◯ 公認心理師制度へのクライエントからの苦言

(※ 以下の文章は8割方の事実を含むフィクションです。)

先日、出身大学での集まりがあって顔を出してきたのですが、その中で院生のPさんと話す機会がありました。

Pさんは他大学他学部出身、就職、結婚を経てまた僕の出身大学の学部編入からやり直している人です。

なかなか見識が鋭い才女です。

彼女は僕よりちょっとだけ歳上なので君づけで呼ばれています。

Pさん「ひなた君、ブログ読んでるよ」

僕「ありがとう」

Pさん「私ね、実はこの公認心理師制度ってのには相当腹が立ってるの」

僕「どうして?」

Pさん「だって今までは臨床心理士だったらやらなくてもいい義務や縛りがすごくあるじゃない?主治の医師の指示とか?秘密保持義務に違反したら医者よりも罰則が重くて免許取り上げられるとか」

僕「よく勉強してるね」

Pさん「公認心理師は主治の医師の指示を受けるけど、急いで連絡して主治の医師が何も指示をしないうちに患者が自殺したら誰が責任とるの?医者は指示する義務はないんでしょ?」

僕「公認心理師が詰め腹切らされるかもね、よくPさん勉強してるね」

Pさん「私も公認心理師は受験しようか迷ってるし。私ね、精神科にかかってたときは自分に合う病院探していくつも病院変わったんだけどね」

僕「うん」
(詳しくは聞いてないけどPさんは以前会社員の時に結構なストレスを受けて長く精神科にかかったらしい、今受診しているかどうかは不明、それが元で心理を勉強する気になったそうです)

Pさん「医者が藪だとその下の心理ってたいてい藪だよね。なんでも医者の言いなりっていうか」

僕「よくそういう話聞くよね」

Pさん「昔通ってた病院、志があって病院経営に乗り出した院長がいてね、サテライトクリニックやグループホームや作業所作ってたくさん精神保健福祉士や臨床心理士雇っていた」

僕「立派な人だね」

Pさん「ううん、院長は患者にすぐ怒鳴ったり診察は最悪。自分じゃ精神療法できないのがわかってたから心理をたくさん雇ってたんだと思う」

僕「うん」

Pさん「でもその病院に通ってた時私をカウンセリングしてくれた心理のS先生はすごい人だった。『死にたい』って私がわあわあ泣き出したら『Pさんはいつも辛い思いしていたんですね。だから死にたくなっても無理ありませんよ』って、怒らなかった。否定されなかった。受け入れてくれた」

僕「いい先生に当たったね」

Pさん「でも院長には『甘えるな』ってやっぱり怒鳴られた。『Sのカウンセリングは甘いからってお前も甘えるな、俺からSを怒っておく』って言ったけど、S先生はその後も絶対に私を責めなかった。体を張って私を院長から守ってくれたんだと思った。だから私もカウンセラーになろうと思った」

僕「うん」

Pさん「患者にとっての心理の先生は、医者が何と言おうと患者の味方になって欲しいわけ、だけど公認心理師の規則はぎちぎちに心理を縛って、わけのわからない団体たくさん作って、すごく自由を奪ってるじゃない?締め付けがすごい。出来ることが少ない。了見が狭くて偉そうにしているだけの公認心理師なんかにカウンセリング受けたくないよ。ひなた君、私が言ってることそのままの言葉でブログに書いてよ。また『大幅に改変してます』って書けばいいじゃない?国家資格になったら魂売り渡して患者の味方しませんみたいなカウンセリング受けたくない」

僕「Pさんは『迷ってる』って言ったけど、公認心理師受ける気持ちになれる?」

Pさん「わかんない。臨床心理士は受けるかな。公認心理師は受けてもいいけど、受かっても自由にならない変なカウンセリングやらされるなら資格返上する」

僕「まだ時間あるから良く考えてみたらどうかな」

Pさん「違うよ、ひなた君何言ってるの?5年後に公認心理師制度見直すって書いてあるけど、5年後っていうのはもう今この瞬間からスタートしてるんだよ。時間なんかないよ。うかうかしてるとあちこちから寝首かかれるよ」

僕「わかった」

Pさん「自分が安定してないカウンセラーにカウンセリングなんか受けたくないしね。私も自分が不安定だったら資格取ってもその時はカウンセリングの仕事やらないよ」

※ 患者さんは自分の病気、受けられる治療制度、今どんな治療を受けているかを調べてよく勉強しています。

そしてカウンセラーのこともよく見ています。

「カウンセラーがどんな流派でどこで教育を受けたのか、所持資格は何か」インターネットで簡単に調べられる時代です。

公認心理師は取った、そのせいで腕が落ちた、患者さんを守ってくれなくなったと不信感を抱かれたら最悪です。

新しくなんらかのガイドラインができてなおさら縛り付けられて心理職としての信頼を患者さんから失って患者さんが傷つく。

Pさんの発言はあくまでも彼女なりの意見ですが、彼女の危惧が現実になってクライエントさんが傷つく。

そんな事態には陥ってはいけないと自戒して思うのです。

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