ひなたあきらの公認心理師でポン!

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。 ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

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◯ 公認心理師試験第3回は怖くない!

僕の周囲でも第3回公認心理師試験受験するぞ宣言がだんだん聞こえる回数が増えてきました。

受験生の方々のバックボーンはさまざまです。

第1回、第2回惜しくも敗戦のリチャレンジャー組の人たちもいます。

第1回公認心理師試験合格率
79.1パーセントに対し

第2回試験合格率
46.4パーセント

と激減したのにビビっていて、「今度の合格率はどうなんだろう」

とおびえている受験生の方々もいらっしゃるでしょう。

公認心理師試験によく比較されるのが言語聴覚士試験です。

第1回試験(1993年)
合格率 87.9パーセント

第2回試験
合格率 42.4パーセント

その後40〜50パーセント台を経て現在は60〜70パーセント台の合格率です。

難関試験としてあげられているのがケアマネですが、昨年10.1パーセント、今年は18.5パーセントでした。(ケアマネは受験資格ハードルが高くなりました。台風の影響でまだ追試があるので現段階での数値です。(介護のニュースサイトJOINT調査数値)

また、3福祉士(精神保健福祉士、社会福祉士、介護福祉士)の中では社会福祉士はだいたい30パーセント前後の難関資格です。

なぜ国家資格の中でも合格率が高い試験と低い試験に分かれるのかというと、まず言語聴覚士の合格率推移ですが、初回試験では実際に働いている現任者を認定する、そして2回目からは新規受験者やリチャレンジャーを選別するという目的があったからではないでしょうか。

言語聴覚士 Speech Therapist(ST)はアメリカでは修士号を受験資格とし、聴覚療法士と言語療法士に分かれてからは聴覚療法士は博士号取得が要件になっています。

言語聴覚士の専門は幅広く、歯科や咽喉科と関連した構音障害、耳鼻科関連の聴覚障害、心因性失語症、発達した障害によるコミュニケーション障害も扱います。

言語聴覚士は特別支援学校で働くこともあり、言語療法士から臨床心理士になった方もいます。

言語療法士と公認心理師のダブルライセンスを取得している人もいるでしょう。

言語療法士は高い専門性が要求されるため、養成学校で徹底した教育を受けて現在の合格率になったと思われます。

ケアマネは介護福祉士やヘルパーの実働人員とリンクしています。

ケアマネは第1回試験では合格率44.1パーセントでした。

ケアマネは看護師、介護福祉士等が受験資格を持っていますが毎年10万人を超える受験者です。

介護を要する対象者のケアプラン作成者の総数を考えてかなり合格者数を絞っているのではないかと思います。

社会福祉士は精神保健福祉士とのダブル受験が多く、社会福祉士試験は出題範囲が広く、また、全国社会福祉士協議会発表で平成28年10月現在201,486人とその数は多く、需給関係もあるのだと思います。

幼稚園教諭の合格率も20パーセント程度ですが、養成学校が多く、学生数も多い、憧れの職業です。

それでも幼稚園教諭合格率ほぼ100パーセントの専門学校もあり、専門学校教員に聞くと「毎年缶詰めにして勉強させて無理やり合格させている」との事でした。

第3回公認心理師試験は合格率が低いのではないかと巷では噂されています。

ただ、第2回試験は第1回よりも難しくなったという印象を受けていますが基本的に落とすための試験ではありません。

参考書、模試等を活用し、ブループリント試験範囲を広げて地道に勉強していけば合格率とはかかわりなく、その受験者の人は合格を勝ち取る事ができるのではないでしょうか。

冬休みに入りますが、次回受験生のみなさんのご健闘をお祈りしています。

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◯ 公認心理師シフト大進撃中by厚生労働省

(スクショ掲載について厚生労働省許可済)

厚生労働省で心理療法士の求人が出ています。

https://www.mhlw.go.jp/general/saiyo/shinriryouhoushi.html

公認心理師または精神保健福祉士でメンタルヘルスに係る業務に5年以上携わった者が受験資格があります。

厚生労働省職員を雇用するに当たって、厚生労働省認定の公認心理師と精神保健福祉士を必須資格とするのはわかりやすいことでもありますが、ここに「臨床心理士」という資格がないことが画期的と言えます。

公認心理師現任者は心理業務をしていた経験者ならばどの資格を所持していたか所持していなかったかを問わないというのはこころJOB さんのインタビューで風間公認心理師制度推進室長も語っていたことです。

企業等で5年以上の相談等メンタルヘルス従事経験者が今回の募集です。

公認心理師で長年保健師として企業等の健康管理センターや産業カウンセラー資格で従業員の相談、メンタルヘルス施策を構築、従業員教育に携わってきた非臨床心理士の公認心理師もいるでしょう。

病院や教育領域しか経験がない臨床心理士の公認心理師は当初から受験資格は与えられていません。

必要なのは、企業における相談業務経験で、そういった人たちが公認心理師を取得している場合、臨床心理士であるということはあまりアドバンテージ、利点とはならないでしょう。

産業場面でいかに優秀なキャリアを積んで来たかが問われるわけで、臨床心理士ということでメリットがあるとは思えません。

心身両方の相談員を経験してきた保健師兼公認心理師や産業衛生に特化して卓越した経験を持つ産業カウンセラー公認心理師が臨床心理士有資格公認心理師よりも有利に思えます。

