公認心理師を目指す人に知っておいて欲しいメリットデメリット
心理カウンセラーというのはとても魅力的な響きのある仕事に聞こえます。
大学、大学院を出て国家資格が取れるようになりました。
国家資格となれば就職もしやすくなるのではないかという期待もふくらみます。
これから公認心理師を目指す高校生の人や他学部の学生さんが公認心理師を希望する、現在社会人の人が退職して心理学部からやり直すこともあるでしょう。
心理職の人々が抱いている、そして置かれている状況から、以下のようなことを念頭に置いて欲しいと思います。
1.医学部受験(再受験)についても前向きに考えてください
精神科医師は生物学的アプローチを行うので、心理の仕事とは違います。
ただ、名医を頼って患者さんは病院に来ます。
短時間の診察でもきちんと治る絶妙の投薬をしてくれて、親身になって話を聞いてくれる医師への患者さんの信頼は絶大です。
「どこの病院のどのお医者さんの先生がいいの?」とよく言われていますが、「誰がいいカウンセラーなの?」とはあまり言われません。
もちろん医師と心理職の収入は全く違います。
心理職はバイト待遇で雇われて生活は当初大変かもしれません。
心理職3人分集めて医師と同等の給与です。
社会人の人が再入学して公認心理師を目指すなら、必ず給与水準は落ちて、しかもアルバイト待遇になる可能性があるということを知っておいて欲しいです。
ベテラン中学教員から学校に入り直して公務員中途採用心理職になった人は月給手取り10万円安くなったと言っていました。
2.公務員心理職は安定就労
国家公務員総合職は人間科学区分の募集をしています。
裁判所総合職でも家庭裁判所調査官補を毎年募集しています。
転勤はあってもかなりの給与保障がされます。
地方公務員で心理区分の募集もあります。
総合職はキャリア採用です。
公認心理師の資格も不要です。
公認心理師資格必須の公務員も増えて来ますが、不要の心理職もあるでしょう。
目指す人はよく調べて受験しましょう。
3.クライエントさんからの信頼を得るには相当な努力が必要
心理院卒でストレートで24歳、なりたての若い心理カウンセラーが10歳以上歳上の人の家庭の悩み、不登校の子どもの悩みを聞くのは、こちらが良くても向こうは抵抗があります。
「こんな若造に何がわかる」(精神科医師もそういうことはありますが)と思われます。
「会いたくて仕方がなかった心理の先生に会えた!」という反応は期待できません。
マンガ動物のお医者さんにもありましたが「先生、治してくれてありがとう」という反応は期待しないでください。
もし初対面から期待しまくりのそういうクライエントさんが来たら今度は期待にこたえる義務が生じます。
なかなかの重圧です。
さて、もちろん心理職ならではのメリットもあります。
4.やりがいはあります
クライエントさんの多くには、「誰にも言えないからここに来た、話を聞いて欲しい」という人がいます。
こっちが真剣にあいづちを打っているだけでかなり満足して帰っていきます。
それに加えてきちんとした知識や技法を習得していたら、クライエントさんからは相当に専門家として信頼されます。
この病気や障害の養生、負担が少なく治りやすい、寛解しやすい、適応しやすい過ごし方を心理教育的に教えてもらうとそれはクライエントさんにとってとても助かるわけです。
クライエントさんにとっては目からウロコのこともたくさんあるわけで「頑張るのではなくて休むことが必要ですよ」と言われて抵抗していても「心理の先生から言われたからなあ」と納得していく人も多いです。
5.努力した成果もあります。
クライエントさんの中には自分で電話をかけることもできない人も多いです。
どこに行ってどういう支援を受けられるのか、所属機関によっては心理職がやらなければならない場合もあります。
心理職がケースワーカー的な仕事をすると現実的解決ができます。
教育、福祉、産業分野ではこういった働きかけをルールにのっとって行うとクライエントさんの頭の中でごちゃごちゃになっていたところが整理されるわけです。
クライエントさんはとても弱っていて1カ月ぐらい悩んでいたことをサクサクと目前で30分ぐらいで解決してくれることもあるわけです。
6.勉強は血肉になります
研修に行きました、そこで新たな知見を得ました、技法をセミナーで継続的に学びました、というこれらの資源はとても有用です。
即効性がなくても繰り返しているうちにクライエントさんの役に立っていることがわかるのは励みになります。
7.結語
心理職の仕事は給与待遇面で恵まれないことも多いですけれど、やりがいはとても大きいです。
ですのであちこちで情報を調べてなりたい人が真剣にやりたいのならばぜひ仲間に加わって欲しいと思います。
