1.概要

厚生労働省のホームページに大卒後2年の経験を経て公認心理師が受験できる実習施設という通知があったので電話質問をしてみました。

公認心理師必修5領域のうち、法務省矯正局は少年鑑別所、少年院、刑務所、拘置所などを統括する部門です。

僕が聞きたかったのは、矯正局が実務経験を積める施設と同時に、これから公認心理師を目指す大学生の実習先としても予定されているのか?

という疑問でした。

法務省が実習先施設としてこれらの行刑施設を開放するなら、日ごろ司法関係を扱っていない心理職にとっては大きな意味があります。

クライエントさんでも過去にこういった施設を経験したその実体験を話す人がいますが、見ていないとその実態はわからないものです。

また、もうひとつの疑問としては、こういった施設に入所している受刑者や未決囚、少年のプライバシーへの配慮です。

公認心理師を育てていくためには確かにこういった実習は必要だと思いますが、反面前科前歴、保護処分、受刑歴といったものは最高度に守られなければならない個人の秘密です。

そこでまず法務省矯正局が実習を予定しているのかどうか、そして実習を予定しているとすればどのような形態で行おうとしているのかということについて率直なところを聞きたいと思ったわけです。


◯ 以下法務省矯正局への電話照会

Q「法務省矯正局は公認心理師養成実習先として大学等を受け入れる可能性はありますか?」

A「いくつかの大学からそのような申し出をすでに受けており、実習受け入れを行います」

Q「実習の内容はどのようになりますか?実際に受刑者や少年に接することになりますか?」

A「いいえ、施設見学のようなものを予定しています。心理検査実習もありますが、あくまで模擬的なものになります。」

※ 以上、法務省矯正局担当者からのお話でした。

2.感想など

僕の個人的な所感としては、刑務所などは一般人がボランティアとしてかかわることもできる場でもあり、また、心理の専門家が心理検査、行動観察、それに基づいて鑑別結果通知書を出したり、更生プログラムを実施する場です。

入所者のプライバシーとの兼ね合いから、模擬的な見学になるのは必然という気がします。

ただ、実習時間としてはどうしても短期間となるでしょう。

今後どこの実習先施設でも問題になるところではありますが、施設側が学生を受け入れることが可能な人員は限られており、特にこういった保安施設は入所者の安全確保という意味合いからも多くの実習生を受け入れることは困難と考えます。

当面の間は医療機関での実習が主となるにせよ、膨大な公認心理師養成実習時間の中に行刑機関が入るということは十分に意義があることでしょう。

公認心理師法に定められた施設として、売春防止法における婦人更生施設は現在ほとんど機能していません。

ほか法務省管轄施設としては、現在も臨床心理士が勤務している入国管理局、また、更生保護施設もあります。

保護観察所は矯正局とは異なる系統にありますが、公認心理師である社会復帰調整官の活躍が期待される場でもあり、保護司の活動、BBS会員の活動など、心理職がプロとして活躍するにはその内容を知っておいて決して無駄ではありません。

今後法務省の方針が徐々に転換、学生受け入れ実習にも慣れていけばさらに受け入れの間口は広がるかもしれませんし、その期待もしたいところです。

この電話照会については、細かい点で聞き違えなどありましたら後ほど修正して再度アップさせていただきます。

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