カウンセラーひなたあきらが公認心理師について考えてみた

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。 ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

A Iカウンセラーは公認心理師の夢を見るか?

AI(人工知能)AR(拡張現実)VR(ヴァーチャルリアリティex.ポケモンGO!)の進歩は目覚ましく、何でもできるのではないかと思われるほどです。

(以下会話)

僕の恋人のちみちゃんと

僕「あのさ、共感とか受容とかなんでもこっちが思うとおりに反応してくれるAIカウンセラーがいたらカウンセリング受けたいと思う?」

ちみちゃん「心はこもってないんでしょ、そんな表面的なのヤダ」

僕「でも何でも同調して優しくSSO(SそれはSさぞOお辛いでしょう。)とか言ってくれるんだよ?」

ちみちゃん「うーん、人間のカウンセラーでもひどいのいそうだからAIはいいかもしれないけど、やっぱりイヤかな。ついでにあんたの何でも適当に英語に省略するところもヤダ」

僕「じゃあさ、容姿はそこそこ、でも性格が悪くてケンカばかりの人間とパーフェクトなAIだったらどっちを恋人にする?」

ちみちゃん「AI!」

僕「何でそこはそうなのかなあ。」

ちみちゃん「じゃ、あなたはどうなのよ?」

僕「AI?」

ちみちゃん「ひどーい」

僕「今日は寒いね、息が白いよ」

ちみちゃん「私もぐら叩きゲームやらなきゃ」

・・・

AIの進化は凄まじく、もはや将棋では人間との公開対局を禁止するまでになっています。

じゃあカウンセリングは?

よくニュースで見るのが100年後に生き残る仕事の代表としてはメンタルヘルス部門の仕事があげられています。

認知行動療法は決まった方式を忠実に遵守させてカウンセリングをする、受けさせることが治療プログラムの決まりとなっています。

誰が行っても全く同じ効果が出るよう、RCT(誰がやっても効果は同じランダム比較試験)は認知行動療法でよく行われていますが、論文を読むと人間が行うカウンセリングだけにそのあたりをかなり慎重に割り付けしたものもあります。

カウンセリングは化学物質ではないので、カウンセラーとクライエントの相互作用そのものがランダムで予測がつきにくいものになります。

公認心理師試験にも出題された「関与しながらの観察」は海の水温を温度計で計るようなわけにはいかないので、カウンセリング中、ただクライエントさんの観察だけをしていればいいというわけではないのです。

僕にとっての効果測定はクライエントさんが脱落していくか、それとも次回も僕のところに来てくれるかが日常的には基準になっているのですが。

僕のカウンセリングの恩師はさまざまな流派の人たちと交流を持っていました。

恩師は有名な行動療法家のことをそれはそれは大変優しい人だと褒めていました。

どちらかというとNBM(語られた物語を大切にする)恩師に対し「先生、これからは英語とパソコンができないと臨床心理学はダメですよね」と言った学生が「カウンセリングは机と椅子があればできる!」と一喝されたそうです。(ちなみに恩師は英米圏に何年も留学していた人です)。

恩師もわかっていたのでしょうけれどもEBMとNBMは別に対立する概念ではなく、補完してクライエントさんを治療していくわけです。

今回の公認心理師は長い議論の後、臨床心理士をそのまま国家資格にスライディングさせるか、新たに試験をするかということでかなり論議の末、さまざまな現任者の人たちも合格しているわけです。

さまざまな領域の人々がお互いに補完、意識を高め合うというレベルが高い資格になってくれればいいと思うのです。


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元乃木坂・中元日芽香さんのカウンセリングと公認心理師の専門性

アイドルグループ乃木坂46を卒業した中元日芽香さん(22歳)の開設したオンラインカウンセリングルーム「モニカと私」その後の彼女の活躍の様子をネット上で見てみました。

予約スケジュールを見ると相変わらずいっぱいの様子で、これはどんな有資格者心理カウンセラー、博士号所持者が開業したとしてもそう簡単には達成できない偉業です。

サイトを見るとクライエントとしては学生さんが多く、それに限らず普通の大人の人も来ている、カウンセリングを受けた人からは感謝の言葉が届いているとのコメントを中元さんが出しています。

