カウンセラーひなたあきらが公認心理師について考えてみた

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。 ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

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公認心理師試験・配点比率の謎

今さらながらという気がするのですが公認心理師試験第1回目で

総得点 230 点に対し、得点 138 点以上の者(総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で補正した。配点は一般問題が1問1点、事例問題が1問3点である。)」pdf

という記述があります。

いろんな読み方ができるのですが、官側で公認心理師の一定数を必要とした、合格率を高めるために事例問題の配点を高くした。

と読めます。

つまり第1回目公認心理師試験では一定数以上の合格率を高めなければならない、公認心理師数を確保しなければならないということから「難易度で補正した」と読み取れます。

僕が以前第1回目試験について合格発表前に得た情報で「合格のための正答率は6割と決まっているわけではない

ということを載せました。

公認心理師カリキュラム検討委員会報告書pdfのp30では

「3.合格基準
全体の正答率は 60%程度以上を基準とする。基本的能力を主題とする問題の正答率は、試験の実施状況を踏まえ、将来的に基準となる正答率を定める。」

第1回目試験では「何も決まっていないし公認心理師カリキュラム検討委員会の答申結果はあくまで答申結果」と言われる中で正答率60パーセントのみの合格は堅持されました。

そして 基本的能力を主題とする問題の正答率は、試験の実施状況を踏まえ、将来的に基準となる正答率を定めるとあるこの日本語らしからぬ文言をどのように解釈するかがポイントです。

公的見解としては「何も定まっていない」ということに尽きるのでしょうけれども、基本的能力を主題とする問題の正答率はある一定程度の正答率でないと合格させないという文言に読み取れます。

つまり、第1回目の傾斜配分は元より想定されていたことで、その中で基本的能力を主題とする問題、つまり基礎知識問題の正答率が一定よりも低ければ全体の正答率が60パーセントに達していたとしても将来的には不合格とする、という意味にも読めます。

したがって第2回試験では第1回目試験と同様な基準で、問題の難易度だけを第1回目→追試分としたようにハードルを上げてくるのか、新たな基準をもうけたり、基礎問題とケース問題配点を変えてくることも考えられます。

第1回目公認心理師試験受験者の方々は受験時に「何の資格を持っていますか?」というアンケートがあったのをご存知でしょう。

そして現段階で公認心理師合格者2万8千人のうち未登録者が4千人いるとのことです。

ペーパー公認心理師も多いということです。

実は解き方のコツを覚えてしまえば基礎問題、ケース問題ともに難しくはなく、第1回目試験と北海道追試の差はなかったのですが(正答選択のコツ)、官側ではまだまだ公認心理師の全体数を必要としているように感じています。

ペーパー公認心理師は多いですし、国家資格創設化の中で実習を行う側と施設の双方で公認心理師はまだ足りないでしょう。

一昔前臨床バブルでどんどん臨床心理養成大学と教員を算出したのとはもう時代が違います。

他職種から公認心理師を受け入れることもありますが、実際に働いてくれる心理職としての公認心理師を求めています。

結論として、第1回目北海道追試レベルの問題が出てくるでしょう。

無茶苦茶難しいわけでもなく簡単すぎもしないという試験です。

合格率はさまざまな事情を勘案して「第2回公認心理師試験受験者総数・合格率予想 改訂版) 」にも書いたのですが、6割程度、あるいは5割を超える程度というのが僕の見解です。

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心理臨床学会から帰宅してからのちみちゃんとの会話

千美梨「疲れたでしょ。はい、あなたが業務用スーパーで買ってきた格安インスタントコーヒーいれたわよ」

僕「ありがとう。今度はもっと安いコーヒー探してくるよ」

ちみ「・・・ご飯食べる?」

僕「いや、疲れたからあとでいい。今回の学会はすごかったなあ。北川先生の発表は前から聴きたかったし、児相とか福祉関係のシンポジウムは出たかったし、児相も養護施設もすごい人たちばかりなんだよ。児童福祉は大変な仕事してるけど暗くならない、明るい性格の人たちでね」

ちみ「うん」

僕「公認心理師制度導入初めての学会だからね、大卒ルートも大学院ルートも課題が山積していてね、それでもきちんと能力ある公認心理師を養成していこうっていう官側や大学、大学院側の意気込みは十分に伝わってきた」

ちみ「うん」

僕「ただね、僕も北川先生の発表で質問したんだけどね、主治の医師の指示とか公認心理師制度を円滑に運用していくための現場での戸惑いとか工夫も伝わってきたし」

ちみ「うん」

僕「いろんな現場の心理の人とも話したんだけどね、心理ってあんまり恵まれていないのかねえ、廊下で休憩してると3人集まると転職話」

ちみ「うん」

僕「ポスター発表も出版社の人たちと話したりして楽しかったよー。こころJOBさんと話ができてね、民間の側でもこの制度をきちんとしておかなきゃいかないってのはよくわかった」

ちみ「ね、あなたいつもそうなんだけど久しぶりに帰って来てお留守番してた私にお疲れさまとかねぎらいの言葉もないワケ?いつも自分のことばかり喋ってるじゃないの。日ごろからそうなんだけど。カウンセラーって人の話聞く仕事なんでしょ?」

僕「えと、あの、お疲れ様、大変だったでしょ」

ちみ「うん、ツイッター見たらあなた私に内緒で若い子とランチに行ったんだって?

