ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

このブログ運営者は産業と医療の中間領域のようなところでカウンセリングを行っている、世界の謎を解き明かす心理職です。

これまで司法、教育、福祉分野での心理職経験もあります。

このブログのテーマは僕が専門としている心理学に加え、スタートしたばかりの公認心理師制度の検証、カウンセリング全般についてです。毎日更新を目指しています。誰も読まなくても書きます。もし評判が悪ければ反省してやはり毎日書きます。コメントは他者の誹謗中傷でなければ掲載します。僕へのクレームは大歓迎。掲示板がわりに使っていただいて構いません。

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公認心理師合格率と政治的背景

結論から言えば僕の持論は変わらず、相当数の合格者が出るのではないかと思います。

まず、合格得点取得率6割を超えることはなく、6〜7万人受験者の中で半数は必ず合格させる合格基準となっているでしょう。

そしてその下のラインで51パーセント、52パーセントが適正数値、さらに合格ラインが設定されることも十分あり得ます。

北海道受験者グループを含めてもこの合格率ラインは変わらないと思います。

8割以上が合格するだろうというのがぼくの目算です。

以下、その理由について述べていきます。

なるべくこのブログでは触れないようにしていたのですが、この公認心理師制度創設にはさまざまな政治的な思惑が働いていたわけですので、そこに言及しておきます。

今回公認心理師制度が法制化された理由は、日本精神科病院協会が医療領域心理職に対し、医師の指示に従う心理職国家資格を創設したいという思惑があったからではないでしょうか。

それに加え、日本臨床心理士会は、これまで継子扱いされてきた心理職の国家資格化を実現したいと思っていたわけです。

元々臨床心理士職能団体の日本臨床心理士会が2資格1法案、医療心理師大卒程度と臨床心理士大学院卒(領域かかわらず)の創設を検討しました。

しかしどうにも素人目に見ても無理があるこの制度案は2005年に討議され、その結果廃止されたのは有名な事実です。

日本精神科病院協会が医療心理師推進派だったことに対し、臨床心理士会が臨床心理士の国家資格推進派を掲げていて、大学院卒必須の資格を創設したいと望んでいたことから双方の意向は紛糾し、この2資格1法案となったわけです。

その後の紆余曲折はありましたが、日本臨床心理士会と日本精神病院協会の双方の意向を折衷する形で公認心理師制度が創設されることになったと理解しています。

公認心理師法42条第2号では医師の指示を義務付けています。

秘密保持義務に関する懲役1年以下30万円以下の罰金という厳しい罰則は心理士会を含む心理諸団体が法案を通すため、医師団体の要求を飲まざるを得なかったと推察しています。

医師、看護師は刑法134条秘密漏示罪が規定されていて、6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金となっています。

つまり公認心理師の方が医療業務独占、名称独占専門職よりも重いのです。

精神保健福祉士も「医師の指導」という「指示」に比べれば弱い表現で規定されていて、公認心理師法のような取消し、名称停止の厳しい措置もありません。

日本臨床心理士会でも「指示」ではなく「連携」や「指導」を望んだのですが、押され負けた形です。

医師団体としては現任者が指示に従う義務を課せられるのは喜ばしいことで、合格者が多ければそれだけ医療現場の統制も取れます。

うがった見方ですが、チーム学校の原則を叩き込まれた公認心理師も現場では便利に使えます。

医師は保険医療に関する法に違反しても医道審議会でせいぜい医業停止処分です。

一般刑法典に違反するような殺人や窃盗や破廉恥罪でも犯さない限り医師免許は取り上げられることになりません。

医師については保険診療不正請求をしたとしても保険医療を行えなくなるだけという処分になることが多いでしょう。

公認心理師が保健福祉、教育に関する罰金刑を受けたら行政は必要的取消し事項として公認心理師免許を取り消さなければなりません。

こう書いていると心理職団体の1本負けのように感じるかもしれません。

心理臨床学会は先行学会、日本臨床心理学会と学生運動盛んな時期に決裂しました。

日本臨床心理学会は政治運動にかかわる傍らで患者と心理職の融合を目指し、患者も学会に参加資格を持てるようにしました。

日本臨床心理学会は日本精神病院協会とも緊密な関係を保つようになったと言われています。

現任者講習を受けるという時に日本精神科病院協会で講習を主催するのを聞いて「あれ?」と思ったかもしれません。

日本精神科病院協会は法的に医師の指示に従える心理職が欲しいでしょう。

現任者がそう認められればそれに越したことはありません。

日本臨床心理士会や各地方の臨床心理士会は公認心理師協会に名称変更しようとしたり、双方の有資格者を共存させるという動きをしている一方で「公認心理師の会」が日本心理学会によって設立時されました。

