アプリが公認心理師を超える?
先日AIとカウンセリングについて書いたばかりですが、大塚製薬とアメリカの子会社及びアメリカのクリック セラピューティクス・インクがうつに効果的なアプリを開発、その承認を待っているという記事を読みました。
治験データでは被験者の短期記憶を改善することによって状態も改善したとのこと、大塚製薬は最大限2億7000万ドルを支払う用意があるということで、相当大規模なプロジェクトになりそうです。
短期記憶がうつに関係しているというのは僕は初めて知ったのですが、
この研究は
「うつにおける短期記憶と選択的注意」
Changes in directed attention and short-term memory in depression
Reg Arthur Williams, Bonnie M Hagerty, Bernadine Cimprich, Barbara Therrien, Esther Bay, Hiroaki Oe
Journal of Psychiatric Research 34 (3), 227-238, 2000
日本でも
記憶障害患者の復職可能性について
原寛美, 上田敏
総合リハビリテーション 11 (9), 709-713, 1983
論文があり、検証は他でもかなり行われているようです。
以前PTSDでfMRIを使った脳記憶断層状態測定で、快刺激と不快刺激を交互に与えてトラウマを除去する研究が内閣府で行われていることも書きましたし、脳科学的に快方に向かわせる試みは多分各地で行われているのでしょう。
思い出してみると僕自身が予備実験被験者として認知行動療法のストレス低減ソフトを使って「なるほどなあ」と効果を体感したこともあります。
日本、外国のアプリでも主として認知行動療法的な働きかけとして、通常カウンセラーがクライエントさんにホームワークとして実践してもらう「行動記録表」を書いてもらう、次回カウンセリングではそれを話題にするということはよく行われています。
さて、そうすると今後実際にはどういったかかわりが想定されるかというと、抗うつ剤などによる薬物療法や修正電気けいれん療法、そしてカウンセリング、もうひとつの手段としてアプリによる軽快化を目指すという時代も来るでしょう。
僕がNBM(物語りの古典的なセラピー)だけをを重視しているかのような印象を持つ人もいたかもしれません。
実際には認知行動療法で学会発表をしたり、役に立つものはなんでも使うのがいいという、節操がないと言えばそうなのですが、その人が信じているのならば宗教をテーマにして話す、キネシオロジー(代替医療的療法)も使います。
どんどん科学が進歩していく中で「あれはダメ」「こっちは自分の好みでないから信じられない」と精神療法の世界であまりえり好みをしてクライエントさんに自分の技法を強要することはよくないなと思うわけです。
公認心理師には心を扱う仕事でもある作業療法士も多く誕生したと聞きます。
精神保健福祉士も社会福祉士ホルダーも多いと思います。
さまざまな技法や他職種の底流にある理念をぜひ今後のカウンセリング
に生かしてクライエントさんのためになって欲しいと思うのです。
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先日AIとカウンセリングについて書いたばかりですが、大塚製薬とアメリカの子会社及びアメリカのクリック セラピューティクス・インクがうつに効果的なアプリを開発、その承認を待っているという記事を読みました。
治験データでは被験者の短期記憶を改善することによって状態も改善したとのこと、大塚製薬は最大限2億7000万ドルを支払う用意があるということで、相当大規模なプロジェクトになりそうです。
短期記憶がうつに関係しているというのは僕は初めて知ったのですが、
この研究は
「うつにおける短期記憶と選択的注意」
Changes in directed attention and short-term memory in depression
Reg Arthur Williams, Bonnie M Hagerty, Bernadine Cimprich, Barbara Therrien, Esther Bay, Hiroaki Oe
Journal of Psychiatric Research 34 (3), 227-238, 2000
日本でも
記憶障害患者の復職可能性について
原寛美, 上田敏
総合リハビリテーション 11 (9), 709-713, 1983
論文があり、検証は他でもかなり行われているようです。
以前PTSDでfMRIを使った脳記憶断層状態測定で、快刺激と不快刺激を交互に与えてトラウマを除去する研究が内閣府で行われていることも書きましたし、脳科学的に快方に向かわせる試みは多分各地で行われているのでしょう。
思い出してみると僕自身が予備実験被験者として認知行動療法のストレス低減ソフトを使って「なるほどなあ」と効果を体感したこともあります。
日本、外国のアプリでも主として認知行動療法的な働きかけとして、通常カウンセラーがクライエントさんにホームワークとして実践してもらう「行動記録表」を書いてもらう、次回カウンセリングではそれを話題にするということはよく行われています。
さて、そうすると今後実際にはどういったかかわりが想定されるかというと、抗うつ剤などによる薬物療法や修正電気けいれん療法、そしてカウンセリング、もうひとつの手段としてアプリによる軽快化を目指すという時代も来るでしょう。
僕がNBM(物語りの古典的なセラピー)だけをを重視しているかのような印象を持つ人もいたかもしれません。
実際には認知行動療法で学会発表をしたり、役に立つものはなんでも使うのがいいという、節操がないと言えばそうなのですが、その人が信じているのならば宗教をテーマにして話す、キネシオロジー(代替医療的療法)も使います。
どんどん科学が進歩していく中で「あれはダメ」「こっちは自分の好みでないから信じられない」と精神療法の世界であまりえり好みをしてクライエントさんに自分の技法を強要することはよくないなと思うわけです。
公認心理師には心を扱う仕事でもある作業療法士も多く誕生したと聞きます。
精神保健福祉士も社会福祉士ホルダーも多いと思います。
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に生かしてクライエントさんのためになって欲しいと思うのです。
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