cotree 社は改革によって社会的責任を取ったのか?
株式会社cotreeは6月11日付で組織体制を変更いたしました。今後も引き続き、関わって下さる全ての方にとって安心できる環境と信頼できるサービスづくりを推進するため、組織体制の拡充、社内規範の整備や意思決定基準の見直し、サービス方針の見直しなどに取り組んで参りますhttps://t.co/EAaUAVoLZm
— cotree (コトリー) (@cotree_official) June 14, 2021
1.はじめに
まず、cotree 社のことについて書くときにいつも注記していることですが、僕は cotreeを頼りにしているクライエントさんや、そのクライエントさんを支えるオンラインカウンセラーを非難するつもりは毛頭ないということです。
2. cotree 社変革の内容
cotree 社は 2021年6月11日付で社内体制を変革、今後半年間にわたって
(1) 組織改善チーム、セラピスト・サクセスチーム及び調査室を新設した
(2) COO と経営会議を廃止、社長室および各チームリーダーから組成されるチームリーダー会議を設置
(3) 社外相談窓口を設置
ということですが、今回の鈴木悠平氏の性加害を擁護したのはCEOである櫻本真理氏、なぜ COO である、今回の櫻本氏の舌禍事案には責のない平山氏が降格されて詰め腹を切らされるのか疑問に思うわけです。
3. 元々の事案の概要
この事案の概要についてあらためて説明しますが、当時 NPO法人の鈴木悠平理事が複数の女性に対して性的加害行為を加えたもので、それに対し、NPO法人の理事でもあるcotree 社 CEOの櫻本氏が鈴木氏擁護の発言をしたというものです。
その発言は大きな物議を読んだので櫻本氏によって消去されてしまったのですが、加害行為を許せない、ということについて「怒りによって誰かを傷つけることは、背景がどうあれ新たな加害です。」「『許せない』の連鎖でさらなる不幸を生むよりも、許した上でより良い未来をつくることに向き合えるといいと思う。」これらの発言により cotoree 社そのものが炎上しました。
4.今回のcotree 社の改革について
cotree は半年にわたって「組織改善」を行う、その端緒となるのが平山氏のCOO解任なのでしょうか。オンラインカウンセリングについて、カウンセリングの質を上げることはいわば社としての宿命で、常に必ずやらなければならないことですが、それが櫻本氏の発言の責任を取ることと何の関係があるのでしょうか。組織改善についても同様で、当の櫻本氏は社長室でチームリーダー会議の中で今回の舌禍事案には関係のない会議を延々と行い続けるだけでしょう。
cotree 社がなんらかの責任を世に示さないとならないのは本当のことだと思います。しかし、あまりにも方向が明後日過ぎて、しかも代表取締役として cotree 改革をする、と本来責任を取るべき櫻本氏の役割がうやむやになっているような気がするのは僕だけでしょうか。
cotree についてそれを頼りにしているクライエントさん、そのクライエントさんがいる限り、カウンセリングを中途で投げ出すことはできないセラピストも多数いるわけです。
cotree がこのままであれ、「被害」は肩身の狭い思いをしながらカウンセリングを受ける、そしてカウンセリングをする側、性被害を受けた人々、その支援をする人々など、限りなく多くの方々の心を傷つけていくことを、心を救うための企業が行い続けることに疑問を感じるのです。
社外相談機関の設置はしているものの、元々の依頼主はcotree 経営陣のわけですから、社外相談機関もどこまで健全に機能していくのか疑問を持つばかりでしょう。
この機会に何が人々の気持ちを納得させる刷新なのか真剣に考えて欲しいと思うのです。
photo by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_
sᴋʏ.人生、曇り時々雨のち晴れ。
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