ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

このブログ運営者は産業と医療の中間領域のようなところでカウンセリングを行っている、世界の謎を解き明かす心理職です。

これまで司法、教育、福祉分野での心理職経験もあります。

このブログのテーマは僕が専門としている心理学に加え、スタートしたばかりの公認心理師制度の検証、カウンセリング全般についてです。毎日更新を目指しています。誰も読まなくても書きます。もし評判が悪ければ反省してやはり毎日書きます。コメントは他者の誹謗中傷でなければ掲載します。僕へのクレームは大歓迎。掲示板がわりに使っていただいて構いません。

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第4回公認心理師試験合格率は?(試験後予想)

1.はじめに

第4回の試験後のTwitterを見るとかなりの高得点を取ったという書き込みが多く見られます。これは難問揃いと言われた第2回、第3回後には見受けられなかったことです。

実際、僕自身も毎回問題を解いているのですが「合格点取れなかったらブログ辞める」(本気)と言ったからには、今回はかなり力を入れて勉強しました。試験直前までTwitterのスペースで対策講座をやりました。

そのせいかどうかわからないのですが、問題を広げた時に「知らない、わからない」問題は少なかったような気がします。こういう背景があって「今回の試験の合格率は果たしてどのようになるのだろう?」と思って筆(スマホ)を取った次第です。

2.合格率に影響を与える要因

医師国家試験でもどの試験でも1回落ちると「落ち癖」のようなものがついて合格しにくくなると言います。実際新卒は91.4パーセント、既卒(2回目以上の受験者)は54.5パーセントでした。

これを公認心理師試験にそのまま当てはめていいのかどうかはわかりません。「1回ダメだったから今度は頑張ってみよう」と一念発起して合格した人が周囲にいるのは事実です。

また、僕だけの所感かもしれませんが、第1回、第2回、第3回、そして今回も試験の毛色がそれぞれ違っている、と思えます。そうなると得意分野で合格した、という人はそれぞれの試験で多かった可能性もあります。

ただし基本は「心理学の試験」です。心理学を知らずに合格をすることはできません。そういった意味からはどの試験にも共通するところはあるのではないでしょうか。

また、難易度による得点調整は今まで行われていませんし、今回もちょうど6割の138点を合格点とするのが良さそうな気がします。

もしこの第4回試験を平易化したと見るならば様々な要因が絡み合っていると思います。

⑴ 受験者の多くが知っている知識が出た(今回は過去問からの知識が多かったようです。)。

⑵ 受験者にとっては都合5回目の試験なのでノウハウがたまっていた。

等々です。

ただし、資格試験ですし、難問もそれなりにあったことから、合格率が上がると断言するわけにも行きません。友人に毎回試験をコンスタントに解いている人がいるのですが、この人は何回目の試験を受けてもそれほどブレない点数を取っています。

合格率が同等、あるいは下がる要因があるとすれば上記のような事情も関係してくるのかもしれません。

すなわち、

⑴ 多数回受験者が増えたので合格率が下がる

⑵ 今回の試験はこれまでより「心理学」の色彩が強かった(と僕には思える)ので、Gルート他職種の人は苦戦した。

という、こういった要因が合格率を上げるわけではないという理由にもなり得るでしょう。合格率はいつも結果発表を待たないとわからない、というところが正解だと思います。

簡単だったという人もいれば、「とてもではないけれども歯が立たなかった」という人たちがいるのも事実です。

また、受験者層が合格率を決めるということも事実です。回数を経るごとに他職種Gルートの受験者は増えています。

この試験は心理専攻者に有利なように当然ながらできています。心理学の学び方、心理学のセンスも試されているわけで、実際第3回試験の新卒Eルートの合格率は81.0パーセント、Gルートの合格率は50.0パーセントでした。

3.実際の合格率は?

僕に限らず、どこの予備校でも知りたいのは受験者得点の正確な分散(ばらつき具合)です。正確なデータがないのですから正確な予想も困難になるわけです。

しかも予備校等発表の正答は割れ問題も多く、しかもそれは今回事例問題にも多かったような気がします。

予備校等発表の正解と実際の正解が違う。これは毎回同じことで、特にボーダーライン上にいる人にとっては吉凶を分ける境目もわからないわけです。

また、正答だけが発表になっているので「なぜ、どうして?」はもうすでに事前に語り尽くされています。これはどの国家試験でも同じことですが。

どう考えても当てることができない、いわゆる「捨て問」もありますが、どの問題を捨て問として扱うか、どの問題を得点の取れる問題とするのかは受験者それぞれに違うセンスがあるでしょう。

4.終わりに

前回の試験はかなり厳しい合格率を僕と僕のブレーンのS女史と予測していましたが、見事に外れました。予想は予想に過ぎず、実際とは異なるものでした。

さて、この記事を読んだ方々は「実際の数字はどうなんだ」と思うでしょう。実際の数字は多分どの予備校等でも予測は持っていて、僕も持っています。しかし前回大外れだったように、今回もどうなるのかわからないというのが正直な感想です。

Twitterに書いてある感想や点数を出している人々は、自分が高い点数を取れたと思っているからこそ、書けるわけで到底ランダムサンプリングとは言えないわけです。

いつもながらわからないわからないを繰り返していて読者の方には不満を持つ人も多いかもしれませんが、複雑な要因が多く影響を与えるだろうというのは事実と思います。

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○ 公認心理師試験割れ問・里親委託・母子生活支援施設

(問題の概要)

18歳の母親が父親知らずの0歳児を出産したばかり。母親は経済的に困窮、0歳児を育てる意志は母親にはない。この時点で主な措置先は?

