公認心理師試験で正答選択をするコツ
関連記事:◯ 第2回公認心理師試験直前対策・正答選択のコツ2
1.事例問題の特徴
北海道追試、事例問題は9.9試験の結果を踏まえてか、「事例」といっても知識を問う、知識がないと解けない問題が多かったような印象を受けています。
今後もこの傾向は続くかもしれないということは念頭に置いておく必要があるでしょう。
2.サービス問題は確実に解く
サービス問題は、「簡単だからラッキー」と思うのではなく、医師国家試験における「禁忌肢問題」に変化していく可能性があるかもしれません。
平易な問題と思って甘く見ていてケアレスミスをすると命取りになりかねない、医師国家試験は禁忌肢問題を選んでしまうと患者さんを死なせてしまうような爆弾選択肢です。
サービス問題は、カウンセラーが近所のお節介さんが言うような素人発言、勝手なケースワークが誤答となるというポイントを押さえておけば正解できるでしょう。
実際には緊急支援・介入が必要で心理一人職場では心理職がケースワークを自己判断を迫られて行っている現場は多々あるでしょう。
しかしそういった事態はスタンダードとは認めないという出題者の意図を見抜くと正答につながります。
3.丹野義彦氏・「共感検出ゲームと「悪玉検出ゲーム」
東大教授の丹野義彦氏の独自の見解については批判も多くあるものの、公認心理師制度について真摯に考えているだけあって、問題分析については鋭い目を持っています。
「共感検出ゲーム」と「悪玉検出ゲーム」は丹野氏が命名した概念です。
複数選択肢で迷ったらとりあえず共感を選ぶと正答になる、また、悪玉検出ゲームとは公認心理師が「診断する」「すぐ心理検査をやりたがる」「安易に医療機関を紹介する」という態度は全て悪玉として扱われる可能性が高い。
診断行為は越権なので当たり前ですが、心理職が独断で勝手に決めるという選択肢は確かに全て誤答となっています。
医療機関受診については治療アドヒアランス、意欲が低い、医療機関からスプリット、逸脱したクライエントさんへの受診の動機付けは例外的に正答となります。
4.和光大学高坂康雅先生の「アセスメント優先ゲーム」
迷ったら、とりあえず情報を収集する、その情報からアセスメント、心理査定を行うと正答率が高くなることを高坂先生は「アセスメント優先ゲーム」と呼んでいます。
また、児童福祉については「通告ゲーム」があるという指摘もしています。
危機介入のためには何をさておいても児童の安全を確保するために通告するというものです。
以下、僕なりに他にもゲームは存在しているのではないかという分析をしてみます。
5.「主治医に報告ゲーム」
これは9.9と追試双方で出題されています。
公認心理師法42条第2項主治の医師の指示を意識した設問かもしれませんが、対応に迷ったらまずは主治医に報告する、これが正答として扱われます。
あとは主治医に依頼するという名目で、実質的に主治医に指示するような介入も厳禁です。これは引っかけ問題と言えるかもしれません。
主治医が忙しくて連絡が取れないので危機介入として心理職がまず動いて事後に指示を求めるなどの現実には多い事態も想定外として扱われます。
指示を受けることを最優先にしないと正答とはなりません。
6.「ヒューマニズム・インフォームドコンセント重視ゲーム」
情報開示については守秘義務を意思能力がはっきりとしている「成人の場合は」優先するというものです。
心理職が対象者の了解を勝手に不要と判断するような選択肢も誤答です。
ヒューマニズムの観点からは、意思能力が欠缺している対象者であっても、施錠、閉じ込める選択肢は必ず誤答です。
ただし、意思能力がない、弱いクライエントさんに対してはきちんとdirective指示的対応で受診をさせることが望ましいとされています。
7.「教育現場における集団守秘義務ゲーム」
スクールカウンセラーは児童生徒が「絶対に秘密にしてください」と言ってもまずは管理職に相談、チーム学校としての対応をしなければなりません。
守秘義務はチーム学校の中で保たれることが子どもの意向よりも優先されます。
公認心理師はチーム学校の中での独自の決定権はあまりないと思っておけば正解でしょう。
例外として問139、チーム学校への報告が選択肢にない自殺危機介入での医療機関への受診勧奨がありました。
管理職や担任を飛び越した判断や行動は厳禁と思っておけばいいでしょう。
8.「災害時支援における心理独走禁止ゲーム」
災害時のサイコロジカルファーエイドPFAでは被災者の生命、身体の様子、ライフライン確保などが最優先です。
これらがなされないうちに心理職がカウンセリングや心理査定をすることはダメです。
9.総論
いかがでしょうか。
公認心理師試験には隠されたゲームが多々あります。
それを念頭に置いておけば正答率は上がると思います。
受験者にとって知らない理論、学説の用語が出てきてもこれらのゲームをくぐり抜けていけば正答できる場合もあるでしょう。
