ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

このブログ運営者は産業と医療の中間領域のようなところでカウンセリングを行っている、世界の謎を解き明かす心理職です。

これまで司法、教育、福祉分野での心理職経験もあります。

このブログのテーマは僕が専門としている心理学に加え、スタートしたばかりの公認心理師制度の検証、カウンセリング全般についてです。毎日更新を目指しています。誰も読まなくても書きます。もし評判が悪ければ反省してやはり毎日書きます。コメントは他者の誹謗中傷でなければ掲載します。僕へのクレームは大歓迎。掲示板がわりに使っていただいて構いません。

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◯ 日本公認心理師協会入会について検討してみます

公認心理師団体が2つ、公認心理師の会(日本心理学会丹野氏主導)日本公認心理師(日本臨床心理士会主導)新設されます。

「お金がかかるからいろいろ入るのはイヤ」という素朴かつ正直な話を心理職のみなさんからは聞きます。

現在35,404人(2018年4月1日)の臨床心理士に対し、日本臨床心理士会会員数20,425名(2017年6月7日)となっていて、その組織率は6割を切るわけですが、今回公認心理師試験合格者の中核を占める臨床心理士たちの動きはどうなるのでしょうか?

元々心理職の国家資格化を主張してきた中核団体は日本臨床心理士会なので、初期のころは日本臨床心理士会→公認心理師会へのスライドはかなり多くの人が主張してました。

しかしこれに対する反対意見が根強かったのも事実です。

曰く

・ 臨床心理士と公認心理師は違う

・ 業務内容、倫理規程も違う

・ そもそも公認心理師資格を保持し
ていない、臨床心理士のみの有資
格者が公認心理師協会に入るのは
いかがなものか?臨床心理士のみ
の資格ホルダーが公認心理師を名
乗る団体に入るのはヤバいんじゃ
ね?

・ 臨床心理士の独自性を大切にしろ

などなどの理由があり、こういった意見の結果日本臨床心理士会と日本公認心理師協会は別団体となったわけです。

これはこれでスジが通っています。

日本公認心理師協会は、公認心理師に合格者しただけで入会できるわけではなく、登録が済んだ人たちを対象にしているというところもきちんとしていて、好感を持たれてしかるべきです。

国家資格ですし、なんらかの職能団体が必要という理屈もわかります。

ところが現場の意見や感想は全く違うわけです。

「国家資格取ったのにこれ以上なんでお金払うの?」

「入るイミワカンナイ」

「入ってなかったら罰でもあるのか?なければ入らない」

「しばらく(いったいいつまでかわからないけど)様子見」

今回強烈な批判として聞いたのは「これで日本臨床心理士会終わった」というものです。

「これで臨床心理士終わった」とも受け止められました。

批判する人たちの見解は

大学、大学院は臨床心理士養成課程ではなく、どんどん公認心理師養成課程に変わっていく、民間資格の臨床心理士受験者も減り、臨床心理士ホルダーは古い世代の歴史的遺物になってしまう、日本臨床心理会の会員は減り、時代に取り残されてしまう。

という、日本臨床心理士会に対する危惧がひとつ、

もうひとつは、日本公認心理師協会に対する様子見がこれだけ多くなってしまったら、誰も新団体にすぐには入りにくいだろう、公認心理師の会との差別化もよくわからない、ということで日本公認心理師会にも入らない人が多くなるだろうというものです。

今後混乱はするだろうな、ということは容易に予想されます。

これまで日本臨床心理士会に入会していた人が日本臨床心理士会を抜ける、日本公認心理師会に入ることも予想されます。

日本公認心理師協会はきっと入会者が低水準のままではないかと思います。

ちなみに日本精神保健福祉士協会、日本社会福祉士会の組織率は約2割です。

日本医師会、日本医師会、看護師協会は約5割です。

じゃあ公認心理師会も低水準でいいじゃないかという意見もあるでしょうが。

しかし歴史が長い資格団体と比べて新設されたばかりの国家資格は、5年後に制度見直しが控えていて、今まさにどんな領域に食い込んでいけるのかのソーシャル・サイコロジカルアクションを集団の力で働きかける必要性もあります。

二階建て資格をどうするのか、会員でなければ意見を言えない場もあるので、資格団体に入ることには意味があるでしょう。

そこで分断反動勢力のような「公認心理師の会」の存在は頭が痛くなりそうです。

スジは通っていても各種団体を多くしたらそれだけ結束力は低くなります。

きちんと必要な情報は提供して欲しいのですが、負担はキツそう、先行きの情報が欠けていると動けないというのが心理学の基礎なのになあと思っています。


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◯ 公認心理師団体について心理職仲間と話す。

※ 今回は心理職のみなさんに「取材させて」とお願いしてから了解を取って話を聞いています。

僕「出張お疲れ様」
A君「すごく疲れた。試験受かったよ。160点」
僕「すごい頑張って勉強してたよね。公認心理師団体どっか加入する?」
A君「日本臨床心理士会と公認心理師協会を分けたのはまずかったよね。僕は心理士会抜けるかも。金がかかるからやってられん。公認心理師の会は完全に自主団体なんでしょ?」
僕「うーん、芳しくない噂しか聞かないね」
A君「認知行動療法やってて、他の療法信じないっていう信者は行けばいいんじゃないの?僕はああいうところは知らん。それにしてもお金かかるよね。」
僕「うん」
A君「二階建て資格にしたらもっと金かかってしょうがないって感じ。払ってられん。公認心理師取っても給料上がるわけじゃないし」
僕「ですよねー」

(結構痛烈だなあ・・・)


