ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

このブログ運営者は産業と医療の中間領域のようなところでカウンセリングを行っている、世界の謎を解き明かす心理職です。

これまで司法、教育、福祉分野での心理職経験もあります。

このブログのテーマは僕が専門としている心理学に加え、スタートしたばかりの公認心理師制度の検証、カウンセリング全般についてです。毎日更新を目指しています。誰も読まなくても書きます。もし評判が悪ければ反省してやはり毎日書きます。コメントは他者の誹謗中傷でなければ掲載します。僕へのクレームは大歓迎。掲示板がわりに使っていただいて構いません。

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公認心理師受験者たちの試験前の様子、そして近況を報告

 
1.(僕が)比較的仲がいいと思っている秀才A君の場合 (プライバシー保護のために以下大幅に内容を改変しています。)

(試験前)

X-1月◯日

A君「ひなたさーん(個人情報保護のため仮名)、この辰己の参考書いいですよ。」
僕「ありがとう、早速注文するよ」
A君「これはやらんと受からんからねえ」

X月△日

僕「Aさんのとこはなんか仕事大変そうだね。」
A君「うーん、いろいろ仕事の体制変えていかなきゃいかんのだけどねえ、結構面倒だから、まあ試験終わるまで棚上げ!」

  1. (試験直後)

僕「(研究の話などを少しした後)試験どうだった?あちこちのサイトで自己採点できるシステムはあるみたいだけど。」

A君「あー、辰己のに入力す れば結果出るでしょ。まだ早いかな」

(2、3日前)

僕「辰己の結果出たね」
A君「僕、忙しくて入力してないから結果わかんないんだ。試験疲れがまだ残っててねえ。ところで忙しいから、ひなたさん共同研究の分担分やっておいてくれないかなあ?」
僕「う、うん」(触れてはならないところに触れてしまったようだ・・・)

2.先輩Bさんの場合

(試験前3カ月前)

僕「Bさん公認心理師試験の勉強やってるの?」
Bさん「やらないやらない、あんなのやらなくても絶対受かるから大丈夫!」
僕「そうかなあ・・・」

(試験1カ月前)
Bさん「ひなたさん勉強してる?」
僕「もうヘトヘトですよ、Bさん勉強してないんでしょ。」
Bさん「そんなことないよ、勉強やってるやってる、たくさんやってる、いつもやってるよ!ひなたさんも勉強しないとやばいよ」
僕「・・・」

(試験後)

電話「はい、ひなたです。」
Bさん「ひなたさん、試験どうだった?」
僕「いやあー難しかったですね。」
Bさん「結果どう?」
僕「うーんなんとか」
Bさん「うん、僕は大丈夫だったよ、合格点」
僕「・・・」

◯ 勤務先C株式会社

「えっと、上層部で検討した結果、今心理の仕事をしている人にはそのまま心理の仕事を続けてもらいますから大丈夫です。公認心理師を取らなかったからといって不利にはなりません。ということで資格取得は自己責任で。当社はこの件で出せるお金も有給もありません。ただしこの先誰かに来てもらう場合は公認心理師取得者を優先するかもしれません」

僕「・・・(大丈夫かなあ・・・)」

さて、まだいくつか疑問や論点はありありの公認心理師試験、資格です。

誰かが書いていたので試しに僕も「公認心理師 募集」とグーグルさんで検索したら1つのエージェントで100件近くの募集があります。

まだ誰も日本で取得していない資格ホルダーの求人をかけて大丈夫なのかな?

と思ったり。

いろんなところで熾烈な争いをしていた「主治の医師の指示」

ツイッターで存じ上げている開業心理の先生は開業心理に対し、主治の医師の指示がきつければ、いずれ公認心理師資格返上もありうるかのようなことを記述していました。

多職種連携の中で仕事をするのに僕は比較的医師との関係には恵まれていて、医療機関外で仕事をしているときにも「任せた!」という感じが多いのですが、先のことはわからないわけです。

北海道の人々、現任者年数が来年以降になる人々などにはぜひ頑張ってほしいものです。

僕自身も受験したぐらいですからこの制度そのものには賛同しています。

あとは運用面でうまく制度が活用されていくように願うばかりです。

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公認心理師試験について看護師クリピーと話した結果

僕の仕事場の1つに小さな診療所があって、そこには医師は常駐していないものの、毎日非常勤医師がやってきます。

内科、整形外科領域に詳しい8年越しの付き合いのある男性看護師、クリピー(個人情報保護のため仮名とします。)に公認心理師試験の問65の話をしたら「ふーん、呼吸筋障害じゃないの?」と一発で答えました。

「だって若いから認知症は考えられないし、介護されていれば褥瘡の心配ないし、眼球運動も感覚障害も書かれてないでしょ、だから呼吸筋、基礎的な問題ですよね」

とのことでした。

(クリピーは精神科看護師ではないのです。)

試験前に現任者テキストで手の骨の図を見てたら、別の男性看護師のキョロちゃんが「船に乗って月を見れば3つの豆、頭にカギかけたって覚え方するんですよー」

僕「・・・」

キョロちゃん「基本の解剖学ですねえ、難しい問題じゃないですね」

まあ確かに。

今回骨格筋は出題されなかったものの、ALSなんかはメンタルケアが非常に大事だと言われているので、チームの一員として患者さんの心情をどう推察するかが問題となるわけです。

