学へ
(スポンサードリンク)