◯ ある時点での公認心理師議論から透けて見える国家資格構想

インターネットでも検索可能な日本臨床心理士会作製の「資格問題の諸情報・電子版速報」がいくつか出回っています。

公認心理師の資格が産まれるまでに相当の数の団体、学会が無数の会合を重ねてきたことがわかります。

この資格成立までの経緯を追っていた人には周知の出来事かもしれませんが、日本臨床心理士会ではこの議論のために資格法制化担当者会議の機会を何度も持って来ました。

心理関係三団体は三団体要望書を提出(推進連、推進協、日心連)会談を重ねました。

ここでいう三団体とは臨床心理職国家資格推進連絡協議会、医療心理師国家資格制度推進協議会(後述の精神科七者懇を含みます。)日本心理学諸学会連合です。

2013年4月には一般財団法人日本心理研修センターが設立されました。

医療関係を含む国家資格化なので、医師団体の意見も反映されることになります。

そこで精神科七者懇(この国家資格だけでなく、医療会、政治の場でも相当の影響力がある団体です。)。

精神科七者懇の構成は日本精神神経学会、日本精神科病院協会、日本精神神経科診療所協会、日本総合病院精神医学会、国立精神医療施設長協議会、精神医学講座担当者会議、全国自治体病院協議会精神科特別部会
となります。

2013年2月21日精神科七者懇総会での「見解」は医師の指示を前提としたもので、心理相談行為は医行為(医師のみが専権的に行える行為)が多く含まれたものと規定しています。

この「見解」には医療機関としての開業は医行為独占の見地から心理が行うことはできないと宣言しています。

解釈によっては「クリニック」などの医療法第三条第二項に反するような開業はいけないと読み取れますが、心理職が開業してはならないとも読み取れるので不分明なところです。

この当時は精神科七者懇は「士」がふさわしいという見解を出していました。

また、2014年5月には臨床心理士の職業的専門性と資格を考える有志の会から医療機関外での医師の指示を受け入れるのは困難、医師の指示ではなく指導と連携という文言にできないかという文書が出ています。

公認心理師法が成立するまでには数多の団体が数多の主張をしていて錯綜を見せています。

国家資格成立させるとしても更新制の資格にしないと専門性と質の担保ができないという意見がありました。

公認心理師の成立までには相当な紆余曲折がありましたし、それは書ききれないほどです。

特に医師団体との関係については錯綜したものがあり、覇権争いと言っても良いでしょう。

日本精神神経学会は日本最大の精神科医師の学会で発言権も大きいことは周知の事実です。

日本精神科病院協会は私立病院が多く加盟している一大組織です。

今回の心理職の国家資格化をあたかも医師団体に心理学会、団体が魂を売ったかのように言う人もいます。

実際のところ公認心理師の行く末は、始動してみないとわからないということが今のところの真実なのだと思います。


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