◯ 日本公認心理師協会入会について検討してみます
公認心理師団体が2つ、公認心理師の会(日本心理学会丹野氏主導)日本公認心理師(日本臨床心理士会主導)新設されます。
「お金がかかるからいろいろ入るのはイヤ」という素朴かつ正直な話を心理職のみなさんからは聞きます。
現在35,404人(2018年4月1日)の臨床心理士に対し、日本臨床心理士会会員数20,425名(2017年6月7日)となっていて、その組織率は6割を切るわけですが、今回公認心理師試験合格者の中核を占める臨床心理士たちの動きはどうなるのでしょうか?
元々心理職の国家資格化を主張してきた中核団体は日本臨床心理士会なので、初期のころは日本臨床心理士会→公認心理師会へのスライドはかなり多くの人が主張してました。
しかしこれに対する反対意見が根強かったのも事実です。
曰く
・ 臨床心理士と公認心理師は違う
・ 業務内容、倫理規程も違う
・ そもそも公認心理師資格を保持し
ていない、臨床心理士のみの有資
格者が公認心理師協会に入るのは
いかがなものか?臨床心理士のみ
の資格ホルダーが公認心理師を名
乗る団体に入るのはヤバいんじゃ
ね?
・ 臨床心理士の独自性を大切にしろ
などなどの理由があり、こういった意見の結果日本臨床心理士会と日本公認心理師協会は別団体となったわけです。
これはこれでスジが通っています。
日本公認心理師協会は、公認心理師に合格者しただけで入会できるわけではなく、登録が済んだ人たちを対象にしているというところもきちんとしていて、好感を持たれてしかるべきです。
国家資格ですし、なんらかの職能団体が必要という理屈もわかります。
ところが現場の意見や感想は全く違うわけです。
「国家資格取ったのにこれ以上なんでお金払うの?」
「入るイミワカンナイ」
「入ってなかったら罰でもあるのか?なければ入らない」
「しばらく(いったいいつまでかわからないけど)様子見」
今回強烈な批判として聞いたのは「これで日本臨床心理士会終わった」というものです。
「これで臨床心理士終わった」とも受け止められました。
批判する人たちの見解は
大学、大学院は臨床心理士養成課程ではなく、どんどん公認心理師養成課程に変わっていく、民間資格の臨床心理士受験者も減り、臨床心理士ホルダーは古い世代の歴史的遺物になってしまう、日本臨床心理会の会員は減り、時代に取り残されてしまう。
という、日本臨床心理士会に対する危惧がひとつ、
もうひとつは、日本公認心理師協会に対する様子見がこれだけ多くなってしまったら、誰も新団体にすぐには入りにくいだろう、公認心理師の会との差別化もよくわからない、ということで日本公認心理師会にも入らない人が多くなるだろうというものです。
今後混乱はするだろうな、ということは容易に予想されます。
これまで日本臨床心理士会に入会していた人が日本臨床心理士会を抜ける、日本公認心理師会に入ることも予想されます。
日本公認心理師協会はきっと入会者が低水準のままではないかと思います。
ちなみに日本精神保健福祉士協会、日本社会福祉士会の組織率は約2割です。
日本医師会、日本医師会、看護師協会は約5割です。
じゃあ公認心理師会も低水準でいいじゃないかという意見もあるでしょうが。
しかし歴史が長い資格団体と比べて新設されたばかりの国家資格は、5年後に制度見直しが控えていて、今まさにどんな領域に食い込んでいけるのかのソーシャル・サイコロジカルアクションを集団の力で働きかける必要性もあります。
二階建て資格をどうするのか、会員でなければ意見を言えない場もあるので、資格団体に入ることには意味があるでしょう。
そこで分断反動勢力のような「公認心理師の会」の存在は頭が痛くなりそうです。
スジは通っていても各種団体を多くしたらそれだけ結束力は低くなります。
きちんと必要な情報は提供して欲しいのですが、負担はキツそう、先行きの情報が欠けていると動けないというのが心理学の基礎なのになあと思っています。
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公認心理師団体が2つ、公認心理師の会(日本心理学会丹野氏主導)日本公認心理師(日本臨床心理士会主導)新設されます。
「お金がかかるからいろいろ入るのはイヤ」という素朴かつ正直な話を心理職のみなさんからは聞きます。
現在35,404人(2018年4月1日)の臨床心理士に対し、日本臨床心理士会会員数20,425名(2017年6月7日)となっていて、その組織率は6割を切るわけですが、今回公認心理師試験合格者の中核を占める臨床心理士たちの動きはどうなるのでしょうか?
