ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

このブログ運営者は産業と医療の中間領域のようなところでカウンセリングを行っている、世界の謎を解き明かす心理職です。

これまで司法、教育、福祉分野での心理職経験もあります。

このブログのテーマは僕が専門としている心理学に加え、スタートしたばかりの公認心理師制度の検証、カウンセリング全般についてです。毎日更新を目指しています。誰も読まなくても書きます。もし評判が悪ければ反省してやはり毎日書きます。コメントは他者の誹謗中傷でなければ掲載します。僕へのクレームは大歓迎。掲示板がわりに使っていただいて構いません。

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心理職を応援する臨床心理士高原あきこ先生をぜひ国会議員へ!



2022.6.22参議院議員選挙公示が行われ、臨床心理士の高原あきこ先生が正式に立候補しました。

高原あきこ先生は障害福祉の専門家、のぞみの里から始まり、熊本大学教授などを経て現在は社会福祉法人玄洋会やまと更生センター施設長をしています。

高原あきこ先生は臨床心理士の資格を持ちながら、日本の心理職の待遇を良くしようとも考えていて、臨床心理士・公認心理師の地位向上にも尽力していきたいと考えています。

僕たち心理職は人の命を左右する仕事をしている割には常勤率が低い、仕事がない、給料が低いという、ないない尽くしでこれまで長年過ごしてきました。

悲しいかな心理職制度の歴史は組織内で分断、葛藤を持つことを続けながらのものです。それは現在も職能団体が2つに分裂していることから明らかなことなのですが、心理職の知人たちと話す度、この混沌とした心理職の世界を取りまとめてくれる大きな力はないものかと何度も話を続けて来ました。

あるひとつの職種が自らの権利を正当に守ろうとした場合、職種内団体だけでそれを成し遂げようとするのはとても難しいことです。

医療関係職種では医師、看護師、薬剤師、柔道整復師etc…が国会に議員を送り出し、それぞれ大きな影響を政界の中に持ち、地歩を築き上げてきました。

考えてみると実働3万人以上はいると思われる心理職の中から国会議員がこれまで選出されていなかったことは不思議にすら思えます。

高原あきこ先生はただ単に心理職の地位を底上げする、ということが目的なのではなく、もちろん心理的要支援者、障害者福祉施策の充実も考えていて、災害時の心のケアやいじめ、虐待、家族関係など、社会と心の問題について真剣に考えています。

心理職が仕事をしようとした際に大きな力で守られていること、そして心理的要支援者が守られていくような法制度の整備やシステム構築ができていくのならばそれはどれほど心強いだろうかと思います。

高原あきこ先生が国会議員になることを切に願っています。
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「近代中小企業」
発行:中小企業経営研究会
https://www.kinchu.jp
営業マンが自分の活動に役立てる「メタ認知能力」

1「メタ認知能力」とは

まず、メタ認知能力とは何かについて説明したいと思います。

通常の認知は営業マンの「これを売りたいなあ」という自分自身の考え方、発想なのです。「メタ認知能力」は、その時に「顧客は本当にこれを必要なのだろうか?」「自分は『売りたい』という気持ちばかりが先走っていて、外から見るとこれはどう見えるのだろうか」という、自分を見るもうひとりの自分、さらに言うなら、あたかも自分を頭上から見下ろして自分の活動を見るという能力です。

このメタ認知能力が低いと社内でも社外でも自分勝手なわがままな人としか見られませんので注意が必要です。

例えば自分は自分、人は人と、自分だけの認知、認識にとらわれてしまうと「まあ遅刻してもいいだろう」という極端な考え方になってしまいます。

車で営業する場合に信号、道路の渋滞状況などを考えて客先へとなるべく早く到着するように心がけるというような人は知らず知らずの内にメタ認知能力を身につけていて、自分と他者のことをきちんと客観的に見るメタ認知能力を使用しています。

また、顧客がAという商品が欲しいと思っているのにBという商品ばかり売り込みたがっているのも顧客からすれば不快な思いをするだけで、営業マンはその時にはメタ認知能力を使用していません。

