臨床心理士と公認心理師は何が違うの?

このように聞かれることが多分これから多々あるでしょう。

そう聞くのは学校の校長先生?医師?これから応募する採用先の面接もよくわからはいまま、そういう問いかけを投げてくるかもしれません。

そして大学の先生は無邪気な学生にさらっと「どっちの資格を取ればいいの?」と聞かれる可能性もあります。

また、なによりもクライエントさんにもそう聞かれる可能性があるということです。

「公認心理師・臨床心理士◯◯」と名札に書いてあれば「何?」と思うでしょうし、心理職の人はどうやって自己紹介すればいいのでしょうか。

僕があちこちの機関で働いてきた経験からですが、大半の場所ではクライエントさんは自分のことで手一杯、誰か話を聞いてくれて助けてくれる人を求めていて、資格には興味はないというのが受けている印象です。

ここが医師とは違うところで、有史以来「医師です」と言われたらメスを入れられるかも知れないなあ、とか腕に針を刺されるかもしれない、薬を出されるのかな?と思います。

ところが心理職は、公認心理師だろうが臨床心理士だろうが「話を聞いてくれる」「話をしたらすっきりとしたい」「もつれた自分の気持ちを話して何とかして解決に導いて欲しい」なとさまざまな期待と思惑の交錯する中で仕事をするわけです。

「えっと、自己紹介しますと公認心理師と臨床心理士の資格をもつ◯◯です。公認心理師制度と臨床心理士制度の違いというのは・・・」という説明に興味を持つクライエントさんはいないでしょう。

公認心理師の試験は難しかった、それを通過した、こんな問題が出た、ということにはほとんどの人は興味がありませんし、そんな話を聞きたくもありません。

そして心理職の人は試験勉強して資格を取ったからといって、自分の面接技術が向上した、カウンセリングがうまく行くようになったという自信がついたわけでもないでしょう。

何回も書いていることですが、民間資格ホルダーで自分を心地よくしてくれる人と、国家資格持ちでもろくすっぽ話を聞いてくれない人とどちらを選ぶの?

という、すでに答えが出ている命題があります。

話を聴くのにかけられる時間、共感する姿勢、そして人間性の問題は大きいでしょう。

例えば僕は依存の専門家ではありません。

それでも持てる技法をすべて使って真剣勝負で心理面接をします。

カウンセリング機関のどこを選べばいいのかという質問を入り口のインテーク(初回)面接で聞かれたら、「ここ(僕のところ)に来てもいいですし、僕は依存の専門家ではありませんよ、こんな精神療法を僕はやっていますから、よかったら来てくださいね」と話します。

カウンセリング途中でリファーできそうな依存の専門行政機関やクリニックにその場で電話してクライエントさんと話してもらう、とダイレクトにクライエントさんが求めているものに対応できるように専門家と話してもらいます。

クライエントさんが必要なニーズに応えられるカウンセリングが求められていると思っています。

「依存症には何がいいですか?」「LGBTカウンセラーのいる機関は?」などいろんな質問を受けます。

「僕はなんでもできますよ」と口が裂けても言えません。

僕のところには著名でなく、有名でない民間資格を持っていてクライエントさんのニーズに的確に応えられるカウンセラーのところに行っていて「救われている」と感じているクライエントさんも来ます。

カウンセリングを多くの機関で受けると混乱するからやめておいたほうがいいというのはひとつのセオリーですが、それでも「ひなたさんのところにも来たいです」と言われたら慎重に考えます。

そして今クライエントさんが受けているカウンセリングがどんなものなのか内容を聞きます。

特に自営でやっているカウンセリング事務所は、どんな資格を持っているか、よりも「何をして助けてくれるか?」がクライエントさんの興味関心事です。

心理職の方々は、ヒーラーや疑似科学的な精神療法でもそれに対して心酔していてクライエントさんがそれを頼りにしていれば「僕の(私の)方が大学院卒で資格試験の難易度が高かったからこっちに来なさい」とは言えないでしょう。

クライエントさんに所持資格を問われる、というのは専門性を問われるという側面もあるのかもしれませんがあまりありません。

ただ、腕が悪い資格ホルダーよりも無資格でも満足度が高いカウンセラーがクライエントさんに選ばれます。

大病院や国家施設に働いているからといって安穏として仕事をしている心理職の人はいない(と信じたいのですが)でしょう。

カウンセラーに期待されているのは何をしてくれるか、ため込んでいた話を聞いてくれるカタルシス効果があるかどうかも大切なことです。

箱庭や描画のような芸術療法で癒されていく場合もあるでしょう。

認知行動療法で問題解決のための糸口をつかんで目からウロコが落ちるとことも期待できます。

立派な資格ホルダーだから腕がいいとはクライエントさんは誰も思っていません。

クライエントさんは短時間面接しかできない医師のことも一瞬で好悪の評価をします。

持っている資格ではなく心理職の人には「なにができるの?」といつも問いかけられています。

民間資格ホルダーは信じられないなあと思って、もう一箇所かかっているよ、と話された途端にそのカウンセラーを否定はしないというのが僕のスタンスです。

有名なヒーラー、レメディを紹介する医師もいます。

何にでもオープンであることは資格以前の問題です。

使えるものはなんでも使う。

有益なことはなんでもしてみる。

クライエントさんが信じているものに同調できるかどうか、まずはきちんと別のカウンセラーさんが持っている資格のことも知ろうとしてみる。

それが信頼をクライエントさんから得る道だと僕は考えているのです。

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