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1.事例問題の特徴
北海道追試、事例問題は9.9試験の結果を踏まえてか、「事例」といっても知識を問う、知識がないと解けない問題が多かったような印象を受けています。
今後もこの傾向は続くかもしれないということは念頭に置いておく必要があるでしょう。
2.サービス問題は確実に解く
サービス問題は、「簡単だからラッキー」と思うのではなく、医師国家試験における「禁忌肢問題」に変化していく可能性があるかもしれません。
平易な問題と思って甘く見ていてケアレスミスをすると命取りになりかねない、医師国家試験は禁忌肢問題を選んでしまうと患者さんを死なせてしまうような爆弾選択肢です。
サービス問題は、カウンセラーが近所のお節介さんが言うような素人発言、勝手なケースワークが誤答となるというポイントを押さえておけば正解できるでしょう。
実際には緊急支援・介入が必要で心理一人職場では心理職がケースワークを自己判断を迫られて行っている現場は多々あるでしょう。
しかしそういった事態はスタンダードとは認めないという出題者の意図を見抜くと正答につながります。
3.丹野義彦氏・「共感検出ゲームと「悪玉検出ゲーム」
東大教授の丹野義彦氏の独自の見解については批判も多くあるものの、公認心理師制度について真摯に考えているだけあって、問題分析については鋭い目を持っています。
「共感検出ゲーム」と「悪玉検出ゲーム」は丹野氏が命名した概念です。
複数選択肢で迷ったらとりあえず共感を選ぶと正答になる、また、悪玉検出ゲームとは公認心理師が「診断する」「すぐ心理検査をやりたがる」「安易に医療機関を紹介する」という態度は全て悪玉として扱われる可能性が高い。
診断行為は越権なので当たり前ですが、心理職が独断で勝手に決めるという選択肢は確かに全て誤答となっています。
医療機関受診については治療アドヒアランス、意欲が低い、医療機関からスプリット、逸脱したクライエントさんへの受診の動機付けは例外的に正答となります。
4.和光大学高坂康雅先生の「アセスメント優先ゲーム」
迷ったら、とりあえず情報を収集する、その情報からアセスメント、心理査定を行うと正答率が高くなることを高坂先生は「アセスメント優先ゲーム」と呼んでいます。
また、児童福祉については「通告ゲーム」があるという指摘もしています。
危機介入のためには何をさておいても児童の安全を確保するために通告するというものです。
以下、僕なりに他にもゲームは存在しているのではないかという分析をしてみます。
5.「主治医に報告ゲーム」
これは9.9と追試双方で出題されています。
公認心理師法42条第2項主治の医師の指示を意識した設問かもしれませんが、対応に迷ったらまずは主治医に報告する、これが正答として扱われます。
あとは主治医に依頼するという名目で、実質的に主治医に指示するような介入も厳禁です。これは引っかけ問題と言えるかもしれません。
主治医が忙しくて連絡が取れないので危機介入として心理職がまず動いて事後に指示を求めるなどの現実には多い事態も想定外として扱われます。
指示を受けることを最優先にしないと正答とはなりません。
6.「ヒューマニズム・インフォームドコンセント重視ゲーム」
情報開示については守秘義務を意思能力がはっきりとしている「成人の場合は」優先するというものです。
心理職が対象者の了解を勝手に不要と判断するような選択肢も誤答です。
ヒューマニズムの観点からは、意思能力が欠缺している対象者であっても、施錠、閉じ込める選択肢は必ず誤答です。
ただし、意思能力がない、弱いクライエントさんに対してはきちんとdirective指示的対応で受診をさせることが望ましいとされています。
7.「教育現場における集団守秘義務ゲーム」
スクールカウンセラーは児童生徒が「絶対に秘密にしてください」と言ってもまずは管理職に相談、チーム学校としての対応をしなければなりません。
守秘義務はチーム学校の中で保たれることが子どもの意向よりも優先されます。
公認心理師はチーム学校の中での独自の決定権はあまりないと思っておけば正解でしょう。
例外として問139、チーム学校への報告が選択肢にない自殺危機介入での医療機関への受診勧奨がありました。
管理職や担任を飛び越した判断や行動は厳禁と思っておけばいいでしょう。
8.「災害時支援における心理独走禁止ゲーム」
災害時のサイコロジカルファーエイドPFAでは被災者の生命、身体の様子、ライフライン確保などが最優先です。
これらがなされないうちに心理職がカウンセリングや心理査定をすることはダメです。
9.総論
いかがでしょうか。
公認心理師試験には隠されたゲームが多々あります。
それを念頭に置いておけば正答率は上がると思います。
受験者にとって知らない理論、学説の用語が出てきてもこれらのゲームをくぐり抜けていけば正答できる場合もあるでしょう。
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