selected the photo&lyric by sora (@Skylit_Blue)
暗がりがこわいのは
「見えづらい」から
情報や知識という名の『あかり』で
夜道を照らそう 💫
◯第3回公認心理師試験事例午後問題
※ 難易度を独断で★の数で評価しました。偉そうに評価していますがやはり僕が全問正答したわけではありません。
で、思ったのですが、現場感覚遊離の方向性はこの試験、爆走中という感じです。
問136★★
1歳の女児が離婚して母親だけでなく、周囲の人々全体に育てられていく様子。選択肢を見ると明らかに違うものが3つあるので二者択一
問137★★
不安障害らしい男性への心理検査の選択。GAD-7は知っていれば知っているけどそう有名ではないテストです。(僕には。どこで売ってるかわからない。)他の検査は用途目的が違うので消去法で。
問138★
エンジニアから管理職となって抑うつ状態となった患者に医師からのオーダー。何をすべきか?「焦って突っ走るな」原則です。なぜか散歩を勧める選択肢が…僕も場合によっては「散歩とかどう?」と言ったことはあるかもしれません。具体的過ぎる選択肢が並んでる時は話を聞いて評価、という無難選択が正解です。
問139★★★
高齢者への虐待がどんな種類の虐待かです。心理的虐待か、障害残らない暴力でもそれは身体的?心理的?ご飯食べさせない+ひどい言葉かけ…迷いました。
問140★
認知症の心理的解釈と介入がどうも今回のテーマのひとつだったような気がします。知っていれば、知らなくても日本語で回答できる取り繕い反応。
問141★★★
司法領域に一時期かかわっていた僕でも外国の非行理論は穴で、歯が立ちませんでした。きっと正答率低し。
問142★
急に真面目だった男性が身なりだらしなく窃盗を始めた。罪悪感なし。
問143★★
職場復帰の意欲が高まったリワークの次のステップ。手続き的な問題としての専門家の知見より本人の意向を重視してもいいかと。
問144★
異動で慣れずにオーバーワークになった男性への支援。産業医療現場にいる僕にとってはわかりやすい問題でした。というのも現場感覚でさっくり組織介入すると正答は得られないだろうと思ったからです。早道を辿って解決するよりも医師に見立ててもらうことが正答でした。
問145★
不適切選択問題。突然始まった20歳大学生女性への介入。いきなり知能検査はないでしょう。恐怖症と関係がない。
問146★
問題は簡単な選択肢。昇進うつになった男性。家族への説明を公認心理師が医師から
問147★
不適切選択問題。この辺り、わからない問題がたまってくると適切なのか不適切選択なのか混乱して疲れてしまっていた人がいたかもしれません。不登校女子12歳。正答選択、ではなく誤答選択、なのですが割と紛らわしい、というのは質問と選択肢合わせて15行程度の限られた情報の中で選ばせるという短歌の解釈のような問題です。どれも不適切そうな紛らわしい問題ですが、登校強要しないのは基本ですね。
問148★
正答一瞬で常識で考えてわかるのですが。公認心理師が建設業の事故防止委員会に要請されることがあり得るのか…?
問149★
これは解くのは簡単です。この公認心理師心理師試験で1番の良問。自傷行為を続けても笑顔で接し続けるカウンセラーの前によりひどい自傷をした姿を見せ、怒鳴りつける女子高生。こういった場面は息詰まります。
回答どおりにできる力量のあるカウンセラーがどの程度いるか…というか正しくクライエントとコミュニケーションが取れるカウンセラーなら当初から笑顔で接し続けてはいないのですが。私、こんなに苦しいのよ、に対して、うん、ワタシ別にアナタの自傷行為見てもなんともないわ。→ワタシの苦しみわかってもらってない!という帰結となるのは当たり前です。
問150★
ADHD二次障害と見受けられる9歳児童の担任へのコンサルテーション。回答は簡単で環境調整なのですが、何をどう環境調整するかコンサルテーションするか?環境調整は教師の方がよくわかっていますしSC に聞かなければならないことなんてあるの?とこういった設問を見るたびに思います。これも現場感覚で答えてはイケない問題です。
問151★
不適切選択問題。50歳女性看護師長が介護と仕事の負担が過重になる。ただ単に英語を日本語訳すればいいだけ。人工知能用語のエキスパートシステムという用語がなぜ?
問152★
GID gender identity disorderやtransgenderの設問はこれから必ずこの試験に1問は出ます。思春期の性自認女性の男性?=(彼女)の心性を理解しようとすれば2問正答選択でもわかると思います。
問153★
ASDの中学生に対する配慮。教員がどうしていいかわからないでスクールカウンセラーに相談しに来ることは実際にはない、想定想像問題。常識問題、国語問題で、A君に無理やり何かさせるとか、A君や保護者を無視して情報開示しなければ済むだけです。
154★
またしても教員がスクールカウンセラーのところに相談に来るという、そんなにはないレアケース問題。優等生的に答えればいいだけですが、チームでやったりコーディネーターになればいいんじゃね?と何の解決にもならない「連携」を考えれば正答になります。
◯ 所感
解いてみて「まあそりゃそうだけどさ」と無理くり納得する机上の空論問題が第1回試験からありましたがあたかも加速化体験力動療法のように「公認心理師試験問題だけじゃん」という問題がさくさく増えたような気がします。
事例問題は「踏み絵」です。
なんだかいろいろと思うところあり複雑な気持ちがしました。
そしてもう一点、臨床経験と価値観をを正しく学んだとおりに基本
で持っている臨床家や、そこから学びを得た新卒者、無心に帰れたGルート受験者が事例を制したのだろうなと思いました。
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