A Iカウンセラーは公認心理師の夢を見るか?

(関連記事:AIカウンセラーが公認心理師、臨床心理士を超える時)

AI(人工知能)AR(拡張現実)VR(ヴァーチャルリアリティex.ポケモンGO!)の進歩は目覚ましく、何でもできるのではないかと思われるほどです。

AIの進化は凄まじく、もはや将棋では人間との公開対局を禁止するまでになっています。

じゃあカウンセリングは?

よくニュースで見るのが100年後に生き残る仕事の代表としてはメンタルヘルス部門の仕事があげられています。

認知行動療法は決まった方式を忠実に遵守させてカウンセリングをする、受けさせることが治療プログラムの決まりとなっています。

誰が行っても全く同じ効果が出るよう、RCT(誰がやっても効果は同じランダム比較試験)は認知行動療法でよく行われていますが、論文を読むと人間が行うカウンセリングだけにそのあたりをかなり慎重に割り付けしたものもあります。

カウンセリングは化学物質ではないので、カウンセラーとクライエントの相互作用そのものがランダムで予測がつきにくいものになります。

公認心理師試験にも出題された「関与しながらの観察」は海の水温を温度計で計るようなわけにはいかないので、カウンセリング中、ただクライエントさんの観察だけをしていればいいというわけではないのです。

僕にとっての効果測定はクライエントさんが脱落していくか、それとも次回も僕のところに来てくれるかが日常的には基準になっているのですが。

僕のカウンセリングの恩師はさまざまな流派の人たちと交流を持っていました。

恩師は有名な行動療法家のことをそれはそれは大変優しい人だと褒めていました。

どちらかというとNBM(語られた物語を大切にする)恩師に対し「先生、これからは英語とパソコンができないと臨床心理学はダメですよね」と言った学生が「カウンセリングは机と椅子があればできる!」と一喝されたそうです。(ちなみに恩師は英米圏に何年も留学していた人です)。

恩師もわかっていたのでしょうけれどもEBMとNBMは別に対立する概念ではなく、補完してクライエントさんを治療していくわけです。

今回の公認心理師は長い議論の後、臨床心理士をそのまま国家資格にスライディングさせるか、新たに試験をするかということでかなり論議の末、さまざまな現任者の人たちも合格しているわけです。

さまざまな領域の人々がお互いに補完、意識を高め合うというレベルが高い資格になってくれればいいと思うのです。


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