それは喜ばしい限りだと思います。

心配なのはそれだけ働きづめになってしまい、バーンアウト、彼女が燃え尽きてしまわないかということです。

いったん話を変えた後また中元さんの話に戻します。

さて、職業カウンセラーは大学院卒後(プライドが高い人だと)「学部でも院でも精神分析や認知行動療法を学んだからすぐ患者さんを治せる!」という高慢な鼻っ柱は現場に出るとたちどころにへし折られます。

臨床現場に出てクライエントさんから「先生に人生を救われました。助けてくれてどうもありがとうございました」と言うクライエントさんはほとんどいません。

僕だったらそう言われたら逆に相当警戒するかもしれません。

クライエントにとってはカウンセラーというのは初対面の知らない人ですから、クライエントさんの方が警戒しても全くおかしなことではありません。

カウンセラーがクライエントさんの心の問題をすぐになんとかしてやろうと上から目線で無理やりかかわろうとされると警戒されます。

クライエントさんは心を開くどころか強い拒絶反応を示すでしょう。

EBM(治癒力の証明がされている)やどんなに最新の認知行動療法理論を適用しても、NBM(科学的証拠に基づかなくても効果的な)芸術療法やイメージワークを使用しても、東大卒の心理カウンセラー、有名大学卒の医師が試みてもダメなものはダメです。

むしろ負の相補性が働いて、「教育を受けた専門家から見下されている」と感じるかもしれません。

官僚や国家I種心理職でメンタルヘルス施策や更生保護計画を立てるのが上手で優秀な人もいますが、臨床能力とは別物です。

また、心理職の方が防衛に入ってしまう例もあります。

老人のカウンセリングを行い「人生経験が豊富な先輩としてクライエントさんに教えを乞うつもりでカウンセリングをしていました」というような学会発表を聞いたこともあります。

僕の私見だと、その姿勢は間違っていないのかもしれませんが、それだけですか?どうなんですか?と思いました。

一時期カウンセリングの世界で「寄り添うことが大事」という論旨が多くありました。

何かそれに続くプロセスや結論があればいいのですが、「教えてもらった」「寄り添った」だけの心理職の専門性は何だったのだろうかと思ったわけです。

職業カウンセラーはクライエントさんとは未知の人同士、他人と他人が多重関係なしにかかわりあい、治療同盟を結ぶことから始まります。

公認心理師は「あいだの人」として、医師や家族と患者さん、教員と子どもや保護者、従業員と雇用者、行政と市民、裁判官や法律と非行少年などの二項対立の中で動くことになります。

公認心理師は多職種連携と厳しい制約やジレンマの中で動くことが要請されていて、それまでの心理職よりも制限は多くなるでしょう。

最新の知識に加えて有意義な経験値を積むことが大切になってくるでしょう。

よく言われていることですが、

研鑽を積んだベテラン心理職>若くても勉強熱心で体当たりで誠実にかかわる心理職>指示待ちの若手カウンセラー>プライドが高いだけで勉強をしないベテランカウンセラー

という図式があります。

ただ、実際には若いとそれだけで信頼度が低くなってしまうのも心理職の仕事の宿命です。

これが血液内科だったとします。

最新の治療技術や化学療法を大学院で学んだばかりの医学博士号取立てです。

白血病に詳しいその20代の医師が上司の指示の下治療、泊まり込みを続けながら熱心に家族に治療方針を説明する、ということだと科学者としての医師は患者にも家族にも全幅の信頼を寄せられることになるでしょう。

治療者の年齢の若さが知識の新しさ、治療への体力、持久力、性格的楽観性につながればそれはプラスです。

翻って中元さんは確かに若いですが、彼女でなければならないというクライエントさんが集まってきています。

彼女の元々の知名度、人間的な魅力は彼女が元々持っているアドバンテージです。

だからそれまでの職業心理カウンセラーとは違っていていいのですし、最高の満足度をクライエントさんに提供することに集中することが最大限のサービスにもつながります。

最大のホスピタリティを提供できることは彼女だからできるプロの技です。

さて、全国的にSkypeで可能となっているカウンセリングサイトは増えてきています。

AR空間やAIがカウンセリングの世界で可能なのかどうかという研究や議論も活発にされるようになってきています。

今回は中元さんと公認心理師のカウンセリングの違いについて触れました。

IoT(モノ対モノ)からIoH(モノ対人)に先端技術は変化しつつあります。

カウンセリングがこのテクノロジーの変化に対応すべきか、その是々非々についても触れていきたいと思います。


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※ 某花店から掲載許可を得た画像です。今年もよろしくお願いします。

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◯ 公認心理師制度は性悪説に基づいたものなのか?