2 メタ認知能力を身につけるためには

メタ認知能力を身につけるためには「批判的思考(クリティカルシンキング)」が大切です。

自分だけの考えに陥ってしまって他者のことを見ない傾向を「自己中心性バイアス」と言います。

この傾向が強いと自分だけは正しいと思い込んでしまい「自分はこう思っているのだから他の人もこう思っているのは間違いないだろう」という、まるで自分だけにスポットライトが当たっているような誤った概念にとらわれてしまいます。

この傾向から抜け出すためには常に自分を振り返り、批判的思考を行うという行為が必要となります。批判というと他者を批判したり、行き過ぎた内省的な考え方をして自分が悪いとクヨクヨしてしまうことを想像しがちなのですが、真の批判的思考とはそういう概念ではありません。

誰しも人は推測、推論をして動きます。メタ認知に欠ける人は先ほど述べたように誤った推論をして動くわけですが、営業のためには証拠や実績に基づいた推測が必要になるわけです。

例えば「顧客は〇〇という提案を以前にしたら気に入ってくれた」「こういった手法を使ったら売れたけれでも別の時に別の手法を使ったら気に入ってもらえなかった」と考えて振り返るのが批判的思考です。つまり相手と自分との関係を常に客観的に見ているわけです。

直観的な思考システムだけに頼って動く勘は誰しも使用していますが、これは人が行う簡単な「ヒューリスティックシステム的思考」と呼ばれています。勘に頼るだけではなく、論理的な思考を行い、データに基づいて行うより緻密な思考方法は「アルゴリズム的思考」と心理学では言われています。

勘だけに頼ると単純に物事を見がちですが「なんとなく考えるとこうだろう」と決めつけてしまうのではなく、過去の思考・発想の成功体験、失敗体験やデータに基づく緻密な分析がアルゴリズム的思考です。物事を考える時にこのアルゴリズムに基づいた発想の方が有効なのです。

アルゴリズム的思考はメタ認知概念の中では重要な概念です。何かを売る際には相手が直観でヒューリスティック的思考で物事を考えることもあるでしょう。

しかし相手もメタ認知能力を使っていて「この営業マンはこういう売り方をしていて、以前もこうだったから買わなかった」あるいは「この営業マンはあの時には自分にとって役立つ提案をしてくれたことがある、今回はどうなのだろうか」という筋道だった論理的なアルゴリズム的思考で営業マンのことを吟味していてより客観的に考えていることも多いのです。

それでは営業マンがメタ認知能力を身につけるためにはどうしたらいいのでしょうか。

それは常に自分が行ってきた営業活動を振り返り、アルゴリズム的思考をしていくことが求められます。例えば営業日誌を書くことひとつ取っても、「今日は何件訪問してA社は乗り気だった」と単純に振り返りをするのではなく、訪問して乗り気ではなかった、すぐに相手が立ち去ってしまった時にはどういった要因が働いていたのかを冷静に分析することも大切です。

それは単純に相手が忙しかったからかもしれませんしタイミングが悪かったからかもしれません。

しかし自分と相手との関係をより客観的に見て、何か自分の言動や行動に問題はなかったのか考えてみることも必要です。心理学は失敗したことだけを自分で反省させる学問ではありません。

うまく行った時、なぜうまく行ったのか考えることも必要です。メタ認知能力が低いといつまでも売れた要因は「たまたま売れた」という偶然的な過程と結果を見ることだけに終わってしまいます。

論理的に考えてみて「どうしてあの時は売れたのだろうか」と考える、成功の要因を分析して振り返ってみること、そして売れた理由を考えてそれをまた応用していくという「Do more」(ドゥー・モア)的な発想が大切になります。

売れる営業マンは「今日は何をして結果はどうだった」と単純に考えるのではなく「どうして」「なぜ」という洞察を深めていき、無意識のうちにメタ認知能力を高めているます。