Bさん「あー、そんな話あるみたいだね。僕はね、今の仕事は臨床心理士の資格で入ってるから、そんなにね、公認心理師の団体の話なんて考えられない。無理無理。何年かしたら考える。そんなにね、お金ばっかり払ってられないよ」

Cさん(いつもパニックってた人)
「聞いて聞いて!合格したのよ!140点。ケース問題でなんとかなった!9月8日のうちの病院のレセプトとか事務の仕事断って直前に勉強してたから、落ちたら病院長になんて言おうかと思ってたのよー」
僕「おめでとー。Cさん激務で子育ても家事も忙しくて勉強時間取れなかっただろうと思って心配してたよ。今回ケース問題に配点傾斜して高かったから、若い子よりCさんみたいなベテランが受かりやすかったのかもね。公認心理師団体入る?」
Cさん「私のことおばさんって言いたいわけ?」
僕「公認心理師の団体いくつもできそうだけど」
Cさん「何かそれ?」
僕「かくかくしかじか」
Cさん「その『公認心理師の会』って超ヤバいじゃん、よく調べてみるよ」

(興味持ったみたいかな?)

Dさん(初登場、旧帝大のかなりいいところを出ていてアカデミックポスト寸前か)

僕「Dさんおめでとー、合格したって聞いたよ」
Dさん「180点ちょっとだった。あのぐらいの試験だとまああんなものかなあ」
僕「さすがDさんだねー、Dさんなら新しくできる公認心理師団体に詳しいでしょ」
Dさん「そうそう、公認心理師の会なんだけどさ、あの丹野先生のパワーポイントのスライド出回ってるけど何あれ?って感じだわ」
僕「どっか新しい団体入る?」
Dさん「1年ぐらい様子見かな。精神保健福祉士だって統一して1団体じゃない。公認心理師だけこれだけ分裂してるのはおかしいよね」
僕「丹野さんのこと知ってるんだ」
Dさん「知ってる知ってる。臨床や知覚とか認知でも親しい先生いるから丹野先生があの資料出したこと話してから聞いてみる。あれヤバいよね。言いつけてみる」
僕「そんなことしたらDさんが逆にヤバくない?」
Dさん「全然、だって悪いの丹野先生だもん。あれだけ認知行動療法アゲ臨床心理士サゲやってたら常識的にまずいっしょ。あれじゃ公認心理師の会なんか誰も入らないよ」

(元々よく興味を持っているのでDさんは彼女なりにあちこち動き回りそうです。)

※ もう一人聞いてみたらまあ結構憤慨していたかな、と。ただあまり知らなかったので今後の公認心理師団体の動きについてよく調べてみるそうです。

まだ公認心理師団体については知らない人も多かったです。

公認心理師の会について「臨床心理士の『虐殺』『粛正』が始まった」と激しく憤りを持っている人もいました。

日本心理学会が統括している正式な会だと思うと入会した人がいたかなあ、と公認心理師の会について思いましたが、これまでのところ誰も入会者はいませんでした。

いろんな価値観を持っている人がいるでしょう。

僕も書ける範囲内で心理職の現場の反応などをブログ上で情報提供させてもらえればと思っています。


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ひなたあきら様

日ごろより本学会活動へのご協力をいただきまして、誠にありがとうございます。

さて、学会ホームページのお問い合わせフォームよりご質問いただきました「公開質問」につきましては、該当する委員会等で検討し、お返事したいと思います。
しばらくお待ちください。

以上、よろしくお願いいたします。

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一般社団法人 日本心理臨床学会 事務局

************************************


> 会員番号:一般取材
>
> 題名: その他お問合せ
> メッセージ本文:
> 日本心理臨床学会御中
>
> 心理学ブログを書いているひなたあきらと申します。
>
> この度公認心理師制度と貴学会の関連について公開質問をさせていただきます。
>
> 貴学会の規約などによると、学会員の資格は心理学関連諸科学大学院卒または心理学関連諸科学大卒後2年の実務経験がある者と限られています。
>
> 今回の公認心理師試験現任者ルートは学歴不問となっていますが、公認心理師取得者は学歴要件を満たしていなければ入会できないのでしょうか。
>
> 以上

※ 今回の質問の意図

現任者ルートで合格した新公認心理師の中には多くの専門学校卒業者や短大卒、大卒でも心理を専攻していない方が多いように思われます。

以前から公認心理師制度設立推進団体では意見が2つに割れていて、二資格1法案の際には日本臨床心理士会が大学院卒程度の専門性が高い国家資格にするべきだ、また医師団体では医療心理師を主張していた際に大卒程度の資格にするべきだという専門性をめぐる議論がありました。

結果として公認心理師Gルートは経過措置としてこのような形になったわけですが、心理職は研究者でもあり実践家でもあるべきだというモデルがあります。

学歴にかかわらず研究の機会をもうけて然るべきではないかという見解も新公認心理師の中にはあるのではないでしょうか。

個人的には新公認心理師がこのような制度としてスタートした以上、学歴で排斥するのではなく、さまざまな知識やバックボーンを持つ専門家たちが公認心理師資格ホルダーになったわけです。

秘密保持義務を持つのですから、心理の国家資格を持つ専門家としてなんらかの研究や学術発表の機会を与えられることについては異存がありません。

日本心理臨床学会のみでなく、さまざまな心理関係学会が存在しています。

今後の各学会や、学術団体、職能団体の動きに注意を払っていきたいところです。

資格を取ったら取りっぱなしで自己研鑽を行わないという態様は、例えそれが院卒者だとしても望ましい形にとは思えないからです。

Gルートのざざまな公認心理師だからこそ心理の専門性が高い研修の場で知識を身につけて欲しいと思うのです。

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