◯ 医療観察法における公認心理師の役割など

医療観察法は公認心理師試験の出題範囲でもありましたが、今後公認心理師が深くかかわる領域です。

医療観察法は犯罪を犯した者を精神科治療を受けさせるという趣旨のものです(入院治療に限りません)。

社会復帰調整官がこれまで臨床心理士だったのが公認心理師になる、という噂を聞いたことがある人もいるでしょう。

医療観察法指定機関(病院、専門更生施設など)では、臨床心理技術者、精神保健福祉士、作業療法士と対象者の数は5:1程度に定められています。

(厚生労働省(1)指定入院医療機関運営ガイドライン)

平成30年3月28日、「基本診療料及び医療観察精神科専門療法の施設基準及びその届出に関する手続の取扱いについて」の一部改正について

という厚生労働省の文書により、これまで臨床心理技術者が公認心理師に読み替えられる、その際に公認心理師が加わることによって保険点数が確保できる、とされています。

この医療観察法施設においては法定の人数変化があった際には届出をしなければならないと定められています。

また、

2 通院対象者通院医学管理料
(1) 通院対象者通院医学管理料に関する施設基準

① 当該指定通院医療機関に、作業療法士、精神保健福祉士又は公認心理師が1名以上配置されていること。

⑵ 通院対象者社会復帰体制強化加算に関する施設基準

② 当該指定通院医療機関に専任の作業療法士、精神保健福祉士又は公認心理師を2名以上配置していること。

3 医療観察通院精神療法
(1) 医療観察児童思春期精神科専門管理加算に関する施設基準
20歳未満の対象者の診療を行うにつき相当の実績を有している指定通院医療機関であること。なお、「相当の実績を有する」とは以下のことをいう。

(ア、イ略)
ウ 20歳未満の患者に対する当該療法に専任の精神保健福祉士又は公認心理師が1名以上配置されていること。

となっています。

認知集団療法、依存症集団療法など公認心理師が出でくるであろう場面は医療観察法上多い上に、これは一般的な精神科集団療法の上でも言えることだと思います。

医療観察法上は正式に保険点数化されていく精神療法も多いでしょう。

一般精神療法でペアレントトレーニングや患者さんのミーティング、集団認知行動療法など集団通院精神療法は本来なら医師がしなければ保険点数を請求できない事を心理職が代行している職場は実際にはかなり多いのではないでしょうか。

将来的にはこの領域にも公認心理師の関与がきちんと保健点数制度化されるべきだと考えているのですが、いかがでしょうか。

保護観察所では社会復帰調整官の募集を精神保健福祉士などの職種に加えて公認心理師についても始めました。

公務員社会は独特の採用時待遇による序列のようなものがあります。

社会復帰調整官は経験10年程度で行政職(一)3級、かなりの高待遇で準キャリア採用といってもいいでしょう。

医療観察法は法律と精神療法の架け橋になる重要な法制度を規定しています。

公認心理師はこのように機会を与えられて制度という外形的な箱がどんどん決まりつつあります。

その箱に公認心理師制度が追いつかないということでは困るでしょう。

公認心理師各個の自助的な「協会」での自己研鑽や学会頼みでなく、行政にも円滑な公認心理師制度運用を行って欲しいと考えています。

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