元々心理職の国家資格化を主張してきた中核団体は日本臨床心理士会なので、初期のころは日本臨床心理士会→公認心理師会へのスライドはかなり多くの人が主張してました。
しかしこれに対する反対意見が根強かったのも事実です。
曰く
・ 臨床心理士と公認心理師は違う
・ 業務内容、倫理規程も違う
・ そもそも公認心理師資格を保持し
ていない、臨床心理士のみの有資
格者が公認心理師協会に入るのは
いかがなものか?臨床心理士のみ
の資格ホルダーが公認心理師を名
乗る団体に入るのはヤバいんじゃ
ね?
・ 臨床心理士の独自性を大切にしろ
などなどの理由があり、こういった意見の結果日本臨床心理士会と日本公認心理師協会は別団体となったわけです。
これはこれでスジが通っています。
日本公認心理師協会は、公認心理師に合格者しただけで入会できるわけではなく、登録が済んだ人たちを対象にしているというところもきちんとしていて、好感を持たれてしかるべきです。
国家資格ですし、なんらかの職能団体が必要という理屈もわかります。
ところが現場の意見や感想は全く違うわけです。
「国家資格取ったのにこれ以上なんでお金払うの?」
「入るイミワカンナイ」
「入ってなかったら罰でもあるのか?なければ入らない」
「しばらく(いったいいつまでかわからないけど)様子見」
今回強烈な批判として聞いたのは「これで日本臨床心理士会終わった」というものです。
「これで臨床心理士終わった」とも受け止められました。
批判する人たちの見解は
大学、大学院は臨床心理士養成課程ではなく、どんどん公認心理師養成課程に変わっていく、民間資格の臨床心理士受験者も減り、臨床心理士ホルダーは古い世代の歴史的遺物になってしまう、日本臨床心理会の会員は減り、時代に取り残されてしまう。
という、日本臨床心理士会に対する危惧がひとつ、
もうひとつは、日本公認心理師協会に対する様子見がこれだけ多くなってしまったら、誰も新団体にすぐには入りにくいだろう、公認心理師の会との差別化もよくわからない、ということで日本公認心理師会にも入らない人が多くなるだろうというものです。
今後混乱はするだろうな、ということは容易に予想されます。
これまで日本臨床心理士会に入会していた人が日本臨床心理士会を抜ける、日本公認心理師会に入ることも予想されます。
日本公認心理師協会はきっと入会者が低水準のままではないかと思います。
ちなみに日本精神保健福祉士協会、日本社会福祉士会の組織率は約2割です。
日本医師会、日本医師会、看護師協会は約5割です。
じゃあ公認心理師会も低水準でいいじゃないかという意見もあるでしょうが。
しかし歴史が長い資格団体と比べて新設されたばかりの国家資格は、5年後に制度見直しが控えていて、今まさにどんな領域に食い込んでいけるのかのソーシャル・サイコロジカルアクションを集団の力で働きかける必要性もあります。
二階建て資格をどうするのか、会員でなければ意見を言えない場もあるので、資格団体に入ることには意味があるでしょう。
そこで分断反動勢力のような「公認心理師の会」の存在は頭が痛くなりそうです。
スジは通っていても各種団体を多くしたらそれだけ結束力は低くなります。
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