アダルトチルドレンの人とはどういう人のことを指すかというと、アダルトであり、しかもチルドレンでもあるという言葉のとおり、大人であることを強制された子ども、つまり自分が常にいい子でなければならないと苦しんでいる人のことです。

アダルトチルドレンの人は他者からの評価に敏感です。

他者から批評批判されているのではないかとびくびくしながら生活し、自分を必要以上に良く見せようとします。

本当はやりたいことや自分の意見があってもそれを表明することができません。

そういった自由な生き方や発言をすると誰かから罰を受けるのではないかという、根拠のない恐怖にいつも怯えています。

アダルトチルドレンの人たちとは全く反対に、自由闊達に自分の意見をはきはきと思ったままに言い、人生を楽しんで深く考えず、反省もせず、気楽に生きている、いわゆるフリーチャイルド的な人を見るとがっくりと落ち込んでしまいます。

アダルトチルドレンの人にはそういう生き方はできません。

親、上司、学校の先生から素直でいい子で勉強や仕事を熱心に行い、高い評価を受け続けていないと不安になります。

いつも真面目に生きているので高い業績を上げてることも多いのですが、決して喜んでその状態を保っているわけではありません。

一種の強迫観念のように、やり続けていないとどんな目に遭わされるかわからないという怖さから止めることができないでいます。

フリーチャイルドの人はユーモアがあるので適当に生きていても愛嬌があって好かれます。

アダルトチルドレンの人はいつも萎縮しているので、いい実績を残してもあまり人から好かれることもなく、便利に使われ、文句も言わないので評価を人に奪われてしまうことも多いのです。

どうしてアダルトチルドレンの人が生まれてしまうのかというと、幼少期の育てられ方に一番の原因があります。

心身の虐待を受けてアダルトチルドレンになった人が多いのです。

同年代の子どもたちが外で遊んでいる時に家の中で閉じ込められて勉強をさせられる、できなければ叩かれたり怒鳴られたりします。

学校のテストで90点を取って持ち帰ると、なぜ満点じゃなかったのかと責められて何時間でも土日でも遊びに出してもらえません。

いい子に振る舞わないと処罰されます。

優しい顔をして親は近づいてきます。

「もっと気楽にしていいのよ」と言われ、安心して無邪気に親に抱きついたりすると「何やってるの!」と叩かれたりします。

これは2つの矛盾したメッセージを同時に送られるダブルバインドという現象です。

ダブルバインドの立場に置かれると子どもは何をしていいのかわからなくなり固まってしまいます。

そうするとまたなぜ何もしないでいるのかと責め苛まされます。

アダルトチルドレンの人たちは、こういった親に気ままに育てられたせいで心に深い傷を負って、それが癒されないからアダルトチルドレンになってしまったのです。

積極的な虐待でなくてもネグレクトという虐待の形式もアダルトチルドレンを生み出します。

放置されて面倒を親から見てもらえなくて育った子ども、きょうだいの長子は、下の子どもの面倒を見なければいけません。

自分が親代わりになって小さい子の世話焼きをしなければならず、失敗するとまた親から怒られてしまうのです。

こういった、いわゆる毒になる親から育てられるとアダルトチルドレンは生まれるのです。

アダルトチルドレンの人は何に悩んでいるかというと、まずは自分が自由に生きられていないということです。

いつも窮屈な思いをして人から最高に褒められるような完璧な努力をしなければならない、絶対に失敗は許されないと思いながら生活しています。

通常の生活をしていて学業や仕事で褒められることは少ないものです。しかもよくできて当たり前だと考えながらアダルトチルドレンの人々は生きています。

幼少期から努力ばかりしていたので、いい成績を残し、いい会社に入って仕事をしている人たちも多いのですが、そういった場所ではみんなが優等生です。

その中で落ちこぼれないようにしなければならないので必死です。

そしてアダルトチルドレンの人たちは人に利用されることが多いでしょう。

おだてられて頑張って成果を出すと横取りされます。

褒められた体験が少ないのでちょっとしたことでもいい評価を受けると同性にも異性にもいいように食い物にされます。

恋人を作っても吸い取られて捨てられてしまいます。

プライドはズタズタです。

もしアダルトチルドレンの人が親になれたとしたらそこでもまた悩むことになります。

自分が虐待されて育てられたので、まともな子育ての仕方を知らないのです。

どうやって子育てをしたらいいのかわからないと厳しくばかりして、またアダルトチルドレンの子どもを作り出しかねません。

子どもに優しくしたい、でもやり方がわからないから厳しくしか育てられないので、自分の子どものころの苦しさを自分の子どもにまた与えているような感覚に陥って苦しむのです。

この連鎖から抜け出すのには相当な努力と苦労が必要ですが、いい親になっているアダルトチルドレンの人も多いものです。

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