公認心理師受験のため、公認心理師法を穴が空くほど読み込んだ受験生の方は多かったと思います。

復習しつつ今後の公認心理師制度について考えていきたいと思います。

◯ 公認心理師法第三条第二号

第三条
次の各号のいずれかに該当する者は、公認心理師となることができない。

二 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者

※ 以前公認心理師法解説編でも書いたのですが、例えば時速60〜80キロメートルオーバーで運転して捕まったとします(僕には信じがたいスピードですが)。

そうすると速度超過でも罰金刑では済まず、懲役刑が求刑される本式裁判になります。

いわゆるDQNな人が「執行猶予がついたぜ、ラッキー、金払わなくて済んだ」と言った発言を聞いたことがあります。

しかし執行猶予がついたにせよ懲役刑には違いありません。

禁固刑より重い懲役刑実刑判決が出たら公認心理師免許は取り消されます。

◯ 公認心理師法

第三十二条 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を取り消さなければならない。

 一 第三条各号(第四号を除く。)のいずれかに該当するに至った場合

※ これは「必要的取消し事項」に当たるので、大臣は該当者の公認心理師免許を必ず取り消さなければなりません。

さて、医師の私的非違行為や保険点数不正請求などは毎年話題、ニュースになっています。

処分機関は厚生労働省医道審議会です。

医道審議会処分結果を見てみます。

例えば刑法典だと覚せい剤を含む多数の薬物使用所持で捕まった歯科医師が医業停止3年、詐欺で3年、覚せい剤取締法違反で2年の業務停止です。

とある医師が業務停止1年6月、この医師は過失運転致死、道路交通法違反で、懲役2年6月、執行猶予5年の有罪判決を受けています。

つまり医師、歯科医師は刑法典に違反して懲役刑になろうが診療報酬不正請求をしようが「停止」ということでのちに医業を再開できます。

公認心理師の秘密保持義務も他職種に比べて重いものです。

医師、看護師の秘密保持義務違反は秘密漏示罪に当たります。

(秘密漏示)
第134条  医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、6月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

◯ 次に再度公認心理師法です。

(秘密保持義務)

第四十一条 公認心理師は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。公認心理師でなくなった後においても、同様とする。

第四十六条 第四十一条の規定(秘密保持義務)に違反した者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

※ このように行政処分としても刑罰としても公認心理師は重い処罰が課せられることになります。

「主治の医師の指示」についてもコメディカルや福祉職に比べて重い規定になっているということは再三各方面から指摘されているとおりです。

どのような議論や立法経緯があって公認心理師法罰則規定となったのかは不明ですが、法で定められたものを守らなければ他職種に比較して厳しい処分は免れないということです。

約2万8千人が(北海道はこれから発表ですが)合格した公認心理師は倫理的には大変厳しい目で見られていることは間違いないでしょう。

今後誰かが何かの処分を受ければ「それ見たことか」と新制度公認心理師は危ういものになります。

まだ主治の医師の指示の概念は曖昧な定義のままです。

クライエントさんが主治の医師に情報を伝えるのを断固として拒否した場合にはどうすればいいのか明解な答えはありません。

守秘義務と安全配慮義務の間にも立たなければならず、秘密保持と人命の比較衡量をしなけれはなりませんが、結果があっても迷っている際に絶対的正解はありません。

私的関係、多重関係が禁止されている中でそれを遵守することが難しい機関に公認心理師が勤めている場合もあるでしょう。

真面目に仕事をしていくほど倫理的問題という壁に当たるかもしれません。

公認心理師は、そのような厳しい目で見られていることを念頭に置きながら毅然としつつ自らの職務に誇りと矜持を持ち、業務をこなしていくしかないのだと思います。



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