売れる営業マンのことを考えてみます。売れる営業マンは精緻にメモをしています。誰から何を言われたか、そしてどういった対応を自分をしたか書いています。そしてさらに一歩踏み込んで相手と自分の関係がどうだったか、顧客がどういった考え方をしていたのかを緻密なメモの中に書いている人もいます。メモしていなくともそれをきちんと記憶しています。

3 リテラシーという概念
最近、小学校でも「メディアリテラシー」の授業が行われています。メディアやインターネット上に溢れる情報の中から正しいものを取り出し、判断するという能力がリテラシーです。

メタ認知能力は正にこのリテラシー的概念を応用したもので、自分が行ったこと、そして相手の反応はどうだったかという、膨大なデータの中から役立つものを抽出するというものです。

そのためには言ったこと、言われたことを考えるだけではなく、もう一歩踏み込んで考えてみることも必要です。つまり、訪問のタイミングや時間は適切だったか、自分の発言に対して相手はどんな表情や声色をしていたか、態度はどうだったのか等細かく相手の、言語だけではない非言語的なノンバーバルコミュニケーションに着目していくことも大事でしょう。通常の直観的なリテラシーだけでなく、より高次な分析的リテラシーが役立ちます。

4 メタ認知能力に必要なプロセス

(1) 隠れている要因を明確化すること。

人は何気ない会話の中でも上述のように膨大な情報のやり取りをしています。

したがって、営業場面でその問の課題は何だったのか、その時にどんな仮説を立てたのか、仮説にしたがってどんな言動、行動を取ったのか、相手はどうだったのか、相手はどんな態度や言動だっのかを細かく分析していくというプロセスが必要になります。そして相手も同じことをしていると考えた方がいいでしょう。多くの人は直観的ヒューリスティック思考に従って動いています。

ヒューリスティック思考情報処理の手間を少なくしてより単純な経験則だけによって動いています。しかしヒューリスティック思考の中にもアルゴリズム的な論理性が無意識的に働いていることがあります。相手が直観的な観察力だけで自分を見ているだけではなく、こちらも言動、態度等ノンバーバルコミュニケーションで見られているのです。

営業が嫌いな人は営業の時に緊張して声が震えていたり、目が泳いでいたりします。そういった時に相手は必ずこちらを見ています。緊張することは誰しもあり得ることですが、そんな時こそ笑顔で明るく振舞ってきちんと相手の目を見て話すことが大切です。

(2) 推論の根拠について考える

人は様々な情報に触れます。例えば新規訪問先のホームページを見た時にその内容を吟味してから行くことは多いと思います。訪問先の情報を伝え聞いていたり、何らかの手段で知識を得ていることもあるでしょう。そういった際に推論をする能力が必要になるのです。推論が誤っているのか正しいのか、判断することがここでは重要になります。

(3) 推論と実行のバランス

ただ「推論が必要です」と筆者が言ったところで、「簡単に言われてもそんなことは時間がかかるからできない、面倒だ」と思う人もいるかもしれません。しかし自分について、自分と相手との関係について常に振り返り、考えていくことはメタ認知能力を高めることにつながります。

この「振り返り思考」を論理的、客観的に行っていくことこそ推論の能力を高めていくことになります。常に推論を繰り返そうとしてデータの分析ばかりしていて今度は客先の訪問頻度が減ってしまったら逆効果です。「大変だからやらない」という理由を100個探すことは実行をひとつ行うよりもはるかに簡単です。データを分析しながら実行手順について考えていくことは営業先に向かう車中でも電車内でもできることです。

(4) 行動決定

メタ認知能力は、自分の認知的プロセスを適切にコントロールする能力と、頭でわかっていてそれを実現するための方策、行動に至るまでの意志決定の2つに分かれます。

理解していれば必ずできるという単純なものではないので、常にメタ認知的にはこう考えられる、その推論の根拠は何だったのか、常に過去の経験から次に自分の行動を決定するという段階が大事です。