① 乳児院
② 里親委託
③ 一時保護所
④ 児童自立支援施設
⑤ 母子生活支援施設

この中で論議を呼んでいるのは「② 里親委託」と「⑤ 母子生活支援施設」です。

それぞれに根拠があり、(平成19年児童相談所運営指針)かなり迷うところです。母子生活支援施設は「措置」では入所できないという指摘がTLではありましたが、添付された資料が平成11年8月、こういった制度はくるくる改正されるのですが、平成19年1.23発出「児童相談所運営指針」では児童福祉法第二十三条の尊重が謳われています。現在も適用されている児童福祉法二十三条では

「配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子であつて、その者の監護すべき児童の福祉に欠けるところがある場合において、その保護者から申込みがあつたときは、その保護者及び児童を母子生活支援施設において保護しなければならない。」とあるのでこれだけで十分根拠になりそうな気がします。

なぜならば母親に育てたいという意志がなく、申し出はないだろうと思われるからです。

また、道理で言えば「⑤ 母子生活支援施設」を選んだ場合においては、育てる意志がない母親についても母性をはぐくむ意味でまず母子生活支援施設に措置をして母性を涵養するという意味合いなのでしょうけれども、子の福祉という観点からはそれが適切かどうかということに疑問が残ります。

そもそも児童福祉法第一条は

「第一条 全て児童は、児童の権利に関する条約の精神にのつとり、適切に養育されること、その生活を保障されること、愛され、保護されること、その心身の健やかな成長及び発達並びにその自立が図られることその他の福祉を等しく保障される権利を有する。」

とあり、子の福祉の観点から「実親主義」のようなものがあり、実の親、特に母親が育てた方が良いという考え方もあります。

母子生活支援施設なので子の虐待などの心配は薄いと思われますが、何より養育意志がない母親です。

しかし近年この考え方はかなり崩れて来ており、例えば特別養子縁組制度が広く適用されています。

これは実親との親子関係を完全に断絶してしまうという制度であり、子のない夫婦の里親にとってはかなり子どもを大切に育てたいという気持ちから子の福祉に適合する形で里親委託も行われています。

里親委託は0歳児から可能、そう考えると子の福祉について十分研修も受けて来ている里親委託が相当ではないかと思います。

里親に出されたとしても実親が引き取りを希望すれば引き取りも可能ですが設問はあくまでも「現時点」であり、諸外国では社会的養護よりも優先順位が高い「里親委託」が望ましいのではないかと思います。

かなり解答が予備校発表や個々人でも割れている問題なので、不適切問題になるという可能性も指摘しておきます。

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○ 公認心理師試験割れ問(失読・失書)

問10「失読と失書について、最も適切なものを1つ選べ」という問題です。

これは全くわからないですし、医師でもわからないらしいです。プロロゴスの山崎先生も「捨て問」認定していて、どちらかと言うと言語聴覚士の専門領域ではないかと思いました。

そこで失読・失書について詳しく書いてあるサイトを見つけました。

桔梗ヶ原病院のホームページ で、まず純粋失読・純粋失書というのは何かということについて調べたら

純粋失読とは、読みが選択的に障害されている病態です。音声障害はほとんど伴わず、書字も概ね保たれますが、自分で書いた文字が後になると読めません。

という定義がされています。ただしこのホームページによるとなぞり書きはできると書いてありますが、意味がわかるとまでは書いてありません。

したがって割れ解答の③「純粋失書では、なぞり書きが意味の理解に有効である」は暫定的に置いておきます。

文章の左側の文字を見落とす場合は、左半側空間無視が考えられます。文字が読めない・書けないという状況があれば、失読失書が考えられます。
という上記ホームページにも記述があり、僕の手元にある「病気が見えるvol.7 脳・神経」MEDIC MEDIA社p.25の脳梁切断による半側空間無視による失読の記述とも整合性があります。

半側空間無視だと自分が書いた文字が読めない、というかまず文字を書くこともできないのでは?したがって「⑤ 純粋失読では、自分が書いた文字を読むことができる」も棄却します。

確かに後頭葉半側や頭頂葉半側が壊死、挫滅すると半側空間無視につながります(左→右、右→左)。

そこで
純粋失読・純粋失書・失読失書の病態 河村満 神経心理学 第6巻第1号

のp19を見てみると、左下、「2.症候」下から7行目の「書字障害が自発書字,書き取りのいずれ にも認められ,それが左右の手にみられ、模写 には異常がみられないことと要約することができる。」という記述から、写字は保たれることがわかります。

そしてこの論文は失読、失書について詳しく書いてあるのですが、読んでみるとどこにも失読失書の責任病巣が海馬である②とか帯状回である③という記述はありません。

したがってこの割れ問については「① 純粋失書では、写字が保たれる」という答えを選択しました。

半側空間無視でなければ写真が保たれるだろうということで①を選択しました。

いずれにせよこれだけ深掘りをしなければわからない問題は悪問と思った次第です。

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