この辺りは連携が取れていなくてばらばらという感じですが、日本臨床心理士会は元々会員を多くカリキュラム検討委員会に送り込んでいます。

日本臨床心理士会は本来、臨床心理士をそのまま国家資格ホルダーにしたかったのではないでしょうか。

試験委員にもその日本臨床心理士会員の占める割合は多く、一見同床異夢のように思える医師団体と心理職団体は、現任者を公認心理師としていくという思惑は一致しています。

政治的な批判を行うためにこの記事を書いたわけではありませんし、それが主目的ではないです。

僕のような市井の一心理職から見た感想だと思っていていただいて構いませんし、推測、というか邪推が入っているかもしれません。

ただ、こういった政治的背景があるにもかかわらず、もし公認心理師合格者を絞る動きがあれば医師団体にも心理団体にとっても自縄自縛の行為と思えてしまいます。


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公認心理師が被告になる可能性

公認心理師試験に合格した、良かった、さあ頑張って働こう、という人たちがまもなく多く誕生するわけです。

ただ、公認心理師は法に規定されている以上に多くの暗黙のガイドラインがあり、その遵守をしなければならないというのが僕の所感です。

現任者講習会では(事例検討の中身については話せないそうなのでぼかします)安全配慮義務と秘密保持義務との関係について小集団討議をしました。

この辺りはこれまでも心理職の間では問題になっていたのですが、今後も大きな課題となっていくでしょう。

ましてや公認心理師法が特別刑法典(一般刑法ではなく特別法として刑罰を科すことができる)法律となったのでなおさらです。

タラソフ判決(精神科医が「人殺しをする」と言った患者を守秘義務優先にして野に放ったところ実際に殺人事件が起きて医師が敗訴)は有名です。

ただ「自殺する」と言ったクライエントさんをどう扱うかのはっきりとした公認心理師向けのガイドラインはありません。

そもそも公認心理師向けの職能団体は今きちんと始動していません。

公認心理師法や公認心理師法施行規則以外のしっかりとした倫理規定は存在していないのです。

クライエントが「自殺したい」と言った場合はどうするか?

具体的に道具を買って、帰宅したら自殺すると言っている、これは迷いなく緊急に家族に知らせる、秘密保持義務の例外となるわけです。

ところが「リストカットした。家族や学校の先生(職場)には黙っていて欲しい」となったらどうするでしょう?

「リストカットは致死的な自殺手段でないから秘密をクライエントと共有しよう」と思っていたら、実はリストカットした人の自殺率は一般人の数十倍と言われています。

致死的な自殺手段となんら変わりない高い自殺既遂率です。


往々にしてそういった人たちは周囲から「構ってちゃん」「死ぬ死ぬ詐欺」とひどいことを言われてきています。

医療専門家やカウンセラーは気づくことができるのです。

そしてそのまま帰宅してクライエントが自殺した。

「カウンセラーの先生はわかってくれた。止めなかった。」という遺書が残ることもありえます。

「死にたい」というのがすぐに死にたいのか、希死念慮が強まって仕方ない状態なのか、ただ嫌なことを目前にして消えてしまいたい状態なのか、重み付けが違います。

また、自殺危険性が低いと思っていてもそのクライエントさんが抱いている疾患のベースラインの評価によってシナリオは大きく変わるでしょう。

他者の命を預かる、危険な作業を行うという意味では運輸交通、建設機械重機操作、銃を扱う仕事をする人たちの希死念慮と秘密保持義務の兼ね合いを考えなければならないわけです。

公認心理師がクライエントさんの上司に危険性を通報したら、クライエントさんは「公認心理師は秘密保持義務があるのになぜ?」と思うでしょうし、信頼関係は壊れる可能性も高いです。

最近のクライエントさんはとても勉強熱心です。

公認心理師法を読み込んでから来て、警察署に駆け込む「まあそこら辺は医療の問題だから」と警察が宥めようとしても納得しないかもしれません。

裁判所や検察審査会への告発が認められれば起訴強制が働き、本裁判になります。

合わせ技で民事では債務不履行と違法行為による損害賠償請求ができます。

簡易裁判所での調停も可能です。

普通の人も弁護士を立てずに本人訴訟が普通にできます。

告発状のひな型はネット上にいくらでもあります。

裁判は一般人にとってハードルが低いものになっています。

故三浦和義受刑者は獄中訴訟を行い、インターネット時代でなかったにもかかわらず独学で法律を学び、出版社相手に勝訴しています。

クライエントさん、患者さんは時としてそれが医療やカウンセラーとの意思疎通の行き違いだけなのか、それとも本格的な医療や心理側の懈怠によるものなのかについてすぐ判断します。