5 メタ認知能力を鍛えるには
メタ認知能力と並んで大切なのは「メタ記憶能力」です。失敗しても成功してもその体験の記憶がすっぽりと抜け落ちてしまっていたら、いつも偶然にしたがって試行錯誤的に動いているだけになってしまいます。試行錯誤的な行動が悪いというわけではありません。営業は考えているだけでなく、動かなければどうにもならないところがあります。

試行錯誤的にスピーディに顧客訪問をする中で常にメタ認知について注意をしてそれをメタ記憶の引き出しにしまっておくと、だんだんとメタ認知能力が高められるようになります。

イメージ能力を高めておくことも大切です。じっくりとデータを積み上げて分析したり、細かくメモを取るということは誰にでもできることではありません。最初は経験則や勘に頼るヒューリステック的な思考でも構わないので、その記憶を後になってから内省的に分析していくことが役立ちます。そして自分が直観だけに頼っていないか、何度も考え、特に成功体験について振り返りを行うことがメタ認知能力を高めることにつながるのです。

人は自分で意識しているほど自分のことを知っているわけではありません。他者はその人のことをどう見ているのか明確でも、人から見ると客観的にはこういう人だ、ということがあります。メタ認知能力は常に自分を振り返る能力です。自分のことを謙虚だと思っていても人からはそう見られていないかもしれません。また、自分のことを気ままにやっていると思っていてもその人は周囲の感情や動きに敏感で感性が優れている人かもしれません。

人は他者から指摘されないとどういった人間なのかということを意識できないものです。常に他者と自分との関係を意識することは大切な能力です。また、それを他者がやんわりとでも受け入れられるように指摘することも大事です。

6 結語
営業はある意味で過酷な仕事です。しかし達成できた時、そこには大きな喜びが伴います。経営者は第一線で働く営業マンのメンタリティを常に気にかけていることが必要です。

成績を上げられたことについては褒めて、そしてなぜ成功できたのか考えてもらうことが営業マンの成長につながります。営業がうまく行かなかった時にはその理由を冷静かつ論理的に考えてもらうことも必要です。営業マンがあまりにも残業で負担がかかっていないか、それ以外にも心身の状態に気をつけるということは経営者から見た社員への「メタ認知」能力につながります。

営業マンは経営者がどの程度自分を気にしてくれているかを敏感に察知します。筆者が会ってきた経営者はみな優れた営業マンかつ心理学者とも言えます。経営者は常に自社の製品と自社を売り込むことを考えているので、営業マンを束ねるトップです。自社と顧客の関係性についてメタ認知能力を駆使していつもポジティブな内省力を持って考えています。そして経営者がそうやって身につけているメタ認知能力を営業マンに伝えていくことが営業マンを育てていくことにつながるのではないでしょうか。

※ 今回の記事もpdfにしていただきました。いつもありがとうございます。

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医師団体が公認心理師認定資格を作ることの是非

以前から僕は公認心理師職能団体が2つに分裂していることについて、職能団体が統一しなければ公認心理師制度そのものが危機に晒されるという持論の持ち主なのですが、ここに来て、もし医師団体が公認心理師の専門認定資格を作ってしまったらどうなのだろう?

と思うわけです。

思い返すに2資格一法案の時から(従前国家資格として「臨床心理士」と「医療心理師」を創設しようとした試み)医師団体と心理団体は微妙な対立、というか緊張感のある関係にあってなかなかお互いの主張が噛み合わないという印象を受けていました。

資格問題とは直接関係ないのかもしれませんが公認心理師法第42条2項についても主治の医師に対しての守秘の義務を患者がどのような意向であろうと、必ず患者の合意を取り付けて医師に報告しなければならないという意見を見て、意思のある患者さんの合意を必ず取り付けなければならないという医師団体の主張に絶句した覚えがあります。

さて、もし医師団体が公認心理師にかかわる認定資格を創設するとすれば、公認心理師制度に大きくかかわってきた日本精神科病院協会(現任者講習会も主催していた)わけです。

