野良公認心理師、心理臨床家への危惧

公認心理師も臨床心理士もスーパーバイズSVで先輩心理職や師匠からの指導や助言を得なくても特に差し支えなく仕事ができてしまいます。

公認心理師Gルート現任者は日本心理臨床学会ほか各種学会には学歴要件で入れない可能性がある、学びたいという機会も剥奪されてしまうかもしれないですし、他の学会や研究会の動向はまだわかりません。

他分野から来た人でもせっかく心理職の仲間に入ったのですし、持っているケースのケースフォーミュレーション(初回の面接からケースのマネジメントまで)の持っている知見を当方の勉強のためにも教えて欲しいと思います。

医療安全委員会でさらっと「ま、こんなケースがあって危険性がありますけどやってますよ」という報告があるだけではどうにも危なっかしい。

何かあった時に「以前から話しておきましたよ」というエクスキューズや言い訳だけでは心元ないですし、インフォームドコンセントが守られていたのかどうかわからないということは怖いかな、と。

心理職の仕事は密室で行われています。

猜疑心が強いクライエントさんが録音している場合もあります(違法ではない)が、治療同盟を結んで治療契約をするまできちんとマネジメントをしていて欲しいと思うわけです。

心理職は一人職場が多いので、せめて心理職が集まる研修会に参加して欲しい、最新の心理学の動向も知っておいて欲しいのですが、更新なしの資格だと特に何の義務もないですし、勉強会をこれ以上しなければならないノルマもありません。

主訴が変遷としていてわからない、意思能力が判然としないクライエントさんを半年以上カウンセラーだけで抱えている例を聞くと、医師の判断や家族の意向、職場での適応状態など気になることが多いです。

「ちゃんとして」と心理職仲間としては思います。

それでもまだそういった危うさを話してくれるだけでもかなりマシです。

何も言わないでコツコツと臨床活動をしていて「あ」と思った時はもうどうにもならないのはまずいなあと。

自傷、医療からのドロップアウト、もしくはその両方は心理の世界では失敗とは言い切れなくてもきちんと経緯やリスク管理上どうなっているのか明らかにしないとまずいと思います。

スピンアウトしたクライエントさんを「いや、あの人はそういうパーソナリティなので」と簡単に片付けて欲しくはないですし、それはあまりにも危険なことです。

だから「ちゃんとしましょう、してください」と思います。

心理の仕事はクライエントさんがかなりの勇気を振り絞ってカウンセリングに来る場合が多いです。

現状の心理職の集まりでもそう思うことが多いわけですが、今後心理だけをバックボーンにしてきた人ではない、あるいは院卒でも経験値が浅くても資格を取得した人の活動は注視されています。

「自分の評価は他人がする」「カウンセラーの評価はクライエントさんがする、クライエントさんの表情や訴えかけを聞く他職種がする」ことを今現に仕事をしている心理の人もこれからする人も自覚を持って欲しいと思うのです。

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