僕「え、僕のツイッター読んでたの?」

ちみ「友だちがたまたま教えてくれたの。で、どうだったの?楽しかった?」

僕「いや、後輩だからさ、ほら、仕事の悩みとかあるかなあって聞いてたらいつのまにか説教されててね、僕の生き方はどうなの?ってとかね」

ちみ「ふーん、楽しかった?」

僕「いや、仕事がらみだしね」

ちみ「ほかに女の人とご飯食べたりした?」

僕「えっと、ほら、学会の会場だといろんな人に会うじゃない。久しぶりの人とかね、それでね、公認心理師試験難しかったなあとかさ、これからどうなっていくなかとかね」

ちみ「要するに他の女ともごはん行ったワケね。やっぱり女グセ悪い」

僕「・・・今回学会に単独で行ったからお金かかったなあ。行動費とか立て替えといたお金ちょうだい」

ちみ「で、夜は何してたの?」

僕「一人で串揚げ食べに行ったりとんこつラーメン食べたり、ほら、安くあげたいじゃん?」

ちみ「私も串揚げとかとんこつラーメン食べたかったなあ。美味しかったでしょ。」

僕「ほら、泊まったの場末のホテルだったからさ、下町だしそんな高級店じゃないしね」

ちみ「あなたこう、一人きりで自由にしてて楽しかったでしょ、いいなあ、私もエステとか行きたい」

僕「う、うん」

ちみ「格安エステだけで済むんだったら安いでしょ?それからね、出張から帰ったら、これからは自分の話をするだけじゃなくて寂しい思いしてお留守番してた私の話もよ・く・聞・く・こ・と」

※ ご飯もそこそこに寝てしまってこの日は終わったわけですが、心理臨床学会だけが加入学会ではないので参加の度にちみちゃんに寂しい思いをさせていることは事実です。

仕事が忙しければ深夜休日に及ぶこともあります。

以前は当直をともなう仕事をしていたこともありました。

仕事の都合でやむなく単身赴任している方もいるでしょう。

心理職は何かと採算に合わない仕事も多いです。

2回連続で書きましたが、児童福祉領域の心理・福祉職の人たちには頭が下がる思いでした。

大事なことなので3回目にも書いておきました。

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◯ 心理臨床学会、児童福祉関係公認心理師、臨床心理士らと懇談&札幌虐待事件への個人的考察

ここ最近虐待のニュースが世間を騒がせていたこともあって、以前から興味があった児童福祉領域の心理職の人たちの自主シンポジウムに出ました。

と書いていたらまた札幌で事件があったとの報道がされています。

打ち上げをしますが、フロア参加者も興味のある方はお声かけくださいと主催者側のウェルカムな雰囲気もあって……

成人になって不適応を起こすおそれのある人たちを子どものうちにケアしているのは児童領域の人たちです。

僕の児童福祉に関する知識や経験はとても少ないので勉強になりました。

某自治体では心理職として児童施設に採用されても福祉職に回されることもある、でもそれはそれで心理の視点を持って福祉にかかわれるというとても前向きな人に会えました。

児童福祉というと女性が多いのかなと連想していたのですが、この日の夜会えたのはほぼほぼ男性です。

男性も女性もかなりやる気があるエネルギッシュな人たちで「こういう人たちが児童行政を支えているんだなあ」と思いました。

みなさん児童福祉に対する熱い思いがあります。

どうしたら目前の児童1人を救えるのかということを学会に来てシステマティックかつヒューマニスティックに考えています。

児童領域の人たちがこうやって学会にきて研究をして発表するということは大切なんだなあと思うのです。

所感です。

児童領域では本当に少ない人手で3人で野球をしているような状態です。

社会的養護施設(児童福祉のための入所施設)は里親制度を活用する、そして実親との家族再統合を目指しています。

行政が与えている予算や施策の制限がある中で最も日の当たりにくい職場で、子どもの命を守るために働いているのは頭が下がる思いでした。

さて、虐待の問題がマスコミでクローズアップされると児童相談所が非難の矢面に立ちます。

しかし児童福祉司一人当たり100件、自治体によっては児童心理司がそれをはるかに上回る事案を抱えています。

精神科医が抱えている患者数が勤務医でやはり医師1人につき100人ほど、3分診療のドリフターズ診察なので忙しくともアメリカの分析家精神科医よりもメンタルダメージを受けにくいのではないかという仮説を聞いたことがあります。

しかしながら100件の緻密な対応を一件一件行わなければならない児童案件を1人の児童福祉司が全て把握しておくことはムリです。

児童福祉司、児童心理司増員は始まったばかりです。

世間の児童福祉に対する目はお前ら怠けてるだろう、公務員だからと思って何手を抜いてやがるという論調をマスコミが加速させるのはいかがなものかと思います。

むしろ児童相談所への弁護士配置、警察力との共同強化、家裁家事部での親権停止のための迅速処理、地裁人身保護法請求仮処分の即応化など課題が山積しているにもかかわらず児相だけをターゲットにするのは納得がいかないと思うわけです。

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