僕「ねえ、大脳の問題わかる?」
クリピー「首から上はわからないですねえ」

僕「覚せい剤って身体的依存はないんだってさ」
クリピー「ほう、じゃ、『ヤクが切れた』とか言って暴れるのは何ですか?」
僕「精神的依存。ところでまさかとは思いますけれども賦活症候群についてご存知でない?」
クリピー「うーん、初めて聞きましたねえ。

その後クリピーと話していて、彼は身体医学全般はわかるけれども精神科は勤務歴がないからさっぱり、という結果でした。

クリピー「ところで今度の土日は臨時健康診断やるんですけど人手不足で、医療職じゃなくても出勤してくれる人を・・・」
僕「あ、このあと急なカウンセリングだった、じゃあね!」

医学領域問題は首から上を扱う問題は精神科や脳外科じゃないとわからないなあとのコメントをクリピーからされました。

医療補助職専門家もその現場にいた経験値がものを言うのでしょう。

公認心理師が活動するであろう職域が五領域と広いのはよくわかります。

ただ、スクールカウンセラーが認知症の知識はなくても勤まるし、広く浅く、という出題意図だったのだと思いますが、広く狭く感じると「難しい」という受験者の感想につながるわけです。

だんだん時間が経って僕自身も頭と心が整理できてきました。

あの試験はあくまでも「受験」であって、ライセンス取得のためのための試験、裁判員制度について医療領域の心理職が知っていなければならない必要性は薄いでしょう。

他分野の領域を知る必要性を問われているわけはなく、「これほどまでさまざまな知識を身につけるために頑張った」というプロセスが評価されるわけです。

勉強してる間はブループリントを網羅するためにがむしゃらだったのですが、試験のための試験(当たり前ですが)ということにようやく納得ができるようになった次第です。


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「主治の医師の指示」から透けて見える公認心理師出題

しばらく時間が経ってまた問題文を見てみると、問題文の随所に「主治の医師の指示」に関する哲学が散りばめられているのだなあと思います。

直接「主治の医師の指示」に関する問題はありませんでした。

しかしながら例えばケース・フォーミュレーション(見立て、方針)に関する問題、クライエントと心理職との共同作業を重視するという点で、そこにはまだ主治医からの指示はありません。

医師団体では医行為はbiosocialかつサイコロジカルなものでもあると主張しているのですが、例えば医療機関では医師-心理-患者の合意がないと安定したケースフォーミュレーションは作成できないと思うのです。

それはもちろん他職種のコメディカルの専門的知見も参照にするという意味合いを含みます。

症状を維持するメカニズム、診断名はもちろん考慮しなければならないのですが、前回医師の指示で書いたように、医師の側には義務は何らありません。

心理士会ではそもそも「医師の指示」という文言を「医師の指示や意見を共有する」と書き換えて欲しいという要望を出していたのですが、結果的に公認心理師法は主治の医師の指示に従わないことにより行政処分を受けるという厳しい法律となりました。

ケース・フォーミュレーションに関する問題は、当たり前のことを当たり前ではあるけれども、それでも医療の中の心理職はその枠組みから外れてはならないという念押しだったというのは穿ち過ぎなのでしょうか。

行政機関から国民に対する意見照会であるパブリックコメント「公認心理師法第42条2項に係る主治の医師の指示に関する運用基準について」ではやはり同様の意見も出ています。

公認心理師に指示遵守の義務があるならば、医師に適切な指示を出す義務はないのか?

→公認心理師法上規定がないので義務はない。

例えばこれもすでに答えが出ているのですが、クライエントが医師に情報を伝えるのを拒んだ場合、パブリックコメントでも

要支援者の利益に資するようにするという観点から、「3. 主治の医師の有無の確認に関する事項」において、要支援者 の意向や心情を踏まえる旨の記載をしておりますが、頂いた 御意見を踏まえ、「4.主治の医師からの指示への対応に関 する事項」においても、同じ観点から「要支援者が主治の医師の関与を望まない場合、公認心理師は、要支援者の心情に 配慮しつつ、主治の医師からの指示の必要性等について丁寧に説明を行うものとする。」と修正しました。

との言及があります。
頑なに拒んだ場合にはどうなるのか、ここで患者さんとしてこのブログを読んでいる人もいるでしょう。

例えば医師との関係がうまく行っていない、心理職のことは頼りにしている、という場合で、医師に情報を伝える。

医師の指示をどういった場合にどのように仰ぐのか、ということについて心理職はクライエントと医療の間に立たされることになります。

丁寧に説明してもダメなものはダメということは経験済みの人は多いでしょう。

これは僕が医師と心理職との対立をわざわざ煽るために平地に乱を起こそうとしているわけではありません。

医師=管理者administrator
心理=治療者therapist

というA-T splitから比較的起こりやすい課題なので構造的にそうなりやすいのです。

構造は変わらないけれども義務を負う可能性は重いものです。

多職種連携に関する設問がありました。

医療機関でも患者さんの守秘義務はあり、同意を得る義務が発生するという回答が正解と思います。

実際のところは主治医の指示という点ではどのように運用されるかが気になります。

任意入院についての設問も同じで、任意入院している患者さんが即日退院を希望、主治医と話し合って欲しいところですが、患者さんが即時に帰宅したいと言い張ると心理職としてはどうしようもありません。

もし主治医がその日は別病院に午後から診療に行ってしまっていたらどうしようかとも思いあぐねます。

なかなか設問のようなモデルケースだけには行き当たらないだろうなあということを考えます。

曖昧な設問が多かったという感想をよく聞くのですが、現場はもっと曖昧です。

その不透明さを多く経験していた人はかえって正解を出しにくい設問もあったのではないかと思うのです。


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