医療者側にとてつもない不信感を向けてくる可能性があることを忘れてはならないでしょう。

たとえば精神科の記録開示は「患者の病状を悪化させる危険性があるから」と病院が断ることが多いですが、患者さんからの猛烈な反発心を買うでしょう。

僕は反精神医学的な流れを汲む立場を取っているわけではありません。

ただ、公認心理師になった、国家資格なのにもかかわらず違法行為があったという認識は患者さんが公認心理師を厚生労働省や文部科学省、公認心理師団体に訴え、資格を剥奪してもらおうという動きをしても全くおかしくはなくなるということです。

病院勤務の心理職なら新患さんの診療情報提供書を読んだことがあるでしょう。

ここまで悪し様に患者さんのことを書いてあっていいのだろうか?という誤診の診療情報提供書があっても、病院を変わるごとにその提供書はずっと患者さんについて回ります。

さて、平成30年5月19日付けの「公認心理師法第 42 条第 2 項に係る主治の医師の指示に関する運用基準についての見解」日本精神神経学会の文書を読み直してみます。

この文書は医行為と支援行為は峻別しがたい。支援行為が医行為と同一のものであれば心理社会的な支援は支援行為を逸脱したもので、公認心理師がそれを遂行することは許されないと読み取れます。

この曖昧な定義だと精神保健福祉士や社会福祉士がケースワークとして各関係部署や家族との連絡調整を行うのも越権行為になってしまいかねません。

公認心理師の行う支援行為が医師法違反にも問われかねないわけです。

公認心理師にとってふさわしいガイドラインとは何か、何が倫理なのか、きちんと論議されていくことを期待します。


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公認心理師試験の曖昧な正答群

他ブログで扱っていたので僕も触れておきたいと思うのですが、今回試験の正答があまりにも発表されている各社で分かれていました。

誰かがやっていたかと思いますが、A社の解答で採点するとB社のものとは点数が違う、C社のものはまた違う、それじゃあ各社共通に正答としている正答例だけで採点したらとんでもなく低い点数になってしまった。

そうすると合格はとてもおぼつかないだろうと動揺した人は多かったでしょう。

動揺している人にさらに動揺するような事を言うのは申し訳ないのですが、各社共通で正解としている解答がそれでは絶対正解なのかというと、その保証もありません。

「この問題には正答なし」「1?2?」のように書かれているとどれが本当なのかわからなくなります。

社会福祉士試験では正答のない問題は全員正解としていたようですが、公認心理師試験にそういう問題があるのかどうか公的にはわからないですし、そういった問題があったとしても扱いがどうなるのかわかりません。

つまりわからないことだらけです。

カウンセリングだと「わからないことを急いで解決するのではなく、そのままにしておきましょうね」と言えるのですが、試験なので必ず結果が出ます。

ただ、もう10日後に迫った合否発表なので、そのままにしておくことはできず、なんらかの通知はやってきます。

僕も毎日近くブログ記事を書いているので加担しているのですが、大変多くのメディアやブログ、SNSでこの試験は取り上げられてきました。

僕としては他の資格試験とは比べものにならなかったぐらい手間もプレッシャーもかかった試験でした。

思うに、国家試験だということ、受験人数が多いので合格率が気になったこと、出題範囲がほかの心理資格試験よりも広く学習が大変だった、受験してみたら思ったより難しく6割正答を取れた人が存外少なかったことなど、さまざまな要因が輻輳してみなさんパニックに近い状態になったのでは?

というところでしょうか。

負けず嫌いではなく(まだ僕自身の合否もわからないので)今回の公認心理師試験について問題が適切なのか不満を抱いたこともありましたが、これまでの心理プロパーとしてやってきた僕としてはいろいろ勉強になりましたし、再学習もできました。

また、公認心理師法や公認心理師法施行規則は受験勉強でも今回のブログを書いていくうちに詳しくなれました。

公認心理師制度が導入されるに至った経緯、公認心理師に期待されている学習内容、今後の課題などについて知ることができたのは今後心理職としてやっていく中で役立つのではないかと思います。

望むべくは、正答の発表を当局が(できれば解説つきで)してくれることですが、難しいかもしれません。

専門家が解析しても曖昧な正答のままにしておくよりはクリアでガラス張りの試験に今後ならないかなあと思います。

あと少しで発表です。

できるだけ多くの受験者の人たちと喜びを分かち合いものだと願っています。

また、そういった気持ちに振り回されずに日々の業務でクライエントさんの状態の向上に寄与していきたいと思います。


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※ アマチュア作家の焼き物です。

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