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心理カウンセラーというのはとても魅力的な響きのある仕事に聞こえます。
大学、大学院を出て国家資格が取れるようになりました。
国家資格となれば就職もしやすくなるのではないかという期待もふくらみます。
これから公認心理師を目指す高校生の人や他学部の学生さんが公認心理師を希望する、現在社会人の人が退職して心理学部からやり直すこともあるでしょう。
心理職の人々が抱いている、そして置かれている状況から、以下のようなことを念頭に置いて欲しいと思います。
1.医学部受験(再受験)についても前向きに考えてください
精神科医師は生物学的アプローチを行うので、心理の仕事とは違います。
ただ、名医を頼って患者さんは病院に来ます。
短時間の診察でもきちんと治る絶妙の投薬をしてくれて、親身になって話を聞いてくれる医師への患者さんの信頼は絶大です。
「どこの病院のどのお医者さんの先生がいいの?」とよく言われていますが、「誰がいいカウンセラーなの?」とはあまり言われません。
もちろん医師と心理職の収入は全く違います。
心理職はバイト待遇で雇われて生活は当初大変かもしれません。
心理職3人分集めて医師と同等の給与です。
社会人の人が再入学して公認心理師を目指すなら、必ず給与水準は落ちて、しかもアルバイト待遇になる可能性があるということを知っておいて欲しいです。
ベテラン中学教員から学校に入り直して公務員中途採用心理職になった人は月給手取り10万円安くなったと言っていました。
2.公務員心理職は安定就労
国家公務員総合職は人間科学区分の募集をしています。
裁判所総合職でも家庭裁判所調査官補を毎年募集しています。
転勤はあってもかなりの給与保障がされます。
地方公務員で心理区分の募集もあります。
総合職はキャリア採用です。
公認心理師の資格も不要です。
公認心理師資格必須の公務員も増えて来ますが、不要の心理職もあるでしょう。
目指す人はよく調べて受験しましょう。
3.クライエントさんからの信頼を得るには相当な努力が必要
心理院卒でストレートで24歳、なりたての若い心理カウンセラーが10歳以上歳上の人の家庭の悩み、不登校の子どもの悩みを聞くのは、こちらが良くても向こうは抵抗があります。
「こんな若造に何がわかる」(精神科医師もそういうことはありますが)と思われます。
「会いたくて仕方がなかった心理の先生に会えた!」という反応は期待できません。
マンガ動物のお医者さんにもありましたが「先生、治してくれてありがとう」という反応は期待しないでください。
もし初対面から期待しまくりのそういうクライエントさんが来たら今度は期待にこたえる義務が生じます。
なかなかの重圧です。
さて、もちろん心理職ならではのメリットもあります。
4.やりがいはあります
クライエントさんの多くには、「誰にも言えないからここに来た、話を聞いて欲しい」という人がいます。
こっちが真剣にあいづちを打っているだけでかなり満足して帰っていきます。
それに加えてきちんとした知識や技法を習得していたら、クライエントさんからは相当に専門家として信頼されます。
この病気や障害の養生、負担が少なく治りやすい、寛解しやすい、適応しやすい過ごし方を心理教育的に教えてもらうとそれはクライエントさんにとってとても助かるわけです。
クライエントさんにとっては目からウロコのこともたくさんあるわけで「頑張るのではなくて休むことが必要ですよ」と言われて抵抗していても「心理の先生から言われたからなあ」と納得していく人も多いです。
5.努力した成果もあります。
クライエントさんの中には自分で電話をかけることもできない人も多いです。
どこに行ってどういう支援を受けられるのか、所属機関によっては心理職がやらなければならない場合もあります。
心理職がケースワーカー的な仕事をすると現実的解決ができます。
教育、福祉、産業分野ではこういった働きかけをルールにのっとって行うとクライエントさんの頭の中でごちゃごちゃになっていたところが整理されるわけです。
クライエントさんはとても弱っていて1カ月ぐらい悩んでいたことをサクサクと目前で30分ぐらいで解決してくれることもあるわけです。
6.勉強は血肉になります
研修に行きました、そこで新たな知見を得ました、技法をセミナーで継続的に学びました、というこれらの資源はとても有用です。
即効性がなくても繰り返しているうちにクライエントさんの役に立っていることがわかるのは励みになります。
7.結語
心理職の仕事は給与待遇面で恵まれないことも多いですけれど、やりがいはとても大きいです。
ですのであちこちで情報を調べてなりたい人が真剣にやりたいのならばぜひ仲間に加わって欲しいと思います。
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