というのも日精協(略称)は看護師、栄養士についても認定資格を作っており、医療にかかわる職種の専門資格を認定していました。

ここで看護師の認定資格を見てみると認定されるのは年間40〜50人と決して多くはないものの、こういった資格をもし公認心理師で作るとすれば、この時期日本公認心理師協会(師協会)と公認心理師の会(の会)が上位資格構想をぶち上げてしまった今、かなりナーバスになっている公認心理師を刺激することになるのは火を見るより明らかです。

結論から言えば僕はこの時期に公認心理師の専門資格を医師団体(医師の職能団体にしても医師の学会にしても)創設することについては「否」という見解を示すことしかできません。

職能団体が公認心理師側で分裂していてあたかも大喧嘩をしているかのように上位資格を作り上げてしまった今、医師団体が専門資格認定を始めてしまったらかなりの緊張状態が、今でも十分崩れているバランスをさらに崩すことになりかねないと感じるからです。

仮に医師団体が公認心理師の医療領域における専門性を高めるつもりで認定資格を作り上げたとしてもそれはまた上位資格問題と複雑に絡まり合う概念になることは必至であり、この制度を混乱させるばかりになると思います。

もし医師団体の専門認定資格ではなく、本当に医師団体が公認心理師上位資格を創設してしまったら「師会」も「の会」もいい気はしないでしょうし、何よりも現場の公認心理師が困惑することになるのは自明の理でしょう。

思うにこの辺りの上位資格問題については以前から注目していた人たちはともかくとして、師会が上位資格を創設した時、何も知らない公認心理師からは「新しい資格ができたからまた取らなくちゃならないのかなあ、またお金がかかるなあ」との相談を受けたこともあります。

僕はすかさず「その必要はないよ」と言ったわけですが、厚生労働省が新設された公認心理師制度の普及に必死になっている時にあたかもドヤ顔で「どうだ、専門性を高めてやったぜ」というような職能団体2つの動きにはげんなりした気分でその動きを見ています。

僕は開業心理師としてあちこちの法人を営業回りをしているのですが、だいたいにおいて臨床心理士も公認心理師も産業カウンセラーも知名度が低く、誰も資格そのものを知らず一般人にとっては「ナニソレ?」状態で、相当に心理学に理解を深めようとしている人しか知りません。

福祉職で公認心理師を取得している人も多いのですが、福祉職が働く現場でも公認心理師のことは誰も知らないことは多いです。

クライエントさんに至っては長年の歴史がある「臨床心理士」の方が有名で公認心理師の名称は知らないことが多いでしょう。

そこで僕も面倒になって、公認心理師の名称を冠したこんなやくたいもないブログを書いているわけですが、自己紹介をする時には面倒になって「臨床心理士です。」と言うことが多く、それでも知らない人たちがかなりの割合でいます。

そこでなお上位資格を作り上げて「○○公認心理師です」と鼻の穴を膨らませるように言ったとしても意味はありません。まず誰もが知らない公認心理師名称と専門性があることを広めていかないとどうにもならないというのが初手だと思います。

「師会」も「の会」も勝手なことばかりをしているという印象を僕は受けているのですが、もしこの上医師団体が公認心理師上位資格にしても専門認定資格にしても作り上げてしまったら、なお現場の公認心理師は混乱するばかりだと思います。

僕はもちろんこの辺りの動きの中枢にはいないのですが、医師団体と心理団体がお互いに牽制し合っているように感じられるような動きは素人ながら肌で感じています。ここでくんずほぐれずしてさらに何かの資格を創設してしまったら悪い意味での三国志にならざるを得ないと思うのです。

さて、市井の一介の心理職としてはこのように感じるのですが、資格ホルダーのみなさんとしてはどのように感じるのでしょうか。

資格商法がひとつまた増えただけでワープア心理職からまた上納金をみかじめ料として支払わせるという意図に取られてしまうのではないかと危惧する次第です。
photo by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_

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