今回の募集は「若干名」となっていますが、これまで心理有資格者を採用してきた官公庁、自治体は「臨床心理士または公認心理師」でした。

公認心理師オンリーの求人が厚生労働省で出たということは、臨床心理士界という牙城を厚生労働省自らが突き崩したという意味では初の採用だと思います。

心神喪失等精神の障害等で不起訴処分となり、医療機関において入院、通院した後に社会復帰を対象者に対して支援するための医療観察制度があります。

その任を負い、法務省保護局が管轄する社会復帰調整官は臨床心理士または公認心理師が募集要件に入っています。

地方自治体の心理職募集要件は自治体によってかなりバラバラです。

官庁や自治体で臨床心理士募集or臨床心理士または公認心理師募集→公認心理師のみの募集、となって来るのは必然かもしれません。

実際、このブログで何回か記事として取り上げているのですが、官民で公認心理師の募集は増加しつつあります。

保険点数を将来的に考えてでしょうか、公認心理師資格のみの募集も増加してきているのは求人サイトを見ていると紛れもない事実です。

公認心理師>臨床心理士の求人が出た際、臨床心理士有資格公認心理師よりも、医療、福祉制度に詳しい精神保健福祉士公認心理師、心身双方の相談対応力と医療行為ができる看護師、保健師公認心理師は採用に有利になるかもしれません。

作業療法士公認心理師や言語聴覚士公認心理師も保険点数がとれるので採用側では優先採用することもあり得ます。

これはGルート他職種受験者が合格できる経過措置5年間に限ってのことです。

経過措置がなくなった後はほぼ養成大学院卒業者だけとなっていくわけですが、この期間に現任者他職種公認心理師がいかに資格を有効に活用していくかによって、従来の臨床心理プロパーが追いやられる可能性も忘れてはならないと思います。

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◯ 心理テストが取れないGルート現任者公認心理師

上記のような批判が現任者について多いのですが、これは適切なのか?

そしてこれについて何らかの対応を考えた方がいいのか?について考えてみます。

臨床心理士から公認心理師になった人たちからGルート他職種に対しての批判があります。

また、心理職を採用する側としてもGルート現任者採用について不安に思い、ためらわせている理由の中に「心理プロパーじゃない他職種の人たちは心理テストができないじゃない?」というものがあります。

これはさまざまな視点から賛同する意見があり、またこの見方に対する反論もあります。

確かに病院勤務の心理職にとっては心理テストができる能力は必須です。

簡単な記述式の心理テストだけでなく、複雑な手続きを経て解釈を要するものもあります。

ただ、こういった心理テスト能力を臨床心理士が学部、大学院で全て身につけられたかというと、必ずしもそういうわけではありません。

親切な大学院だと教員がボランティアで時間外に心理テスト教育をしてくれることもあります。

ただ、臨床心理士で手間のかかる複雑な心理テストを実施できる人たちは自分でお金を出してワークショップや勉強会に出てその技能を学んできた人たちが大半です。

また、心理職プロパーでなくとも心理テストを取れる人たちは従来からいました。

特別支援担当教員は昔から個別式知能検査や発達検査をやっていました。

そういった方々が年間に取るテストの数はかなり多く、心理職をはるかに超えるほどです。

そして心理テスト研修の機会がどんな職種に与えられるのかネットで確認してみましたが、臨床心理士に限っているわけではなく、公認心理師もどんどん含まれてきています。

心理テストに限らず、心理臨床学会は心理実務経験者をきちんと入会させてきていたわけですし、さまざまな学会が臨床心理士だけでなく、公認心理師有資格者を入会させる傾向にあります。

また、以前から守秘義務を持つ対人援助職なら心理テスト研修を受けられるので研修を受けられる間口は広いです。

つまり

1.臨床心理士も自前で研鑽を積まないと心理テストは取れない。

したがって臨床心理士が心理テストを取れるのは職業能力への向上心と自助努力の賜物だった。

2.心理プロパーでない近縁職も自前で学べばいくらでも心理テスト研修の機会はある。

現任者他職種Gルート公認心理師も心理テストを学んでいけばどんどん心理現場での対応能力を高めることができる。

ということです。

こころJOB さんのインタビューにもある通り、他職種で心理を学びたい人が公認心理師資格を取得することについて厚生労働省公認心理師推進室長は現在何ら否定的な見解を出していません。

臨床心理士資格者を優遇して公認心理師資格を与えるわけではない、ただし心理知識はきちんと問うわけです。

実際、公認心理師試験は何十種類もの心理テストが出題されていて、心理テストのやり方や目的がわからないと回答できない問題がほとんどです。

ただ、制度というものは生き物で、実情や現状に応じて変転していく可能性があります。

制度発足5年後の見直しの時にGルート他職種公認心理師が心理職としてでなくとも、心理の素養がある有資格者としてどの程度の力量を発揮しているのかによって今後の評価が定まっていくものと思います。

昔から精神保健福祉士を取得して臨床心理士資格と双方を生かしながらさまざまな機関で働いている心理・福祉職もいます。

心理専門プロパー、そして心理知識がある他領域専門家がこの資格を十分に活用して欲しいと思っています。

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